『少年ジャンプ+』連載中で、TVアニメも絶賛放映中の『ダンダダン』（龍幸伸）。アニメの第1話で特に目を引いたのは、ポップな作画と躍動感のあるアニメ映像で強調された、モモたちと「ターボババア」との追いかけっこシーンだ。

　漫画版では、追いかけっこの速さに加え、クセが強すぎるキャラクターと様々な生き物や物体に変形・憑依できる妖力（？）の強さも兼ね備える「ターボババア」。本稿では、本作最強クラスの戦闘力を持つ彼女の強さについて検証したい。

生命力が異次元すぎる

　ターボババアは、物凄い足の速さで、追いかけっこに負けたターゲットに取り憑いてしまう妖怪だ。本作では1話目から登場し、勝負の末オカルンに取り憑き、以降モモたちを困らせたりストーリーに大きな影響を与えたりする存在となっている。ターボババの凄さを考える際、1番最初に思い浮かぶのが強靭な生命力だ。コミックを読みながら、何度「ターボババア、しぶと過ぎるだろ！」と思わず口に出しそうになったことか……。

　まずコミック第1話で、宇宙人たちに囚われたモモを、ターボババアの呪いがかかったオカルンが救出しに現れるシーンだ。オカルンは宇宙人たちからの攻撃で壁に打ち付けられ絶体絶命のピンチ、通常なら瀕死の大怪我を負っているはずなのだが、ターボババアの呪いによって生命力が強化されているのか、戦闘後普通に徒歩でモモの家について行っているのである。さらに、間髪入れずモモの自宅にも別の宇宙人が出現し2人を襲うのだが、そちらとも戦闘を行っている。ある種オカルンが数々の宇宙人や妖怪に襲われても生存しているのはターボババアのおかげとも言えてしまうのだ。

　また、モモの祖母で霊媒師でもある星子と対戦した際にも、その生命力の強さを発揮している。星子の罠にかかって結界に閉じ込められたり、様々な攻撃を受けたにも関わらず生存し続け、なんとその地域の地縛霊と合体。さらに強敵化してしまったのである。強敵化したターボババアはそうとう手を焼く存在らしく、星子は自分の孫に「あれには手を出すな」とはっきり忠告している。除霊のプロフェッショナルである霊媒師たちも一目置く存在なのだ。