『キン肉マン』ミキサー大帝、ステカセキング……渋いキャラでも爪痕を残した脇役超人といえば?

  ゆでたまご原作のアニメ、キン肉マン。現在TBS系列でアニメ『キン肉マン完璧超人始祖編』が放送されており、『週刊少年ジャンプ』連載時代のファンはもちろん、若い世代も作品を楽しんでいるようだ。

  キン肉マンには数多くの超人が登場してきた。主人公のキン肉マンやロビンマスク、テリーマンなど主役級の人気が高いのは当然だが、その数の多さから「いた、いた」と叫びたくなるような渋い超人も存在する。今回はその一部を紹介したい。

ミキサー大帝

  キン肉星王位争奪戦に登場したミキサー大帝。身体がミキサーになっており、超人を入れてかき回して殺す。試合前のデモンストレーションで犬をミキサーにかけ、骨だけ取り出すという残虐行為を披露した。

  ミキサー大帝はマリポーサチームの中堅としてキン肉マンと対戦。先鋒・次鋒の超人を倒して3試合目のキン肉マンに対し、火事場のクソ力をミキサーで分離。キン肉マンを超人墓場に追いやる。ウォーズマンの手助けもあり、リングへと生還したキン肉マンにミキサー大帝は次鋒戦で敗れたミスターVTRの力を借りつつエルボードロップを決め、勝利を収めた。

  キン肉マンを倒したミキサー大帝だったが、続くミートくんとの試合では素早い動きに翻弄された挙げ句、閉門クラッシュからのバックドロップで身体を粉々にされてしまった。アシストのおかげとはいえキン肉マンに勝利したことから、「最強なのではないか?」と見るファンも存在している。

ベンキマン

  古代インカ出身のベンキマン。頭にウンコ、身体は和式便所という謎の多い超人だ。超人オリンピックでは応援団からファンからウンコを投げつけられており、侮辱されているようにも思えるが、これは応援の意思だった。

  ベンキマンは相手をアリダンゴにして自らの便器で流す「恐怖の便器流し」を必殺技としていた。超人オリンピックでキン肉マンと対戦した際も必殺の「恐怖の便器流し」を決めている。しかしキン肉マンは機転を利かせてパンツをつまらせ、脱出。ベンキマンは身体に流れる水が逆流し、KOされてしまった。

  ウンコを投げつけて応援する観客と「敵を和式便所で流す」という発想は斬新で、実にユニークな超人だった。なおベンキマンは正義超人で、心優しい一面を持っている。

ステカセキング

  ベルギー出身の悪魔超人、ステカセキング。身体がカセットテープを再生する機械(ウォークマン)となっており、背中にはカセットテープが入ったランドセルを背負っている。おおよそ強そうに見えないステカセキングだが、ヘッドホンになっている自分の足で相手の耳に塞いだ上、100万ホーンの大音量で音楽を流すことで聴覚を破壊する「地獄のシンフォニー」という技でウォーズマンをKOしている。

  また、有力超人の動きを収録したカセットを自らの身体に入れ込むことで、同じように動くことができる「超人大全集」という技も持つ。キン肉マンはこの超人大全集に大苦戦した。強い超人に変貌できる特技を持つステカセキングだったが、弱い超人のカセットを入れると、その動きをしてしまう。

  キン肉マンとの対戦では、3年前のダメ超人時代のキン肉マンが収録されたカセットを入れてしまうという大ポカを演じ、逃げ回った挙げ句キン肉バスターをくらい、敗れている。ステカセキングも「最強説」のある超人の1人。しかし良くも悪くも「カセットの通りにしか動けない」という欠点を持つだけに、その強さに対する見解は賛否両論だ。

レオパルドン

  キン肉星王位争奪戦で、ビッグボディチームの次鋒として登場したレオパルドン。ドイツ出身で、戦車のような兵器を持っている超人だ。フェニックスチームのマンモスマンに対し「うおー」と向かっていくも0.9秒で殺人技ノーズフェンシングの餌食となり、瞬殺されてしまった。

  以降、ネタキャラとして語られることが多かったレオパルドンだが、73巻で復活。ランペイジマンと対戦し、砲弾を浴びせる「レオパルドンパンツァーショット」「地獄の砲弾乱れ打ち」など必殺技を繰り出している。最終的にレオパルドンは敗れてしまったものの、0.9秒の屈辱から立ち直り、奮闘する姿は読者に大きなインパクトを与えた。超人の強い個性とストーリー制。それがキン肉マンの人気の1つかもしれない。

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