『ONE PIECE』の世界は“民度”が低いのか? 読者も唖然とした一般市民の「手のひら返し」

※本記事は『ONE PIECE』のネタバレを含みます。

 『ONE PIECE』には子どもを実験台にしたシーザー・クラウンや、市民を奴隷のように扱う天竜人など、いわゆる「クズキャラ」が数多く登場する。しかし、実は物語中に登場する一般市民も、なかなかひどいクズっぷりを披露していると話題になっている。

ワノ国で繰り返される迫害の歴史

 まず、ワノ国編で登場する国民たちだ。ワノ国編での悪役・黒炭オロチの祖父は、権力争いで罪を犯し切腹している。罪を犯した張本人が罰を受けるのは自然な流れといえるだろう。しかし国民は、直接罪を犯していない親族やオロチを含めた“黒炭家”全員を迫害するようになった。

 オロチ自身も「残された親族まで見ず知らずの“正義の味方”に追い回され!!」「殴られ あるいは川へ投げ込まれ!! 殺された!!」「『黒炭』の名がつけばガキでも罪人になるらしい!!!」と壮絶な過去を語っている。この辛い過去が、オロチの復讐心を生み出したのだ。

 ところが、オロチが敗北した際も、ワノ国の国民たちは「燃えてなんぼの“黒炭”に候」と盛り上がる姿が描かれている。この姿に「黒炭を迫害した結果がオロチだったのに、再び黒炭を迫害する歴史を繰り返すのか」と呆れる読者も。また「お玉が黒炭だってわかったら迫害されるんじゃない?」と心配する読者もいた。

ドレスローザの国民には「頭を使っていない」との批判も

 次に、ドレスローザの国民たちもなかなか香ばしい。ドレスローザはもともとリク王が治めていた平和な国だったが、ドフラミンゴの策略によりリク王が追い落とされ、孫娘のレベッカも国民から迫害されてしまう。しかしルフィたちの活躍によりリク王への誤解が解けると、国民たちは手の平を返して「この国の王はあなたしかいない」と称賛し始めたのだ。この行動には、読者から「少しも頭使って考えていないな」「無能な国民だから、ドフラミンゴも操りやすかったろうね」と呆れる声が上がっていた。

 またドレスローザのコロシアムで、闘技場から客席にボールが投げ込まれると「爆弾だ」「どけよジジイ」「俺だけでも助けろ 金ならやる」など、我先に逃げ惑う客の姿が描かれている。それは、当時悪役のように描写されていたバルトロメオが「醜い…」とつぶやくほど醜悪な姿だった。

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