対面イベントに1800人が殺到! 超特急・草川拓弥の1stフォトブック『辻褄』の独自性
「しおりはさみ会」は、『辻褄』に関連して行われた唯一の対面イベントだ。そもそもこのフォトブックには通常特典としてしおり(6種類からランダムで1枚)が付いてくる。草川は「僕がひねくれているというか、みなさんがやっていることをやりたくないというか(笑)。単行本サイズなので、『本に必要なものはなんだろう?』という発想から、しおりをつけました」と説明する。しおりはさみ会については、「握手会や、ポストカードにサインを書いて渡すイベントなどいろいろやらせていただきましたが、しおりを渡したことはないし、周囲でやられた方もいないだろうなと思ったので」と語る。
しおりはさみ会では、参加者が『辻褄』で好きなページを開くと、草川が用意した3種の特別しおりの中から1枚を選んではさむ。イベントを控えた草川は、「たくさんあるカットの中でみなさんはどれが好きなのか? インタビューのページを希望する人もいるかも? と楽しみです。そんな余裕はないと思いますが、1番人気のカットを頭の中でカウントしたいです」と、ファンからのフィードバックを心から楽しみにしているようだった。
インタビュアーとしてこのフォトブックに関わった立場であるにも関わらず、「インタビューのページにしおりをはさむ人がいるかもしれない」という発想が一切なかったため、草川のその視点に驚かされた。しおりはさみ会ではインタビューページを開く方が何人か現れ、草川は「インタビュー来た! どこにはさむ?」と質問し、自分の発言のどこがそのファンに刺さったのかをきちんと確認しながらコミュニケーションを取っていた。ちなみに筆者が『辻褄』で一番好きなページは、湖でボートを運転している草川のカットが左右に1点ずつレイアウトされた見開きだ。2人の草川拓弥が笑顔で対話しているように見えるユーモラスな構図が、このフォトブックを通して自問自答を楽しむ29歳の彼を凝縮しているように読み取れた。気になる方はぜひお手にとってご覧いただきたい。
■書籍情報
草川拓弥『辻褄』
価格:3,300円(税込)
仕様:B6判変型/ソフトカバー/212頁
発売日:2024年4月8日(月)
出版社:幻冬舎