【漫画】霊感アリ少年とナシ女性のバディ、ライブ配信中に起きた怪異をどう解決? 現代的ホラー漫画が怖い

当初は商業漫画として制作

――『霊感あり少年と霊感なし女性のコンビモノ』を制作した背景は?

有咲:もともとホラーが好きなので、『一度ホラーモノを描いてみたいな』と思っていました。当初は「商業漫画として」と考えていたのですが、没になってしまったんです。それから1~2年ほど経ち、「発表の機会も無さそうだな」と思い、今回Xで公開しました。

――ホラーモノはいろいろな切り口がありますが、なぜ霊媒師をメインにしたのですか?

有咲:澤村伊智さんの小説『比嘉姉妹シリーズ』、映画『ノロイ』『貞子vs伽椰子』などを手がけた白石晃士監督、映画『境界カメラ』『呪いの黙示録』などを手がけた寺内康太郎監督の作品が好きなので、「霊能力者が登場する漫画を描きたい」と思ったことが大きいです。

――ちなみに日奈子が幽霊と鬼ごっこするため、線香に火をつけたり自分の髪の毛を燃やしたりなどの“儀式”をしていました。この儀式は何かを参考にしているのですか?

有咲:商業漫画と考えていたため、「既存のものは使わないほうが良い」と考えたため、この儀式はオリジナルで考えました。

1話は本当は違う話だった?

――生配信中に配信者が閉じ込められ、頁がその閉じ込められた世界に入って…という怒涛の展開が面白かったです。ストーリー構成を考えることはとても大変そうですが。

有咲:「めありがこの家の謎を解明するためには、どういう順番で物語を進めたら読みやすいのか?」という部分を考えるのが大変でした。

――なぜ幽霊をやっつけるのではなく、“攻撃対象を変更して追い払う”という結末にしたのですか?

有咲:「めありと頁が霊と対峙して解決する」というストーリーを1話として描こうと思っていました。ただ、それではめありと頁がどのような人物なのかが伝わらないと考え、「2人の自己紹介のような物語を1話にしたほうが良いだろう」という狙いから、今回の結末になりました。

――本作はラフで描かれていましたが、仕上げて再度アップする予定はありますか?

有咲:時間があれば描きたいです。

――最後に今後の漫画制作における目標など教えてください。

有咲:商業でも趣味でも読者さんに漫画を届けられればと思っています。今後もよろしくお願いします。

関連記事