芸人・永野「何回も少林サッカーを観る人生でいい」 下北ヴィレヴァンでカルチャーへの率直な思いを吐露

  YouTubeチャンネル「出版区」の人気企画【本ツイ!ー本屋ついてって1万円あげたら何買うの?ー】に、芸人の永野が登場した動画が話題となっている。

「本ツイ!」は、様々なジャンルの著名人が書店を歩き、1万円以内で好きな本を購入する、というもの。過去には漫画家の伊藤潤二やゲームクリエイターの小島秀夫、俳優の東出昌大などが出演し、多くの話題を呼んでいる。本動画で2回目の登場となる永野。前回の登場では自身の“サブカル愛”を炸裂させ話題を呼び、動画(#33【神回】永野がヴィレヴァンで大暴走!本気のサブカル愛を語り尽くす!!【本ツイ!】)の再生回数は60万回を超えている(2024年5月10日現在)。

 今回もスタッフから一万円札を手渡され、店内を散策開始。まず最初に目をつけたのは、個性的でパンクなデザインのTシャツが特徴のアパレルブランド「ハードコアチョコレート」のコーナー。映画『霊幻道士2 キョンシーの息子たち!』のデザインTシャツに「これ結構グッとくるな」と語りながら、「ハードコアチョコレートって、オタクをすごいかっこいいものに転化させたとんでもないブランドなんですよ」「刺青と同じで全面に見せるんじゃなくて中に着る物です」と持論を展開した。

 次に、書籍コーナーに向かう永野。『異能力者の日本美術』に「表紙かっこいいですね」「銀の感じやばくないですか」と食いつく。日本美術を現代的に編集し、新たな切り口で紹介した一冊に興味を示す。

 アメコミコーナーでは、以前に購入した『ウォッチメン』について「書いてる人、本気だなって思った」「だから、本気で向き合わないといけないというのがいいですね」と振り返りながら、更なる出会いを求めて棚を眺める。そこで目についたのが、『ウォッチメン』の“正当続編”である『ドゥームズデイ・クロック』。「エンタメ性低いけどごめんね」とこぼしながら購入を決意。

 コミックコーナーでは、大長編ドラえもんシリーズ『のび太のドラビアンナイト』『のび太の鉄人兵団』を手にとる永野。『ドラえもん』0巻を手に取り、ドラえもんのキャラクター作画について「(作画が整っていくキャラクターは)子どもに劣等感を与えるんですよ』「昔ののび太はただの弱虫で、それが逆転するのに夢がある。だけど、今ののび太は下北沢で結成されたバンドのボーカル。こいつモテるじゃん。池尻大橋に彼女がいるじゃん」など、思いを熱く語った。

 漫画の新刊をチェックするも、「残りの人生考えると、振り返ることだけで死んでいこうと思って」「『哀れなるものたち』も勧められたけれど、チャウ・シンチーの映画見ました」「なんかもう俺は何回も少林サッカーを観る人生でいいかなと思って」と、自身のカルチャーに対する正直なスタンスを吐露した。

 ネットショッピングでは味わえない「出会い」を堪能した永野。買い物を終え、永野は自身の趣味趣向について「外国のものと昔のものが好きなんだって気づいた」「サブカルじゃなくて“自分の身近にないもの”が好きなんですね」と、新たな発見で締め括った。その他の紹介された書籍や、永野が一万円で実際に購入した商品は、ぜひ動画でチェックしてみてほしい。

■書誌情報
『異能力者の日本美術』
著者:春木晶子
翻訳:鮫島圭代
定価:本体2,400円+税
出版社:パイ インターナショナル

『ドゥームズデイ・クロック』
作者:ジェフ・ジョーンズ
画:ゲーリー・フランク
翻訳:中沢 俊介
定価:本体4,800円+税
出版社:小学館集英社プロダクション

『ドラえもん』0巻(てんとう虫コミックス(少年) )
作者:藤子・F・不二雄
定価:本体700円+税
出版社:小学館

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