スポンサー1社でやりたい放題!? 2024年冬アニメは『スナックバス江』がアツい
2024年1月より放送が開始されたテレビアニメ『スナックバス江』に注目が集まっている。『スナックバス江』は2017年より「週刊ヤングジャンプ」で連載されているフォビドゥン澁川のギャグ漫画。北海道の北24条にあるスナックを舞台に、バス江ママとチーママの明美が珍妙な常連や一見さんと繰り広げるやりとりを描いた作品である。
今回『スナックバス江』がアニメ化されるにあたって話題を集めたのがそのスポンサー。なんとこのアニメは提供が「ポニーキャニオン」の1社のみとなっているのだ。スポンサーが少ないことはアニメ制作にどのような影響があるのか、過去に放送されたスポンサーなしアニメも振り返って見てみよう。
尖った内容で知られる伝説のスポンサーなしアニメ2作
一般的にアニメ制作には多額の費用が必要であり、そのリスク分散を目的としていくつかのスポンサーが集まった“制作委員会”方式で作られることが少なくない。そのためアニメ『スナックバス江』のスポンサーが1社のみということには、「アニメの制作大丈夫なの?」といった不安の声も上がっているようだ。
しかしスポンサーが多い場合には、それぞれのスポンサー企業に対する配慮が必要となってくることも事実。過去に放送されたスポンサーなしアニメとして有名なのが『ボボボーボ・ボーボボ』と『ポプテピピック』である。
正確には『ボーボボ』は完全スポンサーなし、『ポプテピピック』はキングレコードの1社スポンサーであるが、これらの作品は放送当時に独特すぎる世界観が話題を集めていた。『ボーボボ』に至っては「子供に見せたくない番組」だとPTAからの苦情があり、最終的にスポンサーが撤退したとも言われている。
このような過去の例もあり、スポンサーが1社であるアニメ『スナックバス江』も「つまり好き放題できるのでは!?」との声が。過去の2作のような尖った作品になるのではとの期待も寄せられているようだ。
芦屋みのる監督が披露したアニメ化実現までの裏話
ファンの期待を集めているアニメ『スナックバス江』だが、芦名みのる監督は2023年12月にニコニコ生放送の特番「つづきみ」に登場し、次のような裏話も披露している。
『スナックバス江』のアニメ化を希望したのは監督自身で、2019年ごろから関係者に話を持ちかけていた。しかしコロナ禍や「ギャグ作品では収益化が難しい」という制作サイドの内情によって交渉は難航。特に本作は“スナック”という日本特有の文化がテーマであることから海外展開が厳しいといった意見もあったという。
しかしここで諦めきれない監督は、原作漫画を掲載する「週刊ヤングジャンプ」に直談判。了解を得たのち「ポニーキャニオン」をスポンサーとすることにもこぎつけアニメ化を実現させた。