神木隆之介、日本屈指の声優だった? 宮崎駿、新海誠、庵野秀明……巨匠作品をより魅力的にする輝く経歴

  わずか2歳という若さで子役としてCMデビューして以来、現在も俳優として第一線で活躍中の神木隆之介。声優としては数多くのスタジオジブリ作品に出演しており、ジブリ声優=神木隆之介というイメージを持っている人も多いだろう。しかし、実は神木はジブリ作品以外の有名作品にも数多く出演している。今回は、声優・神木隆之介の輝かしい経歴を紹介していこう。

声優デビューは8歳! 『千と千尋の神隠し』坊役で出演

 神木隆之介の声優デビューは2001年に公開されたジブリ作品『千と千尋の神隠し』の坊役で、当時の年齢はなんとわずか8歳。まだ声変わりする前の可愛らしい声で見事に個性的なキャラクターを演じきっている。主人公・荻野千尋に対して自分と遊ぶように強要した、「坊と遊ばないと泣いちゃうぞ」という名セリフは印象に残っている人も多いのではないだろうか。

  次にジブリ作品に出演したのは、2004年に公開された『ハウルの動く城』だ。同作では美しい魔法使いの青年・ハウルの弟子のマルクル役で出演している。ハウルを訪ねて来客があった時、威厳を出すため大人に変装し「待たれよ」と言ったシーンは、「大人のふりをしているのに声が少年のままでかわいい」とネット上で話題を呼んだ。

  また2006年から三鷹の森ジブリ美術館で上映されている短編映画『星をかった日』では、主人公・ノナ役を演じている。あまり知られていない作品だが、実は本作は『ハウルの動く城』のサイドストーリー。ジブリ美術館の地下1階にある映像展示室「土星座」で鑑賞することができる。

  2010年に公開された『借りぐらしのアリエッティ』では落ち着いた大人びた少年・翔役を演じた。この頃は声変わりを果たしているが、中性的な雰囲気を残し、穏やかで優しい声が子供の頃にはない新たな魅力を生み出している。

ジブリだけじゃない? 凄すぎる有名作品への出演経歴

 ジブリ作品に多数出演している神木隆之介だが、ジブリ作品以外にも声優として数々の有名作品に出演してきた。例えば2006年に公開された『映画ドラえもん のび太の恐竜2006』では恐竜のピー助を演じている。「ピー」という鳴き声のセリフのみという難しい役どころだったが、見事に喜怒哀楽を表現。「エンドロール見てビックリした」「ピー助の声だけで泣けたと思ったら神木君だったのね!」と見る人を驚かせていた。

  2009年に公開された細田守監督作品の『サマーウォーズ』には主人公・小磯健二役で出演。代表的な「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!」のセリフはLINEのスタンプになっていたり、作品とともに今でも愛され続けている。

  ジブリのように常連として出演しているのが、新海誠監督の作品だ。2016年に公開され大ヒット作となった『君の名は。』では、主人公の立花瀧を熱演。続いて2019年に公開された『天気の子』でも、同じ立花瀧役として特別出演している。さらに、2022年に公開された『すずめの戸締まり』では、主人公・宗像草太の友人の芹澤朋也役として登場した。ジブリ作品、新海誠作品という日本を代表するアニメ作品に出演し続けられるのは、神木の実力が評価されているからこそだろう。

  日本を代表するアニメといえば、神木は庵野秀明監督による『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズにも出演している。2021年に公開された『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』では、主人公・碇シンジの「14年後」の声を演じたことで話題に。ネット上では「まさかここでシンジくんの声優が神木隆之介になるとは」「どことなくシンジと雰囲気似てるけど、まさか大人のシーンだけ担当するとはビックリ」と驚きの声が上がっていた。

  数々の名作に出演し、アニメーションの巨匠たちからも愛される存在となった神木隆之介。俳優としてだけではなく、声優としても今後大きく羽ばたいていきそうだ。

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