【ライトノベル最新動向】『とある』『魔法科』『SAO』新作が登場! 12月の注目ライトノベル

 第28回スニーカー大賞《金賞》の犬甘あんず『性悪天才幼馴染との勝負に負けて初体験を全部奪われる話』(スニーカー文庫)は12月1日発売。幼なじみで何をやっても完璧な梅園小牧に挑んだ勝負で負けて吉沢わかばはファーストキスを奪われる。思春期の少女たちの甘やかな関係を読ませてくれる。第19回MF文庫Jライトノベル新人賞で《優秀賞》受賞の三船いずれ『青を欺く』(MF文庫J)は2月25日発売。本当の自分を隠して日々を過ごす少年が、後輩女子から自主制作映画への出演を誘われる。自分をどう表現すれば良いか迷う思春期の少年少女に何かを与えてくれそうな作品だ。

 12月20日刊行の最宮みはや『性別不詳VTuberたちがオフ会したら俺以外全員女子だった』(ファンタジア文庫)は第8回カクヨムWeb小説コンテストのラブコメ部門〈特別賞〉&〈CW漫画賞〉受賞作。男と思っていたVTuberが女子で戸惑うとともに、自分が美少女だったと言われてさらに混乱するドタバタ劇を楽しめそう。

 キャラクター文芸系では、12月15日発売の黄鱗きいろ『黄泉平良坂骨組堂』(富士見L文庫)が面白そう。気がつくと生と死の狭間にある黄泉平坂に倒れていた少年が、さまよえる魂を導く仕事をしている2人の男たちを手伝うことになるという設定。人の生死に関わる苦悩をどのように解きほぐすのか、といった物語になっていそう。

 愁堂れな『相棒は犬 転生探偵マカロンの事件簿』(集英社オレンジ文庫)は、親友の殉職をきっかけに警察を辞め探偵事務所で働き始めた甲斐のところに、自分は親友の三上だと人間の言葉でしゃべるトイプードルが訪ねてきて、自分を殺した犯人を探してくれと頼む。トイプードルを「マカロンちゃん」と読んでかわいがるヤクザの若頭も絡んで混乱する状況と、犬の探偵ぶりを楽しめそう。12月19日発売。

 格差婚からのときめきストーリーを読ませてくれそうなのが、戸野有希『冴えない王女の格差婚事情1』(メディアワークス文庫)。地味だが政務に優れた才能を見せるハイドランド王国第二王女のソフィーナに縁談が舞い込む。相手は憧れていたカザック王国のフェルドリック王太子。ところがフェルドリックはソフィーナを見下すようなこと言っていた。それなのにどうして自分を? 最悪な始まりだった政略結婚の裏に何があるのかにドキドキさせられる新シリーズだ。

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