Aマッソ加納愛子、実家では「おっちゃんにあおられる」 最新エッセイ『行儀は悪いが天気は良い』インタビュー
むかつくことも面白く
ーーエッセイを書くのは、お笑いのネタを考えるのとも近いのでしょうか。
加納:必ずしもイコールではないですけど、多少なりとも通じる部分はあるかもしれないですね。ネタを考えていると「もうちょっとボケを足した方がええか」とか考える作業があるじゃないですか。サービス精神って言ったら偉そうですけど、「もうちょっと面白いと思ってほしいな」と思う。「面白い」の種類がちょっと違うかもしれないですけど、近いところがありますね。
ーー特に人に対する観察眼が鋭くてユニークだと感じます。
加納:芸人って嫌なやつでも面白かったらいいみたいなところがあるんですよ。30代になってくると、もう体力もないんで嫌いなやつと会うことを避けるじゃないですか。20代ってなんであんな嫌いなやつと会わなあかんかったんやろうって、今振り返ってもむかつくんですけど。でも最近、自分が相手を選べるような環境に完全に変わったわけでもないのに、あんまりむかついてないんですよね。裏を返せば「それもおもろいしな」と思えるようになったのかな。
タクシーの運転手でも、1回道間違えられたらむかつくけど、5回間違えられたらおもろなってくる。2回目くらいで、もっといってくれって思っちゃう。芸人あるあるですけどね。感じ悪すぎるスタッフとか見てると「絶対こいつのことエッセイで書いたろ、ラジオで喋ったろ」って思うんですよね。いろんな現象を面白味があるものとして、受け止めることができてきたのかな。
ーーさくらももこさんのエッセイがお好きとのことですが、その観察眼の面白さはすごく近しいものがあるように思いました。
加納:さくらももこさんは完全リスペクトですね。エッセイを書いてみて、自分と違うところも見いだしていけたのも面白かったです。あそこまで自虐まっしぐらにはなれない(笑)。そこは出役との違いなのかな。私はやっぱり自分の体で出演していて「こいつが言ってる」というのを明確にイメージされるので、自分でセーブかけてしまってるところは感じましたけどね。今後自分がこう見られるようになったらちょっと都合悪いなとか。
ーー本書はどのような人に読んでほしいでしょう。
加納:私自身、あんまりエッセイを読んでこなかったんですよ。どちらかというと、小説のほうが好きでした。でも大人になって、エッセイがすごく面白いなと思うようになりました。やっぱりエッセイって、文章としての面白さもあるけど、人への興味だと思います。私は20代はちょっと力が入りすぎてたので、他人に面白味を感じるような余裕もなかったんですけど。でも、別にそれは早くてもいいし、ちょっと視野が狭くなってしまっているような人に読んでほしいなと思いますね。
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