『ブルーロック』凪誠士郎から目が離せない サッカーシーンを駆け上がる天才に迫る

受け身のプレースタイルから、自ら創造するスタイルへの進化

 これまで自分を超える存在や、自分を驚かせるような分厚い壁に出会ったことのない凪は、どこか退屈さを抱えながらプレーをしていたように見える。そんな環境からブルーロックで対峙する屈強なライバル達に刺激を受け、時に敗北を喫することで「悔しい」という感情を覚え始めるのだ。

 眼前で目の覚めるようなゴールを決められリベンジに燃える姿。そして敗北の味を知って対戦相手をぶっ潰したいと熱い衝動が流れた瞬間。退屈から解き放たれ、どこまでも強くなれることを知った凪もまた、サッカーの面白さを『ブルーロック』の世界で体現している1人である。

 当初は周囲のお膳立てを受けてゴールを狙う、決定的な仕事をするフィニッシャーとしての役割が目立っていた凪だったが、そこからさらに進化を遂げ、自らゲームを創造し0から1を創ることができる選手へと進化を遂げている。読者はこれから、サッカーの神様に愛された天才、凪誠士郎ver2.0、そしてさらにアップデートしていく姿を追いかけ続けることができる。日本サッカー界に革命を起こし得る逸材、凪誠士郎の今後の活躍に注目して欲しい。

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