永遠のライバル「ちゃお」と「りぼん」 はなぜ手を組んだ? ”少女漫画誌”の部数と気になる行く末

ちゃお(小学館) 143,333部
りぼん(集英社) 125,000部
LaLa(白泉社) 53,500部
花とゆめ(白泉社) 53,600部
別冊マーガレット(集英社) 44,000部
なかよし(講談社) 43,000部
別冊フレンド(講談社) 21,667部
Cheese!(小学館) 19,667部
Sho−Comi(小学館) 18,000部
マーガレット(集英社) 11,800部
ベツコミ(小学館) 11,333部
LaLa DX(白泉社) 9,500部

  これは最新の発行部数を、多い順に並べたものだが、10万部を突破している少女漫画雑誌は、「ちゃお」「りぼん」のわずか2誌となっており、少女漫画雑誌の厳しい状況が浮き彫りになっている。3大少女漫画雑誌といえば一般的には「ちゃお」「りぼん」「なかよし」だが、「なかよし」が43,000部と、かなり衝撃的な数字になっている。かつて『美少女先生セーラームーン』の連載時は約200万部を発行していた雑誌としては、寂しい部数だ。

  いくら少子化が進んでいるとはいえ、かつては少女漫画を読んでいたであろう年齢の読者はいったいどこに消えてしまったのだろうか。娯楽の多様化でYouTubeやTikTokにハマっているのか。サブスクでアニメを見ているのだろうか。また、小学生の女の子が『【推しの子】』にハマっているという話もある。

 そんななかでも、「ちゃお×りぼん ガールズコミックフェス」では、漫画と様々な企業とのコラボ企画が積極的に行われていた。それは、少女漫画のメディアミックスの可能性を感じさせるものであった。まだまだ少女漫画のポテンシャルは高いし、需要が存在するのは確かだ。

  願わくは、積極的なアニメ化が行われて欲しいものだ。現在のアニメは、少女漫画原作のアニメが驚くほど少ない。かつてはゴールデンタイムでも放映されていたのだが、今は深夜アニメ全盛期であり、大人向けに制作されたアニメが主流になってしまっている。アニメをきっかけに漫画を買い求めるパターンが一般的になっている今、少女漫画が生き残っていく道は、積極的なメディアミックスと、特にアニメ化にあると言っても過言ではないだろう。

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