『ONE PIECE』カルー、ピエールからラブーンまで……再登場に期待したい動物キャラを振り返る

 「週刊少年ジャンプ」での連載が最終章を迎え、さらに大きな盛り上がりを見せている『ONE PIECE』(尾田栄一郎)。個性的な海賊たちや海軍、各国(島)で出会う人々も魅力に溢れているが、「動物」にもいいキャラクターが多い。ヒトヒトの実を食べたトナカイで、麦わら海賊団のメンバーであるチョッパーは殿堂入りとして、本稿では印象に残る動物キャラをピックアップしてみたい。

■ペガサ……ス? 空の騎士を支える「ピエール」

 空島編で、空の騎士=ガン・フォールの相棒として登場したピエール。もともとは巨大な鳥だが、「ウマウマの実」を食べたことで馬の特性を獲得し、結果としてペガサスのようなフォルムへの変形が可能になった。

 登場機会が限定的であり、「ピエール」という名前だけでは思い出せないファンもいるかもしれないが、そのビジュアルはなかなか強烈で記憶に焼きつく。「ペガサス」という美しいイメージとは裏腹に、ドット柄にどこか情けない馬の顔……というデザインで、カッコいいものが好きな麦わら一味も「微妙」と評価していた。

■ビビが信頼を寄せる“最速”の相棒「カルー」

 アラバスタ王国の王女・ビビのお供として印象的な活躍を見せたのが、“超カルガモ”のカルー。アラバスタ王国で最速を誇る「超カルガモ部隊」の隊長にして、ビビの大切な友人でもある。

 見た目の愛らしさもさることながら、その健気さに心を打たれたファンも多いはず。バロックワークスの襲撃からビビを庇い、流れ弾を受けて倒れるまで、命懸けで任務を全うしたカルー。やや天然な性格とギャップのある“男気”が大きな魅力だ。

 アラバスタ編には他にも印象的な動物が多い。勝負に負けたら相手に弟子入りする修正を持つ「クンフージュゴン」、旅人に対する“詐欺”をはたらく「ワルサギ」、バス代わりの「ヒッコシクラブ」に、獰猛でスピードもある「バナナワニ」など。こうした独自の生態系も『ONE PIECE』の魅力だ。

■再会が待ち遠しい巨大クジラ「ラブーン」

 グランドラインに入ったばかりの麦わら海賊団が出会った、島のように巨大なクジラ「ラブーン」。世界最大のアイランドクジラという動物で、知能も高い。

 ファンにはお馴染みだが、ラブーンには切ないストーリーがある。かつて家族のような存在だった海賊とともにグランドラインに入ったラブーン。海賊たちは必ず迎えに帰ってくると約束して旅立ったが、あまりに過酷なグランドラインの航海に耐えきれず、約束を放棄して逃げ出してしまった。ラブーンを預かっているクロッカスは、その話を言い聞かせるが、信じずにレッドラインに頭をぶつけ続けている……というものだ。

 人間も動物も関係なく接するルフィは、ラブーンとケンカをして「再戦」という新たな約束を結び、生きる希望を与えてみせた。麦わら一行が夢を叶えたあとに、感動の再会が描かれてほしいものだ。

 以上はほんの一例で、愛らしい動物も、凶暴な動物も数多く登場してきた『ONE PIECE』。ペットにするなら、戦力として迎えるなら……など、想像をめぐらせてみるのも楽しそうだ。

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