「週刊少年チャンピオン」が1冊10万円超え!?  高値の理由は「ブラック・ジャック」第58話にあり


 手塚治虫の漫画『ブラック・ジャック』は医療漫画の金字塔である。手塚の代表作であり、現在も単行本が売れ続けている日本を代表する漫画のひとつだ。世代を超えて読み継がれ、この漫画をきっかけに医者を志した人も多いとされる。

 さて、手塚によって描かれた『ブラック・ジャック』は全部で242話あるのだが、すべての話を読むのは至難の業である。それは、単行本に収録されていない話が存在するためだ。

 医学という繊細かつ専門性の高いテーマを扱う以上、手塚が誤った描写を行ったこともあり、連載中に何度か抗議が寄せられたという。また、既に連載が始まってから約50年の歳月が経ち、時代に合わない表現がなされている話もある。そういった話は様々な事情で、お蔵入りになっているのだ。また、オリジナルの単行本に収録されているのに、なぜか全集に収録されていない話も存在する。

 それでも『ブラック・ジャック』は歴史的名作ということもあり、生前にお蔵入りとなった話が、死後に限定版などに収録されることはあった。なんと、オリジナルの単行本や全集にも未収録の話が、コンビニコミックに載った例まである。それでも唯一、これまで一度も単行本に収録されていない話が存在する。それが、第58話「快楽の座」なのだ。

 内容についてはここで書くことは控えておくが、封印されている話ゆえに読みたいというファンは確実に存在する。どうすれば読むことができるのだろうか。

 それは、「週刊少年チャンピオン」の1975年4号(1975年 1月20日号)を入手することだ。ところが、入手もかなりハードルが高い。希少性ゆえ、プレミアがついているのだ。最近のヤフーオークションではなんと10万円超えで販売されていた。『ブラック・ジャック』人気、恐るべし、だ。もしくは、国立国会図書館で掲載号を閲覧する方法もある。

ヤフオクでは109,800円で販売されている「週刊少年チャンピオン」の1975年4号(1975年 1月20日号)

 当時の「週刊少年チャンピオン」は、約200万部前後を発行していたとされる。週刊漫画雑誌は読み捨てられてしまうか、何度もページをめくられてきれいな状態で残っているものもほとんどない。ゆえに当時の雑誌はもともと希少性が高いゆえ、こうした人気漫画の曰くつきの回が収録された号は、全話コンプリートを目指す愛好家の間で人気が高まっている。

『ドラゴンボール』の第1話が掲載された「週刊少年ジャンプ」は、漫画古書店では10万円超えで販売されるのが当たり前になっており、特別な漫画雑誌のプレミア化が著しい。その希少さゆえに、雑誌をコピーした偽物まで出現しているのだから驚きである。世界から注目されている日本の漫画。もし、引っ越しや片付けなどで昔の漫画雑誌が出てきたら、ゴミに出すのではなく、一度チェックしてみるといいだろう。

関連記事