『ぼっち・ざ・ろっく!』ぼっちちゃんの愛用ギター「レスポールカスタム」 って? 購入するならいくらかかる?

『ぼっち・ざ・ろっく!』第1巻。「まんがタイムきららMAX」で連載中。はまじあき著、芳文社/刊


 「まんがタイムきららMAX」(芳文社)で連載されている、はまじあきの4コマ漫画『ぼっち・ざ・ろっく!』。アニメが大ヒットし、漫画も品薄状態が続いている。Twitterを開けば、名だたる人気漫画やアニメーターまでもが、ぼっちちゃんの二次創作イラストをUPしているほどだ。

 またに、ぼっちちゃんのコスプレをしているコスプレイヤーも、同人誌即売会やイベントなどで多く見かけるようになった。ぼっちちゃんのジャージなどのグッズも発売されているが、作品の世界観を忠実に再現する上で欠かせないのがギターである。『けいおん!』がヒットした時にも見られた現象だが、ファンやコスプレイヤーがキャラクターが愛用するギターを求めて、楽器店に殺到する出来事があった。ギターはファン垂涎のアイテムと言えるだろう。

  さて、ぼっちちゃんの愛機の代表格といえば、単行本1巻の表紙にも描かれているギブソンのレスポールカスタムである。

 レスポールカスタムは、アメリカに本社を置くギブソン社が製造するギターだ。1952年に発売されたレスポールはギタリストのレス・ポールの名前を冠したギターで、その上位機種として1954年に発売されたのが、黒光りするボディが美しいレスポールカスタムである。しかし、当時はレスポールモデル自体が不人気であり、カスタムも製造が中止されてしまったものの、1968年に復活して現在に至っている。

価格.comのエレキギター人気商品ランキング(2023年1月8日現在)。エピフォンとギブソンのレスポールカスタムが4位と5位でランクインしている。

 そんなギターを手にするにはいくら必要なのだろうか。大手楽器店の島村楽器のオンラインストアで価格を見てみよう(いずれも税込)。

 レスポールカスタムはその人気の高さゆえ、ギブソン以外のメーカーからも姿形をそっくりに作った「コピーモデル」が発売されている。コピーモデルは一般にレスポールカスタムタイプ、などと呼ばれることが多い。資金に余裕がないが似たようなギターが欲しいなら、基本的に廉価なコピーモデルをおすすめしたい。なお、基本的に、と書いたのはコピーモデルの中には本家と同じかそれ以上に高価なモデルも存在するためである。

 ノンブランドの入門用モデルであれば2~3万円ほどあれば買うことができ、ほとんどの楽器店に並んでいる。しかし、価格ゆえに仕方ないのだが、ちょっと塗装がチープだったりして迫力に欠ける。入門用として選ばれるものの、クオリティの高さで考えるならグラスルーツのギターをおすすめしたい。価格は5万2800円だ。5万円台でしっかりしたギターが買えるなら、コストパフォーマンスは高いといえるだろう。

 ギブソンの直系とされる、エピフォンのレスポールカスタムは8万1400円である。アメリカ製ではなく中国製であり、ヘッドの形状がオリジナルと異なるものの、はめ込まれたダイヤモンドインレイは同じだ。このダイヤモンドインレイが、ギブソン&エピフォンとそれ以外では異なる。なぜ異なるのかは、様々な大人の事情があるためだ。

 そして、本家本元、ギタリストの憧れのギブソンのレスポールカスタムは、53万5700円だ。さすがに高価だが、一生モノのギターであり、風格が別次元である。もちろん音もお墨付きだ。『ぼっち・ざ・ろっく!』をきっかけに本格的にギターを始めたいと思った人で、資金力に余裕がある人は思い切って買い求めるのもアリだろう。

島村楽器のギブソンのレスポールカスタムのページ https://store.shimamura.co.jp/ec/pro/disp/1/mt0092487

 なお、ギブソンのレスポールカスタムは、状態によるものの中古ではおおむね30万円台から買うこともできるようだ。ただし、レギュラーラインとカスタムショップ製(こちらの方が仕上げに手間をかけたり高価な木材を使っているぶん、高価になる)で価格も異なるし、ヴィンテージギターとして扱われる希少なモデルは、製造された年代や状態によっては数百万円台ということも珍しくない。

  ギターは高価な買い物であり、部屋では置き場所を取る。そして重い。コスプレで使うにしても、飾っておくにしても、実際に弾くにしても、オンラインショップでポチッとする前に楽器店に相談することがおすすめだ。専門知識豊富なスタッフが教えてくれるはずである。2023年は素晴らしいギターを手にして、ぼっちちゃんになりきってみよう。

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