知られざる建築の世界 土木構造物をとことん楽しむ『ヨーロッパのドボクを見に行こう 新装版』が話題

 ドボクとは、土木構造物や産業施設、建築物などの社会を成り立たせているインフラストラクチャーのこと。

 2021年に、室外機、ダクト、通信鉄塔、消波ブロック、ダムなど、都市をつくる断片を記録した『日常の絶景』で注目を集め、ドボクを愛してやまない八馬智による新刊『ヨーロッパのドボクを見に行こう 新装版』(自由国民社刊)が話題となっている。

 ダム、橋、工場、港湾施設、産業遺産、運河エレベーター、一風変わったホテルまで——日常の風景に溶け込む「ドボク」を切り取ってみると、新たな魅力に気づく。最近では、インフラツーリズムを楽しむドボクファンも増えてきた。

 本書では、日本とはひと味違うスケールのヨーロッパのドボクを国別に紹介。オールカラーの写真と共に、面白さが増幅するポイントを解説。

 さらに、実際に「ドボク巡り」をする際のモデルコースや旅のテクニックも掲載している。パッケージツアーや定番観光地を巡るだけの旅が物足りない方は、「ドボク」をテーマにした旅の計画を練ってみてはいかがだろう。

目次

第1章 フランスのドボク
第2章 ドイツのドボク
第3章 オランダのドボク
第4章 ベルギーのドボク
第5章 スイスのドボク
第6章 欧州ドボクを満喫しよう! <モデルコース集>
第7章 ドボク旅行のテクニック
さくいん・緯度経度一覧

著者

八馬 智(はちま・さとし)
1969年千葉県生まれ。千葉工業大学創造工学部デザイン科学科教授。専門は景観デザインと産業観光。千葉大学にて工業意匠を学ぶ過程で土木構造物の魅力に目覚め、建設コンサルタントの株式会社ドーコンに入社。土木業界にデザインの価値を埋め込もうと奮闘した。その後、デザインの教育研究に方向転換したものの、社会や地域の日常を寡黙に支えている「ドボク」への愛をいっそうこじらせた。現在は本職の傍らで都市鑑賞者として日々活動しながら、さまざまな形で土木のプロモーションを行っている。著書に『日常の絶景』(学芸出版社、2021)がある。

書誌情報

『ヨーロッパのドボクを見に行こう 新装版』
自由国民社刊
著者:八馬 智
定価:2,640円(税込)
判型:A4変形判
頁数:144頁
発行日:2022年8月15日

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