法月綸太郎、大山誠一郎らミステリ作家陣、海外ドラマ『ビースト・マスト・ダイ』を絶賛
スターチャンネルEXにて全話配信中、BS10 スターチャンネルにて3月9日より日本独占放送がスタートする『ビースト・マスト・ダイ/警部補ストレンジウェイズ』に、法月綸太郎らミステリ作家陣が絶賛コメントを寄せた。
本作の原作は、アカデミー賞俳優ダニエル・デイ=ルイスの父であり、イギリスの桂冠詩人セシル・デイ=ルイスがニコラス・ブレイクのペンネームで1938年に出版したミステリ小説『野獣死すべし』。江戸川乱歩が絶賛し、この印象的な邦題を名付けたという。今回、1969年にフランスの映画監督クロード・シャブロルが手掛けた映画『野獣死すべし』以来、実に52年ぶりの映像化となった。ひとり息子をひき逃げされた母親の復讐劇、そして心に傷を持つ刑事のドラマという現代へのアップデート作として高評価を受け、本年度エドガー賞TVドラマ脚色賞にもノミネートされている。
『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』のモリアーティ教授役で知られ、『チェルノブイリ』で英国アカデミー賞主演男優賞を受賞したジャレッド・ハリスが悪役を担い、『グッド・ファイト』のルッカ・クイン弁護士役でスターとなったクシュ・ジャンボが復讐に燃える母親を体現。そして若手俳優ビリー・ハウルがPTSDに苦しみながら捜査に取り組む警部補ストレンジウェイズ役に挑んだ。
このたび、スターチャンネルEXでの全話配信、BS10 スターチャンネルでの日本初放送開始を記念して、日本のミステリ界をけん引する作家の法月綸太郎、ミステリ評論家の千街晶之、心理学者/臨床心理士の藤井靖ら各界のプロフェッショナルから絶賛コメントが到着。また、作家・大山誠一郎による特別コラムがスターチャンネルEXの公式サイト、記事コンテンツ内(https://ex.star ch.jp/special_article)にて掲載される。
なお本作は、放送に先駆け、3月6日13時よりBS10 スターチャンネルで字幕版の第1話が無料放送される。
コメント一覧
法月綸太郎(作家)
古典的な探偵小説の「詩的正義」が現代の悲劇となって甦る。
原作ファンでもそうでなくても、新解釈のヒロインと「野獣」の対決に引き込まれ、ストレンジウェイズの出す答えに胸を揺さぶられるだろう。
大山誠一郎(作家)
復讐とそれがもたらすものを描いた本格ミステリ不朽の名作が、現代を舞台にした重厚な人間ドラマとして映像化された。深い陰影に彩られた登場人物たちと美しい景色から目が離せない。
稲羽白莵(作家)
主人公を女性に改変? 今風だなぁ……と思うこと勿れ。
この改変で、名作古典ミステリは三組の母と子の罪と罰を描く現代的、文学的ドラマへと見事にアップデートされた。
母の愛は悲しいほど愚かで、強く、そして美しい。
伏尾美紀(作家)
江戸川乱歩も愛した傑作をスリリングな現代版へとアレンジした制作陣の手腕には、作家としての嫉妬を禁じえませんでした。まだまだ謎多きストレンジウェイズ警部補も魅力的。シリーズ続編を希望します。
桃野雑派(作家)
悲しみ、失意、傲慢、殺意。これらの火花散る
感情の鍔迫り合いは、ワイト島の景観との対比もあって、人間の醜さを炙りだしている。けれども最後にフィルが取った行動は、雄大な自然に負けず劣らず、尊くて美しい。
千街晶之(ミステリ評論家)
矢が放たれる瞬間に向けて引き絞られた弓弦のように、事件が起きるその時まで静かな緊張が途切れることのない秀逸な心理劇。殺意と絶望、愛と再生の絡み合いが、ラスト十数分の逆転 で鮮やかに結晶する。
藤井靖(心理学者/臨床心理士)
トラウマの先に何があるのか。カウンセリング,突出した行動力,巧みな隠蔽,さらには内に秘め苦しみ続ける者も。それぞれの答えを求め交わる人間関係,暴かれる秘密。葛藤する心理が美しく広大な自然に溶けていく衝撃の結末も必見。
今祥枝(ライター)
太陽がきらめくワイト島の美しい景色と、子供を奪われた母親の海よりも深い悲しみの対比が 見事な復讐の挽歌。ジャレット・ハリスとの一騎討ちも見応えのある、クシュ・ジャンボのエ モーショナルな演技に心揺さぶられる。
松崎健夫(映画評論家)
「世の中は悪に満ちている」と、このドラマは静かに語りかけてくる。だから、悪に対する復讐心もまた静かに燃え上がるのだ。そんな私利私欲に満ちた強い悪意は、正義をも翻弄させてゆく。わたしたちが、現実の社会に対する憤りにも似た感情を抱く由縁である。
■配信・放送情報
『ビースト・マスト・ダイ/警部補ストレンジウェイズ』(全6話)
【配信】スターチャンネルEX(https://ex.star-ch.jp/special_drama/mzjKr)にて独占配信中
【放送】BS10 スターチャンネルにて、3月9日(水)より毎週水曜23:00~ほか放送
※3月6日(日)13:00~第1話先行無料放送
企画・脚本・製作総指揮:ギャビー・チャッペ
監督:ドメ・カルコスキ
製作総指揮:ナサニエル・パーカー
原作:ニコラス・ブレイク『野獣死すべし』(永井淳訳/ハヤカワ文庫)
出演:クシュ・ジャンボ、ジャレッド・ハリス、ビリー・ハウル、ジェラルディン・ジェームズ、ナサニエル・パーカー
原題:The Beast Must Die
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公式サイト:https://ex.star-ch.jp/special_drama/mzjKr