『ONE PIECE』“伝説の実”の正体は? ワンピース研究家が解説する、世界を揺るがす可能性
ワノ国編が佳境に差し迫る『ONE PIECE』では、ルフィが食べたゴムゴムの実が再注目されている。そんな中、原作第1037話にて、悪魔の実に関する新事実が発覚した。ルフィがカイドウと互角の戦いを繰り広げる中、五老星が「過去何百年も覚醒していない、歴史から消すために名を変えた“伝説の実”」について言及したのだ。
具体的にどの実なのかは明かされていないが、この事実が世界の核に近づく鍵なのは間違いないだろう。
そこで今回は伝説の実の正体について、ワンピース研究家の神木健児氏に見解を聞いた。
「ファンの間では画で強調されているズニーシャに関係する実、追われているロビンのハナハナの実、そして主人公であるルフィのゴムゴムの実のいずれかなのではと推測されています。その中でも、ゴムゴムの実を挙げる声が1番多い印象ですね。以前からフーズ・フーやシャンクスによって、ゴムゴムの実に重大な秘密があることが示唆されていました。もし“伝説の実”が本当にゴムゴムの実なのであれば、やはりルフィにはこの世界における重要な役割があるのでしょう。また“伝説の実”は、覚醒するとヤバイことも判明しています。すでに覚醒しているのであれば、キッドやローの可能性もあるので、ワノ国に登場している主な悪魔の実はすべて候補に挙がっている状態です」
神木氏は“伝説の実”に関して話す五老星の言葉に、違和感を覚えたという。
「五老星は天竜人の最高位であり、世界の頂点に近い存在です。そのためこれまでは、彼らは世界のすべてを知っていると思われていました。しかし今回の一幕では、『我々が』という言い方ではなく、『世界政府が』という他人事のような言い方になっているんですよね。ファンの中には、五老星は不老不死の手術を受けた人間だと考察する人もいます。しかしこの言い回しから『五老星不老不死説』は否定され、彼らが過去の大事件からの中心人物ではないと示唆された可能性もあるのではないでしょうか」
五老星にとっても、もはや伝説だと語られる悪魔の実。神木氏は実の正体を語る上で重要なのは、時期だと語る。
「違和感のあるポイントは他にもあって、それがなぜ今“伝説の実”を議題に挙げ、追おうとしているのかです。もし“伝説の実”がゴムゴムの実だとすれば、もっと前から捕まえられていたと思います。急に焦り今追おうとしている理由は、やはり覚醒にある気がします。五老星は鬼ヶ島の様子を、ある程度把握していたはずです。そして彼らは鬼ヶ島での壮絶な戦いの中で、何百年も覚醒した記録のない“伝説の実”が、覚醒する場面を目撃したのではないでしょうか。ロビンがブラックマリアとの戦いで見せた『悪魔咲き(デモニオフルール』は、ハナハナの実の能力から逸脱しているようにも感じます。彼女の『悪魔咲き』がハナハナの実の覚醒で、それを見た五老星が考古学の知識以上に能力を危険視し、捕らえようとしている可能性もあるでしょう。オペオペの実やジキジキの実も同じようにその覚醒が明かされたため、それを知って動き出したという見方も出来ます。」
最後に神木氏が語ったのは、『ONE PIECE』の根幹を揺るがすある可能性についてだった。