漫画家は“最強”を描くとき何を意識する? 一見上手な鬼のイラストがプロのリメイクで激変
肌露出は強さの現れだと思うんだよねーー。
マンガを読んでいると漫画家が描く絵の細部へのこだわりに脱帽することがあるが、やはり……というか、およそ凡人には想像できないほど考え込んで、仕事をしているのだろう。
そんなことが元週刊少年漫画誌の連載作家・ペガサスハイド氏が運営するYouTubeチャンネル「【 Hyde Channel 】元週刊少年漫画家ペガサスハイド」の動画を見てみるとよくわかる。同チャンネルの動画の多くは、視聴者から寄せられた一見上手な漫画やイラストについて、プロの目線で細かく添削するというもの。解説のわかりやすさとともに、あくまで本人の長所を生かしアドバイスが心地よく、自分では絵を描かない人も楽しく視聴できるのも、大きな魅力だ。チャンネル登録者数は15万人を超える。
そんななか、2021年12月26日に公開された動画は普段のような添削ではなく、視聴者から寄せられたイラストをペガサスハイド氏流に描き直すという趣旨のものだった。イラスト主はきたむらさん。キャラクターの名前は「リューギ(19歳 男性)」で、設定は「人間として生きたいと思っている鬼 明るい性格 ツノがあるのがイヤで片方は自らで折った」とのこと。
詳しくは動画をチェックしていただきたいところだが、ハイド氏は元々のイラストには“重厚感が欠けている”と指摘する。その上でより、鬼の強さを強調するためイラストに“重みを足したい”のだそうだ。「本当にイラストが上手い人は、イラストで雰囲気を感じさせられることができるんだよね。体重とかも、上手い人はしっかりと読者に感じさせられることができる」と語った。
さらにハイド氏は「例えば『ジョジョ(の奇妙な冒険)』のディオさまは最強で、そしてセクシーなんだよね。男はそういう部分で余裕を表しているというか。鬼なんかも戦いの場に及んでも、あまり大それた服を着てないよね。この肌の露出はつまり強さを表現していると思うんだ」と持論を展開した。