2022年1月アニメ化の『殺し愛』 殺し屋同士の愛と狂気を描いたサスペンス漫画がすごい

※本稿は『殺し愛』のネタバレを含みます。

 あ、いい……。タイトルにひと目惚れをした。

 『殺し愛』。愛と死を連想するタイトル、人間にとって普遍的な永遠のテーマであるかもしれない。殺し合い、愛が募って相手を殺す、殺したいほど愛している、死と隣り合わせの危険な世界……? まだ表紙しか眺めていないのに、私の頭のなかで、ハードボイルドなラブストーリーの妄想がスタートしてしまった。こりゃいかん、買うしかないと久しぶりに11巻まとめて大人買いをした。

 物語では、クールな新人賞金稼ぎの女シャトー・ダンクワースと、所属不明の殺し屋で彼自身も賞金首である謎多き男ソン・リャンハが登場。殺しを生業とする2人の殺し屋が織りなす歪な愛と狂気のサスペンス。しかもこの作品が、2022年1月にアニメ放送開始となるのだ。

彼女に近づく理由とは 謎に包まれた2人の過去

 冒頭の2人の出会いは殺し合いの現場だった。お互いに銃を構え、一瞬の隙にシャトーの間合いに回り込んで馬乗りになったリャンハ。そして好奇心からナンパ(?)がはじまる。

「教えてよ、なまえ」

 シリアスなシーンなのに、リャンハのゆるゆるした感じに筆者はさっそく落ちた。そして、リャンハはその後もなぜかシャトーを気に入り、つきまとっているようだ。「君にプレゼント」といって、シャトーが追っている賞金首を先回りして拘束し、明け渡したり、さまざまな交換条件を出してきたり……。なんだかんだとシャトーは逃げ道を塞がれ、リャンハと協力関係を結んでしまう。いやはや、掴みどころのないけしからん男だ。

 物語は、リャンハを狙う組織の抗争に段々とシャトーも巻き込まれていく。しかもその争いは、彼女の過去とも深く関係しているらしい。シャトーはなぜ殺し屋をしているのか、なぜリャンハはシャトーに近づくのか、ひやかし?利用している?他の目的が……? 謎に包まれた2人、一体何者なのか。

「君がどうあっても 僕は君の味方だ」

「あとのことは僕が何とかしてあげる」

 周りで殺し合いが起こるたび、2人は背中を預けたり、預けられたり……。シャトーはリャンハのことを信頼しているかどうかはわからない歪な関係だが、少しずつ信用はしてきているようだ。だが、彼女を守るために少し手荒なこともするリャンハ。

「ごめんね」

「そっとしておいてあげられなくてごめん」

 そう、そっとつぶやく。それは彼の優しさなのか、贖罪なのか、執着なのか、はたまた……。

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