『ザ・ファブル』洋子に春は訪れるのか? 特殊な環境で育ったヒロインの恋愛事情

※本稿には『ザ・ファブル』のネタバレが含まれます。

 『ザ・ファブル』のヒロイン的存在、佐藤洋子(仮名)。男をその気にさせたうえで泥酔に追い込み遊ぶという趣味を持つ彼女は、幼いときに両親を失いスナイパーとして訓練を重ねたこともあってか、恋愛にはあまり興味がない様子だった。

 そんな彼女だが、「第二部」で、恋の花が開くことになった。

恋愛に無縁だった洋子

 第一部では佐藤アキラと清水岬の恋愛を中心に話が進み、洋子は恋愛とはほぼ無縁と思われていた。

 2年間行動をともにしたアキラが239話でミサキとの結婚を決めた際、ユーカリから「おまえは嫉妬しないのか」と問いかけられると、「自分でもびっくりするくらいないわ。あいつ、強すぎるんだもの」と心のなかでつぶやいており、恋愛対象にはしていなかった。

 しかしユーカリから「酒ばっか飲んでいるから恋もできないんだろ、おまえ」と指摘された際には「うるさいわね、酒と男は別よ」と叫び、恋をしているような素振りもうかがわせていた。

第二部で田高田社長に接近

 第二部でウイルス蔓延のため太平市に戻ってきた洋子。アザミとユーカリが暮らす倉庫に戻ると、一升瓶を持ってミサキとアザミ、ユーカリが勤務する田高田社長の家に向かう。

 あくまでも娘のように扱う田高田社長。ひるまない洋子は「いい女いないの?」と質問。田高田社長が「おるわけないやろ、53やしなあ。結婚はもうコリゴリや」などと過去を語りながらも、女がいないことを知ると、「あたし、男運あるよ」と話し、社長を見つめていた。

 倉庫に戻り、酔って床で半目になりながら寝てしまい、クロから「二階で寝ましょう」と声をかけられると「ありがとうタコちゃん」とつぶやく。このとき洋子が田高田社長に恋心を持っているような描写が表に出た。

遂に行動へ

 洋子は遂に行動に移す。倉庫を離れると田高田社長への家に向かい、「泊めてほしい」と頼み、中に入る。そして「お願いがある」「ここに住みたいの100年ほど」と、事実上の告白をした。

 田高田社長は告白とは考えず、「家が見つかるまで住むならええぞ」「台所は狭いし風呂はシャワーしかないぞ。2人で住むには不便だぞ」と忠告するが、洋子は「気にしない」と話す。田高田社長は「なら勝手にすれば」と一緒に住むことを認めた。

 その後、アキラにメールを送り、それを見たアキラがミサキに「洋子が社長と一緒に住むことになった」「社長と結婚したいらしい」と告げる。両者を知るミサキはコーヒーを吹き、「父親の残像を社長に見ているような…」と問いかけるが、アキラは「たしかにそういうのも少なからずあるだろうが、洋子は恋だと言っていた。育ちが特殊だからな」と説明。ミサキも応援する姿勢を見せた。

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