『鋼の錬金術師』が達成した3つの偉業ーーワールドワイドな熱狂を振り返る

最終話は翌月号にも掲載

 2010年6月11日。「月刊少年ガンガン」7月号に『鋼の錬金術師』の最終話が掲載され、9年間にわたる連載に終止符を打ったのだが、ここでも『鋼の錬金術師』は偉業を残している。

  「月刊少年ガンガン」7月号は通常の2割増で発行されたにも関わらず、なんと全国の書店で売り切れが続出するという非常事態が発生した。その結果「月刊少年ガンガン」9月号にて『鋼の錬金術師』の最終話を再録するという異例の措置が取られたのだ。

 これは『鋼の錬金術師』の人気ぶりを象徴するようなあまりにも有名な偉業、いや伝説なのではないだろうか。ちなみに、最初に最終話が掲載された「月刊少年ガンガン」7月号には特別付録として「鋼の錬金術師特製 卓上型メモリアルクロック」というエルリック兄弟のイラストと荒川弘のサイン入り時計が付いてきた。ちなみに筆者は今もなお厳重に保管している。

著者所有の「鋼の錬金術師特製 卓上型メモリアルクロック」

 今もなお、多くの読者から愛され続ける『鋼の錬金術師』。連載開始から20周年を迎えた今だからこそ、本作が成し遂げた偉業と共にエルリック兄弟の旅の軌跡を振り返ってみてほしい。

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