ビッケブランカ『まんが未知』で漫画原作に挑戦 「面白いだけではなくグッとくるものを」

 漫画好き芸能人たちが書いたストーリーを漫画家が実際に作品に仕上げる漫画バラエティ番組『まんが未知』(テレビ朝日系)。9月15日に放送された同番組に、シンガーソングライターのビッケブランカが登場し、漫画原作を披露した。

 好きな漫画作品として『中華一番!』(小川悦司/講談社)、『烈火の炎』(安西信行/小学館)、『ミステリと言う勿れ』(田村由美/小学館)を、SNSで注目するようになった作家として江戸川治の名前を挙げ、「音楽でも漫画でも、面白いだけではなくグッとくるものが好き」だと語った。ビッケブランカ自身も、ストーリー性のある歌詞世界が魅力のひとつ。今回もストーリーのある曲を作るときと同じように考えたという原作は、A4用紙にびっしりとまとめられていた。

 漫画の完成前なのであらすじの詳細は避けるが、「どんな動物の声もマネすることができる少年」が主人公という、声を扱うミュージシャンらしい掴みが印象的。物語のテーマは「ゆさぶり」だと話すビッケブランカ。動物の声マネができる少年がどんなストーリーに巻き込まれていくのか、そして「ゆさぶり」とは何かを知るためにも完成が待たれる。

 作画は『着たい服がある』で文化庁メディア芸術祭にノミネートされた常喜寝太郎が担当。初対面の状態で行われた常喜とビッケブランカの打ち合わせでは、キャラクターデザインやストーリーを詰めていく。展開について話す場面では、両者の意見が食い違うことも。作品をよりよいものにするために意見を交わす二人の姿は、まさにアーティスト。収録後もLINEで延長戦が行われたというから、その熱の入れっぷりには驚かされる。次週(9月23日25:56〜放送)、番組では常喜の作画現場に密着。ビッケブランカの考えた原作はどのように漫画化されるのだろうか。

 制作過程を知ることで、漫画への愛着も増えるはず。漫画好きにこそおすすめの番組だ。なお、番組で作られた漫画は完成後に漫画アプリ「GANMA(ガンマ)」(https://ganma.jp/mangamichi)で公開されている。

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