『東京卍リベンジャーズ』ドラケンに男も惚れるワケ 東京卍會ナンバー2の器を検証

 アニメ放送も好調で、じわじわとファンを増やし続けている漫画『東京卍リベンジャーズ』。多くの魅力ある登場人物の中でもひときわインパクトを放っているのが、“ドラケン”こと龍宮寺堅だ。

 ドラケンは185cmの長身で、金髪、辮髪、こめかみに竜のタトゥーという、パンチのあるビジュアルの持ち主。見た目だけで言えばかなり厳つく、「ワル」という言葉がしっくりきそうだが、「男前度」で言えばキャクターの中でドラケンの右に出る者はいない。

 暴走族の創設者の一人という「すぐに熱くなってケンカをする」と思ってしまいがちな設定だが、ドラケンはとにかく冷静沈着で視野が広い。例えば、対抗する暴走族「愛美愛主」との抗争「8・3抗争」の序章。主人公・花垣武道は、ドラケンを死なせずに未来を変えるというミッションを遂行するため、マイキーに抗争をやめるように直接話をする。しかし「タイムリープしている」などの事情は言えるはずもなく、何よりもマイキーは仲間のための戦いと考えていたため、相手にしてもらえないでいた。そんな中、ドラケンだけは「…タケミっちが退かねーって言ってんだ 少し愛美愛主調べてみてもいいんじゃねーの?」とマイキーに助言。結局抗争への発展は止められなかったが、ドラケンが冷静で柔軟な対応が出来ることがよく分かるシーンだった。

 そして、間違いを間違いと言える男でもある。それは、みんなが恐れるマイキーにも、だ。マイキーが道を外れようとする度に正してきたドラケン。彼がマイキーの優秀な右腕であると同時に「心」でもあるからこそ、ドラケンが死んでしまった12年後の未来でマイキーは暴走、東京卍會が凶悪犯罪集団になってしまっている。それを阻止するために、武道はドラケンの死を防ごうと躍起になっているというわけだ。

 さらに、相手が誰であろうとしっかりお礼を言える男気がある。「8・3抗争」で刺されたドラケンは、武道の活躍によって病院に運び込まれる。搬送中「ありがとな タケミっち オマエは俺の恩人だ…」と言って握手を交わし、回復した後も頭を下げて改めて武道に「ありがとう」と礼を言っている。ドラケンは武道に一目置いてはいるものの、そもそもドラケンは東京卍會の副総長。副総長という肩書きがある者が隊員でもない年下の男に礼を言うことは珍しいのではないだろうか。ドラケンはそういった慣習にもとらわれず、しっかりと感謝を伝えることができる男なのである。

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