オアシズ 光浦靖子が語る、手芸の魅力と留学での挑戦 「英語が喋れるようになったら、ウェイトレスをやってみたい」

 人生の折り返し地点を迎えた今の率直な心境や身近に起こったエピソード、新たな決断となった留学についてなどを綴った『50歳になりまして』、自分のために作ったお手製ブローチ73個を収めた『私が作って私がときめく自家発電ブローチ』(ともに、文藝春秋刊)が同時発売となった光浦靖子。

 先に公開した前編では、前向きに新しい挑戦に踏み出したいきさつや人生の折り返し地点を迎える率直な気持ち、必死で頑張ってきた若手時代からの心境の変化についてを掲載。後編では、プロ級の腕前を持つ手芸の面白さ、似顔絵ブローチ作りについて、そして50歳を迎えた今、楽しみにしているという今後についてなど、笑いを交えながら大いに語ってもらった。(タカモトアキ)

【前編】:オアシズ 光浦靖子が明かす、留学決断の決め手 「ダメだったら職業を変えようと思ってますよ」

趣味で始めた手芸の魅力

――『私が作って私がときめく自家発電ブローチ集』についても伺いたいのですが、誰かを思い浮かべて作ったこれまでの作品に対して、今回掲載されている作品は自分が欲しいものばかりだそうですね。自分自身、何が欲しいか考えたとき、最初に浮かんだのが仲のいい方々の顔だったということでしょうか。

光浦:そうですね。最初は黒沢(森三中・黒沢かずこ)だったかな? 黒沢ってすごくナイーブな人なので、がんばれ黒沢ブローチとして作りました。

――特徴の捉え方にあたって、本著の中で「おかずクラブ・ゆいPさんならダハハ感」を大事にしていると書かれていました。ゆいPさんのダハハと笑っている顔を思い浮かべながら、且つご自身でその顔を実際に真似ながら作られているんですよね。

光浦:口角を上げて、どこが盛り上がっているのかを考えながら作っていくんです。本の中には(相方である)大久保さんの作り方を載せているんですけど、実はとっても難しくて時間がかかるんです。だから、たぶん作れないと思います(笑)。私だって、3日かかってますから無理ですよ。

――3日間! 手間はかかるだろうと思っていましたが、そんなに時間をかけて作られているんですね。

光浦:例えば、この人はくりっとした二重だからと思って、二重ばかりにこだわって作ったとしても違うなって思うときがあるんですよ。そういうときはどこかが狂っているんですけど、集中しすぎてしまうと全体が見えなくなってしまうんです。だから、ある程度やってみて無理だなと思ったらその日は寝て、次の日にまた取り掛かるんです。もちろん1日でできた人もいます。大島(森三中・大島美幸)とオカリナ (おかずクラブ)はスポーンと一発でそっくりだと納得できるものができたので、すごく嬉しかったですね。

――偉人シリーズ、有名人シリーズ、公人シリーズももちろんですが、特に動物シリーズの鮮やかな色遣いがすごく素敵だなと思いました。ああいう色彩感覚はどうやって培われたんですか?

光浦靖子

光浦:なんでしょうね? 絵も描けないし、下手ですし、美術はなにもできないんですけど、もし色彩感覚が培われたとするならば、スタイリストさんが持ってきてくれた服を長年選んでいることが影響しているのかなぁ。洋服は持ってきてもらうんですけど、靴下や靴、ピアス、ちょっとしたチーフみたいな利かせ色は、スタイリストさんと「ピアスはこのかたちがいいよね」とか話しながら現場で決めているんです。そういう経験が活きているのかもしれないですね。

――手芸のよさは、どんなところにあると感じていますか?

光浦:余計なことを考えないでいいところじゃないでしょうか。さぁ、何を作ろうって考えることがまず前向きですし、反復する作業をしていてるとリラックスするみたいで嫌なことをスコーンと忘れられるんです。みなさんにおすすめしたい。手芸はぶっちゃけ誰でもできますからね。

――得意じゃない人でもできますか?

光浦:もちろんできます。だって、慣れですから。それに、最初のへたっぴな状態だとかわいくて面白いものができるんですよ。技術はやっていれば誰でもつくけど、邪心も出てくるようになるので、最初の感覚も楽しんでもらいたいですね。

――光浦さんは今後、カナダに留学される予定なので、環境の変化によって作りたいと思うものも今後変わっていくかもしれないですね。

光浦:そうですね。もしくは、まったく作らなくなるかもしれない。私は忙しいときほど本をたくさん読んでいたんですけど、家にいて暇なときはまったく読まないんですよ。だから、カナダに住んで楽しくなったら1個も作らないかもしれないですね。

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