東海オンエアてつやは「普通の経験」と「普通ではない思考」の持ち主 初エッセイ『天才の根源』で明かした内面とは?

 例えば「てつやの根源〈偏〉衛生観念と食」で語られる彼の食の好みについて。てつやは動画などでもホットケーキを焼く前のタネやピーナッツバターを直接食べることが好きだと常々語られてきたが、その理由についてこう解説している。

“完成形じゃない、材料という段階のものにしっくりきているのかもしれない”

 他にも、服の洗濯に対する姿勢や痔の手術を詳細に語った手記など、我々が、というよりは少なくとも私がこれまで至りもしなかった嗜好や経験や選択を彼は重ねている。私にとってみれば奇抜な嗜好や経験が、彼にとっては「普通」なのかもしれないとも思わされるのだ。

 このエッセイの終わりに、てつやはこんなことを記している。

“意外と普通だったと感じる部分、明らかに変わっていると感じる部分も、人によって様々でしょう。この世に存在する「普通」なんてものはただの多数派。選択に正解なんてありません。”

 我々は常に、「普通」か「そうでないか」という判断を下しながら生活を繰り返しているが、彼が綴っているように「普通」は正解ではなく、各々の選択でしかない。人の数だけ「普通」があるのだ。生活の中で幾多の選択を重ねる上で、この「天才の根源」で綴られる考え方が参考になる人もきっと多いだろう。てつやという人間がここまで歩んできた人生の中で重ねてきた1つ1つの選択や経験や思考を、あなたの糧に繋げてみてはどうだろうか。

■ふじもと
1994年生まれ、愛知県在住のカルチャーライター。ブログ「Hello,CULTURE」で音楽を中心とした様々なカルチャーについて執筆。Real Soundにも寄稿。
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■書籍情報
『天才の根源』
著者:てつや
出版社:KADOKAWA
価格:本体1,300円+税
出版社サイト

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