『美味しんぼ』が変えた“辛味の概念”とは? 辛さの中に旨味を感じるメニュー3選

わさびの海苔巻き

 日本の食文化をアメリカに広めるため来日した雑誌「WORLD」副編集長のアーサー・ブラウン。友人の快楽亭ブラックに「今までにない切り口のネタ探し」を頼む。

 ブラックから相談を受けた山岡は、独特な日本語を操るアーサーとともに丼物を食べまくる。アーサーはその様子をまとめた記事を執筆し、高い評価を得た。するとアーサーは東西新聞社を訪れ、親日家のイタリア人フリーライター、アンナ・マリーニを紹介する。

『美味しんぼ』(18巻)

 アンナは丼ではなく、「日本文化海苔巻き論」を主張し、アーサーと対立。そして「WORLD」で、記事を公開したいが、アーサーに「感動する海苔巻きに出会わないと掲載出来ない」と断られたため、山岡に「感動する海苔巻きを紹介してほしい」と半ば強引に頼む。

 そんなアーサーに山岡が食べさせたのが、激辛のわさび巻き。全て最上のものを使うと、とても美味しいのだという。アーサーは激辛のわさび巻きを絶賛し、アンナの「日本文化海苔巻き論」の掲載を許可した。

 テレビ番組では「罰ゲーム」として使われることもあったわさび巻だが、山岡によると全て最上のものを使うと、とても美味しいのだという。『美味しんぼ』を見て、わさび巻作り食べた人も多かったのではないだろうか。(18巻)

味を深く掘り下げる

 料理には一口に「辛い」といっても、様々バリエーションがある。その味とメカニズムを深く掘り下げ迫る内容も、『美味しんぼ』が支持される理由の1つなのかもしれない。

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