今田美桜、最後の水着写真集『ラストショット』で見せた覚悟 清涼感あふれる笑顔が見つめるもの

 今田美桜の人気が止まらない。現在メインキャストの一人として出演中の『親バカ青春白書』(日本テレビ系)に加えて、先日まで同じ日曜日に『半沢直樹』(TBS系)へ出演、さらに8月31日には『SUITS/スーツ2』(フジテレビ系)にシーズン1に続きゲスト出演と、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。

 そんな女優としての覚悟を見せたのが、今年1月に発売された今田にとって2冊目の写真集『ラストショット』(講談社)だ。

女優として次のステージを見据えた作品

『生命力』(集英社)

 発売から3日で2度の重版、累計5万部を突破した今作は、タイトルが表すように最後の水着写真集として挑んだ集大成の一冊。昨年の夏にタイ・バンコクで撮影され、計18着の衣装を着用している。1年3カ月前に刊行され地元・福岡と沖縄での写真が収められた前作『生命力』(集英社)は、「過去から現在まで」の今田に焦点を当てた作品であったが、今作のコンセプトは「現在から未来へ」。まさに女優として次のステージを見据えた写真集である。

 タイと言えば、スコールが突然降り出すこともある高温多湿の国。だが、ロケ中は奇跡的に雨に打たれることもなく、写真の今田はどれも爽やかで透明感が溢れる。写真集序盤は、笑顔が眩しい表紙のイメージに近いショットで構成されており、白い水着を着て浜辺を走る姿は、タマホームのCMの影響か、松田聖子の「青い珊瑚礁」がリフレインしてくるほどに清涼な空気をまとっている。色彩が鮮やかな表紙の水着では、泳ぐのが苦手な今田が、いざプールの中へ。平泳ぎで2メートルほど進み、満面の笑みで喜ぶショットは、今田本人もお気に入りの1枚だ。そこからページを捲ると、綺麗なウインクを決め、微笑む今田。可愛いらしさが爆発しているこの流れを、写真集中盤に持ってくる構成に思わず拍手したくなる。

 室内で白のブラトップを着てアンニュイな表情を浮かべる健康的なカットから、黒のキャミソールに両腕を上げエキゾチックな雰囲気を漂わせるカットまで。多彩な表情が収録されているのが今作の大きな魅力だが、そんな彼女を間近で堪能できるのも写真集の楽しみ方の一つだ。今作をじっと見ていると気づくのが、要所要所でインサートされているアップのショット。クリッとした瞳に、プクッとした唇、デコ出しのアクセントになっている愛らしい生え際の産毛は彼女のチャーミングポイントであると、再確認することができる。ポニーテールか、前髪をかきあげたヘアスタイルが今の主なスタイルとなっている今田だが、この写真集では数カットのシースルー、もしくは少しだけ前髪を垂らしたショットがある。胸元を開けた大胆な姿ながらも、縞模様のセットアップに前髪を少し覗かせたグッと大人びた今田の姿は、グラビアから女優、モデルの中間を移ろいゆく、現在から未来へと歩みを進める写真集のコンセプトを象徴したカットのように思える。

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