ELLEGARDEN、YOASOBI、MISIA、ちゃんみな、&TEAM、羊文学+くるり……注目新譜6作をレビュー
New Releases In Focus
毎週発表される新譜の中から注目作品をレビューしていく連載「New Releases In Focus」。今回は、ELLEGARDEN「Everything I Need」、YOASOBI「咲き誇れ」、MISIA「さよならばっか」、ちゃんみな「LEGEND」、&TEAM「Fearless」、羊文学+くるり「涙の河」の6作品をピックアップした。(編集部)
ELLEGARDEN「Everything I Need」
全国ツアー『ELLEGARDEN. “Bad For Education Tour Ⅱ (2026)”』の初日、福岡・Zepp Fukuoka公演で初披露された新曲「Everything I Need」は、今のELLEGARDENの覚悟が感じられる楽曲だ。しなやかさと濃密さを同時に感じさせるアンサンブル、そして、内なる衝動をしっかりと握り締めるようなメロディラインも素晴らしいが、特筆すべきはやはり歌詞。〈Everything I need is right here〉(必要なものはすべて今ここにある)というフレーズはさまざまな解釈が可能だが、筆者は「ずっと探していたものは自分の身体の中にある。もう逃げることはできない」という思いを感じ取らずにはいられなかった。それは同時に「あなたが本当に必要としているものは?」という問いかけにもつながっているように思う。この曲を起点にして、ELLEGARDENの物語はさらなるクライマックスへと進んでいくことになるだろう。(森)
YOASOBI「咲き誇れ」
小説家、編集者、着物デザイナーとして明治から平成に至る激動の時代を生き抜いた宇野千代。恋多き女性としても知られる宇野が貫いた“軽やかで力強い自立心”と呼ぶべき生き方は、連続テレビ小説『ブラッサム』(NHK総合)の主題歌として制作された「咲き誇れ」にもしなやかに反映されている。ファンファーレのように響くイントロ、心地よい推進力を生み出すリズム、ブラスバンド的な音響を取り入れたアレンジ、そして、大らかさと健気さ、凛とした意思を内包したikuraのボーカル。特に〈あそこにあるんだ/あそこに私の答えがあるんだ〉から始まるセクションには、すべてのリスナーをポジティブな感情へと導くパワーがたっぷりと含まれている(森)
ちゃんみな「LEGEND」
28歳の誕生日にリリースされた新曲「LEGEND」は、今年7月に行われた自身初の東京ドーム公演で披露された楽曲であり、11月11日に配信されるニューアルバム『LEGEND』のタイトルトラックでもある。冒頭はクラシカルなピアノ旋律。さらに爆発的なロックサウンド、抑制を効かせたビートへと表情を変化させるトラックの中で綴られるのは、ちゃんみな自身のリアルな半生だ。ピアノを習い始め、ヒップホップへ傾倒。自らの感情や経験をダイレクトに刻んだ楽曲、生々しさとエンターテインメント性を融合させたステージによって、ドームクラスのアーティストへと駆け上がったちゃんみな。「LEGEND」という題名に相応しい凄みと品格を備えたこの曲には、彼女自身の生き様のすべてが注がれているのだと思う。(森)
MISIA「さよならばっか」
ドラマ『いろはの恋は時代(とき)をかける』(TBS系)の主題歌となる新曲で、作詞作曲は川谷絵音。本来「さようならばかり」と書きそうなタイトルを、あえて口語調に崩してみせるのは川谷流の美学だろう。ひとつの別れを真正面から描くバラードは、涙の狭間に〈ありきたりだった〉〈くだらないなって〉とドライな自虐を挟むことで、よりリアルな痛みが想像できる内容になっている。川谷自身が歌えばシンプルな小品になったと思うが、これをゴージャスに仕上げていくのが松井寛、鷺巣詩郎によるアレンジと、歌姫·MISIAによる余韻の膨らませ方。簡単に流されない存在感を示しつつ、しかし大袈裟になりすぎないように。このバランス感覚がかなり新鮮。(石井)
&TEAM「Fearless」
アニメ『BEYBLADE X ベイキングダム編』(ベイチューブ)オープニングテーマとなる新曲。基本的にはインターナショナル向けの楽曲が多い印象のグループだが、こちらは日本のアニメを意識してか、シンプルな英語と聞き取りやすい日本語詞がメイン。ロック調のサウンドもかなり本格的で、華のあるボーイグループであると同時に、スタジアムを掌握するロックバンドのごとき力強さを感じさせる新境地である。楽曲制作に関わるクリエイターのひとりがMY FIRST STORYのShoというのは納得。何があっても怯まない、恐れるものはない、と言い聞かせる歌詞も世界観に似合っており、聴き終えた時には追い風に向かって立つヒーローのような気分が味わえる。(石井)
羊文学+くるり「涙の河」
TVアニメ『風を継ぐもの』(CBC/TBS系)のエンディングテーマであり、TV放送に先駆けて上映される劇場先行版『風を継ぐもの -はじまり-』の主題歌となる新曲。クレジットは2バンド連名だが、デモ自体は羊文学が書き上げたもので、アニメの劇伴を手掛けるくるりの岸田繁がそこにアレンジを加えて完成に至った曲である。基本はシンプルなバンド演奏のみ、ことによると素っ気ないと感じるくらいの羊文学サウンドがベース。そこに岸田はキラキラした鍵盤やハープ、爽やかにして奥行きのあるコーラスを加えていく。舞台は幕末、志士たちの奮闘を描く物語。とはいえ特定の時代に縛られない、巡り巡って続いていく命そのものを歌うようなスケールの大きさが楽しめる。(石井)

























