堂本光一、暖簾に託す“舞台人”としての想い 渡辺翔太が受け取ったものーー教え、導き、後輩たちに見せる新しい景色
DOMOTOの堂本光一が8月11日放送のレギュラーラジオ『DOMOTOのどんなもんヤ!』(文化放送)で、Snow Manの渡辺翔太に贈った暖簾について振り返った。
「舞台が好きな私としては、『暖簾を作りたい』『欲しい』って言ってくれるってことは、そういった方向性で頑張っていきたいっていう意志の表れだなと思う」。そう暖簾に込めた思いを語った堂本。リクエストされない限り、自ら贈ることはない。「いい値段だし(笑)」なんて笑ってみせていたが、そこには値段には表れない重みが含まれていると感じた。
暖簾の全貌がファンの目に届いたのは、渡辺が投稿した2024年10月のInstagram(※1)。そして、今回ラジオで話題になったのは、芳根京子とW主演した舞台『ウェンディ&ピーターパン』の楽屋にも、その暖簾を掲げていることを今年6月にInstagramに投稿していたからだ(※2)。色褪せない鮮やかなブルーの暖簾を前に、堂々と立つ渡辺。暖簾をもらったばかりのころに、下から見上げているポーズとの変化に、舞台人としての自信を感じさせるようだった。
これまで堂本は、舞台『Endless SHOCK』シリーズをともに駆け抜けたtimeleszの佐藤勝利、寺西拓人、Travis Japanの松田元太など、数々の後輩たちに暖簾を贈ってきた。渡辺に贈ったのは、2024年のことだ。堂本が2019年以降演出を手掛けている舞台『DREAM BOYS』に渡辺が主演し、SixTONESの森本慎太郎が共演したときだった。制作発表時に、渡辺は森本とともに堂本に暖簾をリクエストしたという。
初日開幕記念会見に登壇した渡辺は「(堂本に)『今から言われても間に合わないよ』と言われたんですけど、しっかりと初日を迎える前にいただきました」と感激。しかも、堂本は打ち合わせのときに「はい」とさり気なく渡してきたそう。開けてみるとそこには、渡辺は青、森本は緑と、それぞれのメンバーカラーで仕上げられた暖簾が入っていたという。
その喜びは、Snow Manのレギュラーラジオ『Snow Manの素のまんま』(2024年10月10日放送回/文化放送)でも爆発。「暖簾を作るにあたって、多分俺のグループ活動での部分とかも調べてくれたのかなとか思うと、やっぱ光一くん、イケイケな先輩ですよね」と声を弾ませていた。
先輩から後輩へと贈られる舞台の楽屋暖簾は、単なるインテリアではない。日本には古くから“暖簾分け”という言葉があるが、そこに通じるのは“技術”や“想い”“ブランド”を受け継いだ者という証だ。舞台人・堂本光一のステージにかける矜持を学び、そして自らの表現として昇華させていく。そんな次世代へと想いを託すアイテムともいえる。
だからこそ、堂本の後輩たちへの演出も、すべてに彼らのこれからに繋がる“意味”を設ける。舞台『DREAM BOYS』では当初、経験不足とプレッシャーからオファーを断ったという渡辺と森本。しかし、堂本は「ほかも考えたけど、今回は渡辺と森本がいいんだ」と、あえてそのふたりの殻を破らせた。恐縮する後輩たちに、これまで多くの公演をこなしてきた堂本が「いい」と言う。そこから自信をつけさせていくところも、堂本の度量を感じさせる部分だ。
また、渡辺が得意ではないアドリブシーンについて「台本にしてもらえませんか?」と堂本に持ちかけた際には、堂本はその要望を「ここはアドリブだから意味がある。そこをちゃんと出してほしい」と一刀両断。渡辺もその狙いを受け取り、翌年には「腹を括った」と語っている。
一方、フライングの稽古では、森本から「飛んでください」と頼まれると、堂本は「いいよ」とすぐに応じ、自ら飛んで見本を示した。飛んでいるときの目線、体の使い方、姿勢の保ち方まで、一つひとつ丁寧に伝えたという。暖簾の依頼に応じ、アドリブの台本化は断り、フライングの実演は引き受ける。後輩の願いをただ叶えるのではなく、その先で何を得られるのかを見ているようだ。
『DREAM BOYS』千穐楽に、堂本はInstagramで「翔太と慎太郎が新しい景色を見られていたら嬉しい」と綴っていた(※3)。新しい景色へと一方的に連れていくのではない。後輩が自ら挑戦し、自分の表現を見つけられるように、ときには答えを示し、ときにはあえて委ねる。堂本が用意したいと考えているのは、後輩が自分の足でその一歩を踏み出せる場所なのだろう。
『DOMOTOのどんなもんヤ!』での同じ放送で堂本は、8月7日に開幕した『New HISTORY COMING ARENA LIVE -The Imperial Theatre Symphony-』についても語った。堂本も出演する同公演は、帝国劇場で育まれてきた作品や記憶を灯し続けるものだ。その舞台に立つこともまた、堂本が歩んできた舞台人生の延長線上にあるのだろう。
自ら演じ、作品を演出し、後輩を導きながら、舞台の技術や思いを次へつないでいく。正解のないエンターテインメントの世界で、堂本自身もまた、音楽とは何か、舞台とは何か、表現とは何かを問い続け、そのたびに新しい景色を切り開いてきた。今、その楽しさと喜びを次の世代へと手渡していく。堂本が続けているのは、そんな“未来”というステージを作ることなのかもしれない。
※1:https://www.instagram.com/p/DA2sC_LyN68/
※2:https://www.instagram.com/p/DZhL1mLACU_/
※3:https://www.instagram.com/p/CxvDsABLJTX