LINKL PLANET、“1000人動員”達成の裏側で生まれた変化 「努力しても報われないことがある」試行錯誤の日々を振り返る

 BANDAI SPIRITSのプラモデル公式アンバサダーとして、2022年に結成されたアイドルグループ・LINKL PLANET。2024年には、既存メンバーも参加した「人生下剋上オーディション」を開催し、現在は8人体制で活動している。

 リアルサウンドでは、2024年11月、同オーディション直後のメンバーに心境を聞いたが、今回はそれ以来約1年半ぶりにインタビュー。2期生の天川れみと佐藤咲菜に、この期間で起きた出来事を振り返ってもらいながら、グループへの熱い思いを言葉にしてもらった。(松本まゆげ)

「2025年5月31日は、私たちにとって忘れられない日」(天川)

天川れみ、佐藤咲菜

ーーLINKL PLANET(以下、リンプラ)のメンバーに登場していただくのは、2024年11月の『Color me Happy』リリース以来となります。なので、ここまでの1年半の活動を振り返りたいです。お二人にとって思い出深い出来事は?

佐藤咲菜(以下、佐藤):それはもう、あれだよね? 2025年5月31日、浅草花劇場で開催したフリーライブ(『回せ!新曲発表フリーライブ』)で、れみちゃんが「1000人動員を目指したい」という、大きな目標を掲げたことです。これが起点となって「ミルユメカサナレプロジェクト」がスタートして、1000人動員に向けての活動が始まったんですけど、ここで一気に勢いがついたと思っています。

天川れみ(以下、天川):「1000人動員」の宣言以降、ライブの動員数が増えた実感がありました。「順調かも!」というワクワク感もありましたね。ただ……11月23日(同年)に開催したワンマンライブ『クミタテチュウ』は、「このライブが成功しないともちろんもっと大きな会場をおさえるのは難しい」と言われていたので、緊張感が高まりましたけど。

ーーここで一定の動員数を達成していないと、1000人動員に挑戦できないということですね。

佐藤:当日まで、ずっと不安だったよね。「そうか、この通過点をクリアしないと、1000人動員に挑戦できなくなるかもしれないんだ」って。もちろん『クミタテチュウ』を楽しみにしていましたけど、楽しいだけではない期間だったと思っています。

天川:実際、この日の目標は達成して、その場で1000人動員を目指すワンマンライブ『ギブバース』(2026年4月5日開催)が発表されました。「積み重ねているな」と感じられましたけど、「次も絶対に達成しなければいけないんだ」「次は、今回以上に過酷なんだ」というプレッシャーがのしかかってきましたね。結果的に、“1000人の壁の厚さ”に直面したライブだったなと思います。

ーーしかもみなさんは、2023年にも1000人動員に挑戦していて、未達成に終わっているんですよね。その経験があるからなおさら。

天川:そうなんですよ。あの時は3つのチャレンジが設けられていて、うち2つは達成できたので「3つ目もいけるかも!」と思っていたんです。

佐藤:私個人の感覚では、1000人という規模の大きさを具体的に理解できていなかったように思います。言い方は悪いですけど、軽く見ていたというか。「頑張れば結果はついてくるんだ!」と思っていました。

天川:わかる。

佐藤:でも、このときの失敗があったからこそ、今があるなと思います。「ギブバース」で、1000人動員を達成できたんですけど、今回の成功は努力しても報われないことがある中で、諦めずに試行錯誤してたどり着いた結果。自分の成長にもつながりましたし、グループの厚みも増したと感じています。

ーー今回の挑戦にあたり、具体的に何をやってきたんでしょうか?

天川:私たちメンバーは、「とりあえずやってみよう!」という精神で臨んでいました。後悔したくないので。例えば、ファンの方が不安にならないよう配信を頑張ったり、新規の方に興味を持ってもらえるように企画を工夫したり、パフォーマンス力に加えてトーク力を磨いたりもしました。ファンのみなさんの温かさを今まで以上に感じることができて、「絶対に達成したい!」という気持ちが強くなりましたね。

佐藤:あとは、メンバー内で意見をぶつけ合うことも増えました。トークの内容について反省会を開いたときには、今まで言いづらかったこともバシバシ言い合えるようになっていて、より深い関係になれた感じがしました。

天川:数分間のMCのために、3時間くらい話し合ったこともあったよね? 「メンバーがひとつになっているな」とうれしくなりました。

佐藤:それに、私たちがひとつになったことで、ファンの方も一丸になってリンプラを支えてくれるようになったんですよ。配信に新規の方が遊びに来てくださったら、その方にみんなでリンプラの魅力を伝えてくれたりして。

天川:そうそう!

佐藤:それを見て、私たちのモチベーションがさらに高まったりもしましたね。

ーーメンバーもファンのみなさんも、すさまじい情熱ですね。グループ全体のモチベーションってそう簡単に上がるものではないと思うのですが、「1000人動員を目指す」という宣言のほかにも何かしたのでしょうか?

佐藤:そもそも私たちは、2023年に1000人動員を達成できなかったことをきっかけに「人生下剋上オーディション」をして、新体制になったんです。なので最初は、(話題性もあり)グループ自体に勢いがあったんですけど、まだメンバー同士が打ち解けていないから言いたいことを言い合えず、停滞していたんです。それが、2025年の3、4月くらいなんですけど、このときにれみちゃんが「ここからどうやってグループを盛り上げていこうか」という話をメンバーにしたんです。なので厳密にいうと、私たちが動き出したのはここなんですよね。これが、5月31日の宣言につながるんです。

ーー天川さんは、心のなかでずっとその思いを抱えていたんですね。

天川:そうですね。私、前体制(下剋上オーディション以前)のときに後悔していたことがあるんです。活動に対する向き合い方がバラバラなのに、それに対してみんなで深く話し合うことができていなかったなって。仲は良かったんですけど……。

ーー仲が良いからこそ言いづらい、ということもありますもんね。

天川:なので、新体制では同じことを繰り返したくなくて、思い切って話をしました。この先、新体制で活動するにあたり、「1000人動員を達成できたら自信にもなるし、存在意義にもなるんじゃないか」とかグループのことをいろいろ。すごく緊張しましたけど、メンバーからも「私も実はこう思っていて……」とたくさん本音を聞けて。グループとしてひとつになれた感じがしましたね。

ーー佐藤さんは、このときの天川さんの言葉を聞いて、どう感じましたか?

佐藤:れみちゃんは唯一の同期ということもあって、普段から私には思っていることを話してくれていたんです。なので、正直驚きはなかったですね。とはいえ、メンバー全員に向けて言うのは勇気が必要だったと思うので、「勇気を出してくれてありがとう」という気持ちです。同期という意味では、私も同じ失敗を繰り返している立場。「新体制こそは」という思いは、れみちゃんと同じだったので。本当にありがとう。

天川:うれしい。私こそ、ありがとうっ!

ーーそして、天川さんを筆頭に能動的に活動するようになったんですね。受け身ではなくなった。

天川:そうですね。とくに『クミタテチュウ』から『ギブバース』までの期間は、メンバーから発信していこうという意識が強くなりました。それ以前は“与えられたものをどう表現するか”に集中していましたが、ゼロから作ることにも挑戦するようになったんです。

ーー本当に大きな変化をしたんですね。この1年で。

天川:2025年5月31日は、メンバーそれぞれの目標も共有して、みんなの気持ちが揃った状態でステージに立てたことが自信になりました。この日は、リンプラがどれだけ大きくなっても忘れられないと思います。

「れみちゃんはリハーサルから泣いていました(笑)」(佐藤)

ーー1000人動員を達成した『ギブバース』は、どんなライブになりましたか?

天川:はじまるまでは不安だったんです。でも、いざ始まったらすっごく楽しくて! 今までで一番「ライブをした」と感じましたね。ここまで築き上げてきたグループの一体感が、パフォーマンスにも出たと思います。

佐藤:ライブの前には、「ここまで一緒に頑張ってきたメンバーやファンの方、スタッフさんへの感謝ももってステージに立とう」という話をしたんです。その気持ちがあったことで、より一層意味のあるライブになりました。終わったあと、メンバー全員で「いいライブだったね」と言い合えたのもよかったです。成長を実感しました。

天川:いいライブだったよね、本当に。

ーー映像を拝見しましたが、パフォーマンスも素晴らしかったです。この日のステージにかける気迫も情熱も愛も全部伝わってきて、「こんなにパフォーマンスから感じられることがあるんだ」と震えたくらい。

佐藤:うれしいです。

天川:ありがとうございます。泣きそう!

佐藤:(笑)。

ーーリハーサルへの向き合い方も、それだけ本気度が増したんでしょうね。

佐藤:そうですね。

天川:気持ちの入り方が全然違いました。

佐藤:れみちゃんなんて、リハーサルから泣いていたもんね。

天川:そうそう(笑)!

佐藤:1000人動員を達成できたという想定でリハをしたとき、発表役のれみちゃんが「達成です!」と言った瞬間にめっちゃ泣き出して、「まだわかんないよ!?」って(笑)。

天川:ものすごく入り込んじゃったんです。達成した瞬間の情景が見えてきて、ファンの方の表情も見えてきて、「リンプラっていいな」と思って……つい(笑)。

佐藤:そこまで入り込めたリハも初めてだったよね。

ーーでは、本番で1000人動員達成と発表された瞬間はいかがでした?

天川:もう、夢かと思いましたね。あと、意外にもリハほど涙がこぼれることはなく、「本番になると、いろいろな感情が生まれるからかな」と思ったりしました。それに、涙を流してこの景色が濁るのがもったいない、自分の目でこの景色をしっかり残したいという気持ちが強かったんだと思います。ファンのみなさんが、本当に喜んでくれていたので。

佐藤:発表された瞬間、ハイタッチしているファンの方がいたよね?

天川:あ、私も見た!

佐藤:それを見て、改めてファンのみなさんも一緒に頑張ってくれていたんだと実感しました。

天川:リンプラから生まれた絆を感じたよね。1000人と8人、全員で目標を達成しました。

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