BMSG、“第二創業期”と3本柱「大きな夢を見られる世のなかに」 明かされた創業10周年へ向けての展望

BMSG『Greeting & Gathering '26』開催

 2026年6月29日、日髙光啓(SKY-HI)が代表取締役CEOを務める株式会社BMSGが関係各社に向けたビジネスカンファレンス『Greeting & Gathering '26』を開催した。同カンファレンスでは、日髙が登壇してプレゼンテーションを実施。5周年を迎えたBMSGの歩みと、第二創業期に突入した今、そして創業10周年に向けた取り組みを語った。

 まず、登壇した日髙は所属アーティストについて言及。はじめはたったひとりでスタートしたBMSGだったが、今や所属アーティスト35名、トレーニー23名という規模にまで成長したと語る。「全員について話すと、僕の1時間のスピーチはただのアーティスト紹介で終わってしまう」と笑い、今年デビューした5人組ボーイズグループ・STARGLOW、シンガーソングライター・ふみの、今年からBMSGにジョインしたAyumu Imazuを紹介した。

 そこからは、“これからのBMSG”についての話へ。「才能を殺さないために」というコーポレートミッションはそのままに、創業10周年を迎える2030年に向けて、新たなスローガン「BEYOND THE FIRST FIVE YEARS. BMSGは、第二創業期へ。」を掲げる。そして、次の5年で「音楽ファースト」「サステナブルな環境づくり」「市場の拡大」という3つの切り口から取り組みを行っていくという。

音楽ファースト

 これまで4つのオーディションを行ってきたBMSG。しかし、それはサバイバルをするオーディション番組ではなく、“育成プログラム”としてのオーディション番組として発信されてきた。さらに、自社レーベル「Bullmoose Records」や「BMSG Creative Lab」も立ち上げ、アーティストごとに異なる“必要な部分”をサポートできる体制を構築してきた。さらに、各領域のクリエイターへのリスペクトとして、創作物/制作物にすべての制作者、関係者のクレジットを掲載することを徹底。日髙は「最後のシュートを決めるのはアーティストなんですけど、そこまでのゲームを作ってボールを運んでいくすべてのスタッフと同じチームなんですよね」と、『FIFAワールドカップ2026』シーズンである今ならではのサッカーの喩えを用いて説明していた。

 そして、これからの5年の取り組みとして、グループ/個人それぞれに向けてボイストレーニングやダンスレッスン、作曲レッスンなどさまざまなトレーニングが受けられる体制を整備すると発表。「音楽ファースト」を貫いていくためには、人間としての面白みや“外れ値”を持っていることが重要だと日髙は語る。それを体現する存在として名前が挙がったのは、MAZZEL。「普通の個性がバラバラなグループというのは、『週刊少年ジャンプ』のなかに『スラムダンク』や『幽遊白書』があるみたいな状況だと思うんですけど、MAZZELは掲載誌が違うレベルのバラバラさ」「『少年ジャンプ』も『ヤングマガジン』もいます。『マーガレット』も『ちゃお』も、『別冊マーガレット』もいます」と語り、「やりたいことをやれるってことが本当に大切な時代になってきている」と思いを伝えていった。また、アーティストのセカンドキャリアという面も含め、プロデューサーの発掘、育成も行っていくとも発表した。

サステナブルな環境作り

 2024年2月に「音楽業界を持続不可能にしないための提言」を発表したBMSG。その取り組みのひとつとして、CDを紙ジャケットに変更し、1作品でプラスチック10トンを削減することに成功している。また、アーティスト自身が持続可能な活動ができるよう、各種研修も展開。「意外と好評なのが金融知識研修」と語り、今後所属アーティスト向けに資産形成/ライフプラン支援プログラム「Unseen Life Plan」を導入することも発表された。一般的な定年の歳まで第一線で活躍することが難しいアーティストは、「稼げるだけ稼がないと」という考えになってしまい、本当に作りたいもの、やるべき音楽、やるべきパフォーマンスに向き合えなくなってしまう。「いつしか音楽が“仕事”になってしまうことを避けたい」という思いから、同プログラムをスタートさせるに至ったそうだ。

 また、健全なファンビジネスモデルの確立を目指すために、オンラインサロン・B-Townの“共創型コミュニティ”を強化。アーティスト/マネジメント側とファンのあいだの部分のコミュニティを作り、お互いにとってより有益な場にしていく方針だという。さらに、ファンプラットフォーム「Be With U」を今夏大型アップデート。アーティストごとにこだわりが詰まった内容をファンが楽しめるようにすると語っていた。

市場の拡大

 過去4回開催し、事務所の垣根を越えたコラボレーションを行ってきた『D.U.N.K. Showcase』は、音楽業界にとって大きな変革のひとつと言っても過言ではない。日髙も「(初回開催の)2023年からたった3年で日本の芸能界の空気、日本の音楽業界の空気というのは、少なくともダンス&ボーカルグループに関しては大きく塗り替えられたと思っていますし、それが今の勢いの促進に繋がっているとも胸を張って言えるかなと思っております」と手応えを語っていく。さらに、これまでフェスなどでお目当てのアーティスト以外は休憩時間になってしまっていた観客の空気を変えられたことにも言及。結果、アーティスト側からも「『D.U.N.K. Showcase』が楽しかった」という話題が出る確率が高いと話していた。海外アーティストの出演も増えてきたこともあり、日髙は今後『D.U.N.K. Showcase』を海外とのハブのようなポジションにしていきたいと展望を語っていた。

 そして、これからの5年はリソースや気持ち、勢いをすべて投資してグローバル展開を強化。「日本が生み出している音楽が、我々が作っている音楽、クリエイティブがいいものであるという自信はあるので、ほかの国にたくさん広げていって、次の世代、さらにその次の世代が大きな夢を見られる世のなかにしていきたい」と語り、とある海外プロジェクトを始動させることも宣言する。さらにJ-POPをリブランディングし、海外に発信していくとも語っていた。

 3つのトピックに沿ってBMSGのこれまでと今後について語った日髙。さらに、新しい経営体制へ移行したこと、グローバル拡大とデジタル領域の強化を目的として、インキュベイトファンド株式会社と株式会社Akatsuki Venturesと資本提携をしたことも発表。自身のアーティスト活動についても、2028年を目標にピュアな音楽性を追求したフルアルバムをリリースすることを語っていた。そして、4組目のボーイズグループのデビューに向けて準備中であることも語り、今年の『BMSG FES』のメインビジュアルを公開し、「とある意図を持った並び方になっていますので、そこらへんも読み解いていただければ」と笑顔を見せる。そして、10周年までに『BMSG FES』の海外公演の開催についても語り、「夢を超えて、目標を超えて……もう“予定”でもいいんじゃないかなと思っています」「海外と言ってもいろんなところがあると思うのですが、自分はやっぱりアメリカでの開催をやりたい」と力強く語り、プレゼンテーションを終えた。

BMSG TRAINEE
BMSG TRAINEE

 その後は所属アーティストのショーケースが行われた。トップバッターはBMSG TRAINEEによるパフォーマンス。まずはYUTA、KEI、RAIKI、TAICHI、KANTA、REN、COTA、HAL、ISANAが「Boogie-Woogie feat. Maddy Soma」でダンスパフォーマンスを披露。ダンススキルの高さはもちろん、しっかりと世界観を醸成しており、まだデビューしていないとは信じられないほどのクオリティの高さを見せる。続いては、RAIKI、RYOMA、RYOTOがBE:FIRSTの「夢中」をカバー。フレッシュさがありながらも、確固たる歌唱力を見せつけて来場者を圧倒していた。最後はRAIKIが「あたたかく見てくださって嬉しかったし、最近でいちばんやっていて楽しかったです。今後はトレーニーの士気を上げて、BMSG TRAINEEというブランドを誇れるものに――自分たちの力、皆さんの力もお借りして頑張っていこうと思います」と語ってステージをあとにした。

 続いて登場したのは、ふみの。「ふみのと申します。本日はよろしくお願いします」と元気よく挨拶をして、デビュー曲「favorite song」を披露する。爽やかで力強い歌声を届けると、エレキギターをアコースティックギターに持ち替えた。「描いていた夢や希望が目の前にきた時に、現実とのギャップや葛藤があって、それでも生きていかなきゃいけないという今を歌っています」と曲紹介をして、ドラマ『Tokyo middle 30』(フジテレビ系)の主題歌に決定した「東京」を初披露。最後は「最初はいろんなことを知れるのはすごく楽しい感覚でしたが、今はこの環境に感謝しています」とデビュー以降の思いを語って、ショーケースを終えた。

ふみの
ふみの

 ラストはSTARGLOW。「Good Boys Anthem」で登場した5人は、デビュー1年目とは思えない風格を漂わせている。それぞれの個性が光る、圧倒的なパフォーマンスを披露して、あらためてひとりずつ挨拶。「現状に満足せず、たくさん試行錯誤して、これからももっと高いレベルでライブやトレーニングをこなしていけたらと思っています。何かあったら叱ってもらいたいと思いますし、これからも何卒よろしくお願いします」とADAMが語る。次の曲に行こうとするも、ここでRUIが“待った”をかける。「まさか皆さん、立ってくれませんよね……?」と来場者におねだり。会場が総立ちしたところで、「好きに踊って、好きにノってください!」と「USOTSUKI」を披露した。5人の若き才能で会場を大いに沸かせると、拍手が鳴り止まないまま同カンファレンスは幕を下ろした。

STARGLOW

STARGLOW

STARGLOW
STARGLOW

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