梅澤美波が示した不変の“乃木坂46愛”ーー経験と思い出を後輩に託し、未来へ踏み出した卒コンを振り返る

最後の円陣、白石麻衣からの言葉ーー「もう一つの太陽」が導く未来
本編最後のブロックでは「努力、感謝、笑顔。うちらは乃木坂、上り坂、46!」と、梅澤にとって最後の“円陣”をステージ上で行なってから「人はなぜ走るのか?」を披露。この選曲にも彼女なりの“乃木坂46愛”が伝わってきたし、次期キャプテン・菅原咲月とのWセンターによる「インフルエンサー」、卒業コンサートで披露される機会の多い「帰り道は遠回りしたくなる」、梅澤が憧れた白石麻衣からセンターを引き継いだ「シンクロニシティ」と、グループにとって重要なヒット曲を連発する。



そして、「これが私の愛してきた乃木坂46です。私はこのグループからいろんなものをもらいすぎてしまいました。人との出会いも、強くなった自分も。この場所へ導いてくれた先輩方に心から感謝していましたし、新しく歩んできた今を作る、ここにいるメンバーのこともすごく大切に思っています。いつの時代の乃木坂46も私は心から大好きで、ここでの人の出会いに本当に恵まれてきたなと思います」というメッセージとともに、最新アルバムのタイトルトラック「My respect」を3期生から6期生までで歌い、ライブ本編を終了させた。乃木坂46の歴史を伝えるライブとしての流れはもちろん、梅澤美波という「かつて乃木坂46に憧れた少女」が実際にメンバーとして花開いていく歴史を追体験するステージとしても、完璧な流れだったのではないか……筆者は深々とお辞儀する梅澤に向けて、ありったけの拍手を送った。
アンコールでは、梅澤が憧れた先輩・白石麻衣がナレーションを務める映像が流れる。「誰よりもグループを愛している人。周りが見えて、グループの未来を見ていて、強さがある。キャプテンとしてもメンバーとしても理想的だし、私が乃木坂46を今も誇れているのは美波のおかげ。卒業したあとは、友達になれるといいな。お疲れさま、そしてありがとう」というメッセージは、きっとステージ裏で次の準備をしていた梅澤にもしっかり届いたことだろう。

続いて、黒を基調としたドレスに身を包んだ梅澤が登場し、約10年分の感謝をメンバーやスタッフ、家族、そしてファンへと伝えていく。その中で、思いもしなかった3代目キャプテンに就任した際の重圧についても涙ながらに語ったが、最後は「今はキャプテンというこの看板をすごく誇りに思うし、もう一度乃木坂46の人生を歩めるのなら、絶対に私は3代目キャプテンになりたい。そう思えるくらい、自分にとって宝物をいただきました」と前向きな言葉を寄せる。そして、「本当に今日までよく頑張った。私に任された役目は100%全うできた。そうやって、自分にも言葉をかけてあげたいです」と告げてから、卒業に際して贈られたソロ曲「もう一つの太陽」を、感情をたっぷり込めて歌唱する。

会場が感傷的な空気に包まれる中、ほかのメンバーが加わって披露された「僕だけの光」「転がった鐘を鳴らせ!」「ガールズルール」で雰囲気は一変。再びポジティブなオーラが東京ドームを覆っていく。そして、最後に「乃木坂の詩」が投入されると、ファンから梅澤へのメッセージがスクリーンに投影されるサプライズも用意。エンディングではステージ後方に用意された2つの扉のうち、梅澤はメンバーが退出していった扉とは別の扉に向かい、2組は別々の道を進み始めたところで、笑顔と涙が入り混じった『梅澤美波 卒業コンサート』はフィナーレを迎えた。

世代交代という重要な役目を背負って、前任の秋元真夏からキャプテンの座を引き継いだ梅澤。就任期間は約3年と決して長くはなかったかもしれないが、その功績の数々は非常に大きなものがあり、グループの寿命を確実に延長させた。彼女が残したものを糧に、菅原咲月率いる“新生”乃木坂46がここからどんな未来を歩んでいくのか。その最初の一歩が、6月13日からスタートする『真夏の全国ツアー 2026』となる。グループの中核を担う4期生と5期生、さまざまな可能性を秘めた未完の6期生、そんな後輩たちを優しく見守りながら並走する3期生。ここから彼女たちが刻んでいく歴史と、先輩たちも見ることができなかった景色に期待しながら、今後の活躍に注目したい。

※1:https://realsound.jp/2026/05/post-2402301.html
※2:https://realsound.jp/2026/03/post-2331591.html
■セットリスト
『乃木坂46 14th YEAR BIRTHDAY LIVE』
~梅澤美波 卒業コンサート~
5月21日(木)東京ドーム
00. Overture
01. 空扉
02. 孤独な青空
03. 狼に口笛を
04. 僕は僕を好きになる
05. ハルジオンが咲く頃
06. 新しい世界
07. ジコチューで行こう!
08. 失恋お掃除人
09. ファンタスティック3色パン
10. 悪い成分
11. 踏んでしまった
12. 急斜面
13. 歩道橋
14. 失いたくないから
15. タイムリミット片想い
16. 泣いたっていいじゃないか?
17. 日常
18. 世界はここにある
19. 三番目の風
20. 人はなぜ走るのか?
21. インフルエンサー
22. 帰り道は遠回りしたくなる
23. シンクロニシティ
24. My respect
アンコール
EN1. もう一つの太陽
EN2. 僕だけの光
EN3. 転がった鐘を鳴らせ!
EN4. ガールズルール
EN5. 乃木坂の詩


























