華乃×東京真中 対談:「トキメキ詐欺」の軸となったギャルマインド、『Echoes Baa』を経たシンガーとしての学び

ソロシンガーとしての成長も実感した『Echoes Baa』のステージを終えて

ーー先ほど少し『Echoes Baa』のお話もありましたが、改めてライブはいかがでしたか?

華乃:出番の前は本当に、口から心臓が出るんじゃないかってぐらい緊張してたんです。ずっと楽屋をウロウロしてて、まともに喋れないぐらいだったんですけど(笑)。でもいざステージに立つと、会場のお客さんがみんなめっちゃ温かくて。リハーサルの段階から盛り上がってくれたりして、すごく嬉しかったです。もちろんバックバンドの皆さんもいらっしゃるんですけど、あんなに大きなステージに一人で立つのは初めてだったので、アドレナリンがめちゃくちゃ出てましたね。

ーーステージ以外の催しも満喫されていましたね。SNSでネイルやガチャガチャを楽しまれている動画を拝見しました。

華乃:すごく楽しかったです。『Echoes Baa』の空間って全部がオシャレだし、音楽を聴きに来るのはもちろん、ネイルやシルクスクリーン体験も楽しんでた方がすごく多くて。音楽以外のコンテンツもみんな満喫してていいなって思いました。そうだ、私“推しメン”ができたんですよ! Echoesに“ウールル”っていうキャラクターがいるんですけど、その子がめちゃめちゃかわいくて。ガチャガチャのキーホルダーがどうしても欲しくて、なんとか入手しました(笑)。デザインがすごく絶妙なんですよ。ゆるキャラ感もありつつ、目はちょっとパキッとしてて。でべそな感じもカワイイですよね。

ーーフェス全体もたっぷり満喫されたようで何よりです。今回は2日目オープニングアクトでのソロステージと、同日のMAISONdesのステージにも出演されましたよね。それぞれのライブは、やはりちょっと雰囲気も違ったかと思うのですが。

華乃:オープニングアクトでは自分の楽曲を3曲やらせてもらったんですけど、客席の皆さんの迎え入れ体制が本当にすごくって。みんなで一緒に手を振ったりノってくださったりして、なんというか……純粋に音楽が好きな人たちが集まってるなって思いました。昔のアイドル時代もアイドルフェスにはたくさん出てたんですけど、その時は結構お客さんも、自分の目当てのアイドルだけを見ていた方が多い印象で。全部のアイドルを見てノったりコールしたりする人は、やっぱり少ない気がしてたんです。もちろんイベントにもよるんですけどね。今回まだまだ私もデビューしたばかりだし、私目当てで来てくれたお客さんは少ないだろうな……と思ってたんですけど。全然そういうムードもなく、皆さん音楽をシンプルに楽しみに来てるって感じで。すごく素敵な雰囲気の中でステージに立たせてもらえて、本当に嬉しかったです。

 MAISONdesのステージも素敵なアーティストの皆さんと一緒にやれたことや、私自身MAISONdesの曲がすごく好きなので、それを裏で聴けたことも嬉しかったです。『ユイカ』さんやasmiちゃんも優しくて、めっちゃ話しかけてくれたんですよ。(みき)まりあさんとも、以前の対談(※1)からちょっとずつ仲良くなれてるかな、と思いつつ。すごい緊張してた私に話しかけてくれたり、ステージが終わった後も「めっちゃ良かったよ~!」「『ならない日々』大好き!」って声をかけてくれて、本当に嬉しかったです。こんな素敵なアーティストさんに囲まれて、皆さんが私の曲を聴いてくれるのもすごくありがたいな、と思って。

ーー年末の『COUNTDOWN JAPAN 25/26』でも、MAISONdesステージに出演されていましたよね。

華乃:はい、その日が初めてのMAISONdesステージだったんですが、ソロとしてステージに立つのも実はその時が初めてだったんです。あまりにも必死だったので、最低限のことをとにかくやり切ったぞ、って感じだったんですけど……緊張しすぎて、あんまりステージのことを覚えてないんですよね(笑)。でも今回は余裕があったというか、前よりもお客さんの顔やステージからの景色を鮮明に思い出せます。あと、一体感を出すにはどうしたらいいかな、とか考える余裕も少しずつ出てきて。サビで一緒に手上げてくれたらいいな、そっちのほうが楽しめるかな、みたいなことも考えられたので、そこは前より改善できたポイントですね。

ーーソロアーティストとしての成長をできた実感も大きかったんですね。

華乃:今回の『Echoes Baa』でやっと土俵に立てたというか、ソロアーティストとしてのライブの作り方を「こういう風にやればいいのか」って学べたというか。ほかのアーティストさんもいろいろ拝見して、盛り上げ方とか曲の伝え方も参考にしたりして、すごい学びの日になりました。

ーーほかの方で、特に印象に残ったステージなどはありましたか?

華乃:MAISONdesステージの前の出番だったasmiちゃんは、やっぱりパワフルさやライブの盛り上げ方とか、トークも含めてすごいカッコよかったです! あとは1日目も観に行かせていただいたんですけど、CHiCO with HoneyWorksさんはずっとライブを観てみたかったので嬉しかったです。楽曲はずっと聴いていたんですが、ライブで観るとまた全然温度感が違いましたね。すごく素敵でした。ライブと曲単体の聴こえ方の違いだったり、それぞれの形ならではの楽しませ方だったりすごく参考になりましたし、自分もこういうことをやれたらなって思いましたね。

ーー楽曲単体での良さはもちろんですが、ライブだとまた聴こえ方が全然変わってきますよね。

華乃:あとひとつ、CHiCO with HoneyWorksさんのステージですごく感動したことがあって。1日目が雨だったんですが、「この雨で桜も散っちゃうかなあ」みたいなCHiCOさんのMCのあとに、「今日もサクラ舞う暁に」の演奏があったんです。そしたらちょうど曲のサビで強い風が吹いて、どこからか桜の花びらがめちゃくちゃ会場に舞ったんですよ! お客さんもみんな「あ、桜だ」って上を見上げたりしてて。それがものすごく素敵な光景で、音楽の力というか、ミラクルを感じて感動しました。

ーー楽曲とシチュエーションがばっちりハマったというか。そういう一瞬は、本当に特別な瞬間になりますね。

華乃:びっくりしました。本当にこんなことあるんだって。改めて私も音楽の道を選んでよかったと思ったし、こういうことを起こす側にもなりたい、と思いました。

ーー体験というお話ですと、ちょうどEPリリースを記念してインストアライブとサイン会で全国を回っている最中かと思います。各地での催しはいかがですか?

華乃:リリースイベントはファンの皆さんとの距離がとても近いので、実際のお声を直接聞けるのはすごく嬉しいですね。デビューしてから今までは、SNSでのコミュニケーションが主だったので。「曲聴いたよ」「頑張ってね」ってコメントもいただくんですけど、直接応援してもらえたり、曲の感想をいただくとやっぱりさらに嬉しいというか。こうやってファンの皆さんと直接お会いする機会って大事だなと感じましたし、これからイベントやライブももっとたくさんやっていきたいな思いました。

ーーそれぞれの良さがありますよね。『Echoes Baa』のような大きなステージと、インストアライブのような小規模なステージと。

華乃:距離感が全然違いますからね。フェスのような大きい場所より、CDショップの一角みたいな場所でやることのほうが今はまだ多いんですけど、フェスより限られた場所なぶん、どれだけ思いを届けられるのかな、この距離感だからこそ届くものがあるかな、って考えつつ試行錯誤しています。これからもいろいろ研究していきたいです。

ーーまた、今回のインストアライブでは大阪や愛知にも行かれていますね。

華乃:各地のファンの方に会えるのも嬉しいですね。やっぱり場所が変わると、迎え入れてくださる皆さんの雰囲気も全然違うんです。特に名古屋は今まであまり経験したことのない、なんというか……不思議な雰囲気ですごく面白かったですね。お客さんのノリやライブの見方とかも、土地ごとにまったく違うんですよ。あとは各地に行った時、その場所ならではの美味しいものも楽しんでます(笑)。その点でも、どんどん今まで行ったことのない場所に行きたいですね。

ーーそんな形で現在全国に届けられている1st EP『トキメキ詐欺』ですが、改めて今作の制作経緯についてもお伺いできたらと思います。

華乃:最初に「お気の毒様ね。」という曲でソロデビューしたんですが、今後華乃は「こういうラブシンガーとして活動していくんだぞ」という自己紹介的な1枚を据えたくて。一口に恋愛ソングといっても、曲調やメッセージ性もいろんなものがあると思うんです。なので、その多様性がわかるようなEPにしたかったんです。いろんなフェーズの女の子の恋愛を集めた、まさに自己紹介的な1枚になったと思います。

ーーその中でも、華乃さんご自身の軸はどんな部分に重きを置きましたか?。

華乃:私が歌っているのは、Z世代や同世代の女の子や男の子、特にネットやSNSが当たり前になった人たちの恋愛事情というか。昔に比べると恋愛の形って、ネットやSNSによって大きく変わったと思うんです。そのせいで逆に面倒なことになったり、感情が余計にかき乱されることもあるんですけど、そういうところに同世代として寄り添えたらいいな、というのがひとつ大きな軸にあります。あとはサウンドの面でインターネットミュージック的な音というか、今回の東京真中さんのようなボカロPさんのお力もお借りしたりして。私自身も昔からそういう音楽が好きだったし、自分の声にも合うなと思うので、そういった楽曲を今後も歌っていきたいですね。

ーー一方で、今回のEPは全曲別の方に提供していただいた仕様になっています。レコーディングなどの面で、難しかった部分や苦労した所もありましたよね。

華乃:楽曲それぞれに作り手さんの色が感じられるぶん、歌声でもしっかりと違う色を出さなきゃいけないという部分は苦労しましたね。「きゅん接近あらーと」はアイドルらしさや可愛さに全振りした歌い方でしたし、逆に「執着地点」はちょっとチルな感じも出したいな、と。私の声自体は当然変わらないですけど、声の出し方や表現は歌によって本当にバラバラというか……それこそ「トキメキ詐欺」のボーカルディレクションのおかげで、今までの自分にはない歌い方の幅を広げられた感覚がありました。ライブでやるとなると大変なので、練習がめっちゃ必要だなと思いますけど(笑)。音程だったり、基本的な部分から難しい曲も結構あるので、まだまだこれから歌い込んでいく必要はありますね。

執着地点 / 華乃(Official Music Video)

ーーお話を聞いていると、EPの制作を通してシンガーとしての成長も華乃さん自身が感じられている気もします。

華乃:本当にそうですね。今までももちろん歌は好きだったし、歌うことをちゃんと仕事にしたいと思って活動してたんですけど、こんなに真剣に、歌だけに向き合う経験は今までやってこなかった気もしていて。わたしにとっては、すごく学びが多い貴重な体験でしたし、自分の歌い方の研究や基礎的なことってすごく大事なんだな、と改めて感じましたね。ライブでは1人で1曲歌うだけでも結構体力使うし、喉の使い方や声の出し方も本当に奥が深くて。ソロ活動を始めてから、学ぶことばかりです。

ーーご自身のやりたいことをやれている実感もありますか?

華乃:はい! 今、すっごく楽しいです。

Day&Night / 華乃(Official Music Video)

ーー加えて、今回のEP制作の中でご自身の恋愛観にも少し変化などがあったのではないかと思いました。今回の東京真中さんや、「お気の毒様ね。」の制作時にもふるーりさんと恋愛談義を交わしてましたよね。

華乃:前までは結構、相手への思いやりや配慮が足りてないところがあったのかな、って最近はちょっと思うようになりました。素直に気持ちを伝えることは大事にしてるんですけど、そればかりだと上手くいかない。当たり前のことかもしれないんですけどね。

ーーいえいえ。当たり前のことが一番難しいことでもありますから。

華乃:そうなんですよね。近しい人になればなるほど、そういうことを忘れちゃいがちですし。

ーーそうやって甘えられるからこそ、特別な関係だという側面もありますしね。

華乃:難しいですよね。それこそ「執着地点」を聴くと、当たり前の日常の大事さを忘れちゃいけないなと思ったりしますし。その価値観が最近の自分には一番近い気がしますね。

ーー素敵なお話をありがとうございました。これからも少しずつ変化しながら、それでも同世代の恋愛観へ寄り添う部分は変わらずに、ですね。

華乃:今ドキの女の子の恋愛の悩みと言っても、人によっていろんなものがあると思うんです。片思いの楽しさや切なさ、お別れした相手のことが忘れられない、とか。でも、そんないろんな感情に寄り添える曲が今回のEPにも詰まっていますし、それぞれの今の状況にぴったりの曲が必ずひとつはあるはずなので、ぜひそれを聴いて欲しいな、という気持ちですね。中には「きゅん接近あらーと」みたいな、女の子の片思い中の辛さを描いた歌詞だけど、曲調はハッピーな曲もあります。私自身、落ち込んでる時や辛い時こそ逆に飛び抜けてハッピーな曲を聴くと、前向きになれたり元気になれるタイプなので。そういう風に私の曲を使ってもらえると嬉しいですね。

ーー今後の活動や、今年2026年に挑戦してみたいことなどはありますか?

華乃:やっぱりライブはどんどんやっていきたいです。あとは今回のEPを軸としつつ、これからもいろんなクリエイターさんとご一緒できると嬉しいな、と。かわいい曲はもちろん、ちょっとエモさのある曲や疾走感のある曲、爽やかな曲なんかも今後ソロとして歌ってみたいですね。

※1:https://realsound.jp/2026/04/post-2349515.html

■リリース情報
『トキメキ詐欺 - EP』
2026年4月15日(水)リリース
初回仕様限定盤(CD)XSCL-135 ¥2,640(税込)

『トキメキ詐欺 - EP』

<収録曲>
01.お気の毒様ね。
Lyrics,Music,Arrangement:ふるーり

02.トキメキ詐欺
Lyrics,Music,Arrangement:東京真中

03.Day&Night
Lyrics,Music,Arrangement:RuLu

04.執着地点
Lyrics,Music:OHTORA
Music,Arrangement:maeshima soshi

05.きゅん接近あらーと
Lyrics,Music,Arrangement:イチョウ

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