Official髭男dism、HANA、Vaundy、JO1、EXILE、iri……注目新譜6作をレビュー

New Releases In Focus

 毎週発表される新譜の中から注目作品をレビューしていく連載「New Releases In Focus」。今回はOfficial髭男dism「エルダーフラワー」、HANA「Bad Girl」、Vaundy「The SILENCE」、JO1「EIEN」、EXILE「24karats GOLD LEGACY feat. 松本孝弘」、iri「力説」の6作品をピックアップした。(編集部)

Official髭男dism「エルダーフラワー」

Official髭男dism - エルダーフラワー [Official Video]

 エルダーフラワーとは、解熱効果や美肌効果があるとされるハーブとして使われている花。「思いやり」「苦しみを癒す」といった花言葉もまた、この楽曲に込められた想いと重なる。Official髭男dismの新曲「エルダーフラワー」は、綾瀬はるか主演映画『人はなぜラブレターを書くのか』の主題歌に書き下ろされた楽曲。大切な人を想い、言葉にすること。そして、それが時を経て受け継がれていくことの意味を描いたこの映画に対して藤原聡(Vo/Pf)は、〈ただ永遠に愛〉という率直なフレーズを軸にした歌を紡いだ。私たちが誰かを想うとき、それがどんなに小さいものだとしても、いつかは必ず大きな愛へと結びついていくはず。この曲に刻まれたメッセージは、今の荒んだ世界にも向けられているのだと思う。ピアノと歌で静かに始まり、少しずつ丁寧に音が重ねられ、壮大なスケールへと導かれるアレンジも秀逸だ。(森)

HANA「Bad Girl」

HANA / Bad Girl -Performance Video-

 Apple「グループセルフィーをiPhone 17 Proで」キャンペーンソング。タイトルやジャケットから尖ったHIPHOP、たとえば昨年の「Burning Flower」のような雰囲気を想像していたので、流れてきた爽やかなギターの音色に「あ、曲間違えた?」と一瞬脳がバグってしまう、打ち込みなのか本当のバンド演奏か、驚くほど正統派なギターロック。青春チックなメロディが弾ける清涼飲料水のようなポップソングでもある。毎回が驚きの一手という意味ではHANAらしく、メンバーそれぞれの声があれば何だってOKという2年目に向かっていくなかでの自信もあるのだろう。いい子なだけじゃ恋愛上手になれない。もどかしさをキュートかつセンチに綴った歌詞も共感度が高いうえに新鮮。(石井)

Vaundy「The SILENCE」

The SILENCE / Vaundy:MUSIC VIDEO

 4大都市ドームツアー『Vaundy DOME TOUR 2026 “SILENCE”』全行程が終了した翌日に配信されたシングル『The SILENCE』。1曲目「Audio 015 (DOME TOUR 2026 ver.)」は1分程度のライブ音源で、「またどっかで会おうぜ!」というMCからシームレスに続いていくのがこの新曲だ。止まない耳鳴りと熱狂の名残の中、それぞれがゆっくり帰路につき、明日からまた日常に戻っていく。そんなイメージで作られた一曲なのだろう。My Bloody Valentine風の轟音ノイズに始まり、次第に淡いトーンに落ち着いていくVaundy流のシューゲイザーの名曲。この人には本当に“苦手ジャンル”というものがないのだろうか。コンサートを観ていない人間であったとしても、くらくら酔いしれ、深い余韻に包まれてしまう。(石井)

JO1「EIEN」

EIEN

 新曲「EIEN」は間近に迫った東京・大阪でのドーム公演『JO1DER SHOW 2026 'EIEN 永縁'』に向けて制作された楽曲。作詞作曲、編曲にはメンバーの木全翔也が参加し、メンバーたちの出会い、さまざまな活動のなかで培ってきた絆、「運命をともにしながら、この先に進んでいく」という意思を反映した楽曲に仕上がっている。〈どんな暗闇も乗り越える/僕ら1人じゃない、分かってる〉といった率直なフレーズは既にJAM(JO1ファンの呼称)の間で共有され、新たなアンセムとして浸透しているようだ。抑制を利かせたビート、美しいシンセの音色のなかで、メンバーの生の歌声をダイレクトに体感できるプロダクションも印象的。グループの歩みをドキュメンタリーのように表現してきたJO1の真骨頂とも言えるだろう。(森)

EXILE「24karats GOLD LEGACY feat. 松本孝弘」

24karats GOLD LEGACY feat. 松本孝弘

 昨年デビュー“24”周年を迎えたEXILE。純金を意味する『24karats』シリーズは2007年から続く名物企画で、過去にはLDHの後輩グループとのコラボ楽曲なども多数生まれている。今回ゲストに迎えられたのはB'zの松本孝弘。彼への敬意は何よりイントロに表れており、軽いジャブのようなリフから開始10秒で圧巻のギターソロに到達。この展開だけでもレジェンドの胸を借りる意味があり、挑戦に対してしっかりお釣りがくる満足感が味わえる。荒ぶるギターを全面的に押し出しているのでハードロックの匂いは強くなるが、EXILEらしい端正なボーカルが崩れることはない。野生的なダイナミズムと、変わらない統制の美学。その対比を楽しみたい。(石井)

iri「力説」

力説

 ギターと歌で奏でられる〈誰にも歌えぬうたがある〉というフレーズが聴こえてきた瞬間、一気に引き込まれた。飾り気がまったくない、すっぴんの歌声。素朴な手触りのなかに感じられる確かな意志。そして、仲間たちに対する思いと、「どうにかまた、ここからやっていこうよう」という願い。そんなアレコレが有機的に絡み合い、強さとしなやかさを含んだ歌となって広がっているのだ。根底にあるのはおそらくiri自身の個人的な感情なのだが、それが空気に触れた瞬間、リスナーそれぞれの日々や人生と重なり合い、じんわりと豊かな感情を与えてくれるはず。生楽器の響きを活かした音像、「力説」というタイトルの素晴らしさを含め、10周年イヤーのはじまりに相応しい楽曲だと思う。(森)

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