vistlip「夜明けに向かっていく決断ができた」 19年の航海と解放のアルバム『DAWN』を語る

「詞にして歌うことに対しての恐怖はありました」――“告白”の歌「Drawing Dawn」

――いよいよ『DAWN』の最後を締めくくる「Drawing Dawn」についてお聞きしたいんですが、ずばりこれは“告白”の歌なのではありませんか。

智:そうそう、そうなんですよ。

――来年には20周年を控えている今、19周年を飾るこのアルバムで「その告白をしてしまうのかな?」という衝撃を受けました。

智:今だからこそ、っていうことですよね。20周年がだんだんと近付いてきている今このタイミングで、こういう剥き出しの歌詞を書いておきたかったんです。

――〈光を探す途中で、僕らは壊れてしまったんだ。〉からの〈「もうダメかもな」って諦めた光は、壊れたモノから漏れていて笑った。〉ですものね。

智:もちろん、これを詞にして歌うことに対しての恐怖はありましたよ。ファンに誤解してほしくないなっていう気持ちもあったし。でも、これは20周年に向けてそこを乗り越えられたからこそかたちにすることができた曲なんです。

――となると、“そこ”はいつだったのですか――という素朴な疑問も浮かんできます。

智:最近ですよ。シングル『BET』を出したあたりです。

――『DAWN』で「Drawing Dawn」の前に「BET」が収録されているというのは、そういうことなんですね。ああ、腑に落ちました。

智:「BET」で先に種明かしをしていたようなものなんです。だけど、そこを乗り越えたからこそ、今回のアルバムでは夜明けに向かっていくという決断をすることができたんです。

――「Drawing Dawn」はYuhさんが作られている曲ですが、こうした赤裸々な歌詞が乗ることは想定されていましたか。

Yuh:デモの段階でも、オケが仕上がった段階でも、まったく予想してませんでした。智から連絡がきて、曲についての相談を受けるなかで「こういう詞にするけど、いい感じに書くから」みたいなことは聞きましたけどね。だから、すごいのがくるんだろうなってその時点で心構えと期待を同時にしてた感じです。

――構成としては曲の途中で間奏がきて、エモいギターソロが始まって、ライブでシンガロングができそうな場面も挟まれる展開が特徴的ですね。

Yuh:ああ、シンガロングの部分、わかってもらえたんですね。今までのvistlipって、ワンフレーズを一緒にみんなが歌ってくれるとか、ワンワードをみんなが歌うっていうのはあっても、シンガロングできるような曲はなかったんですよ。実際にライブの場でどうなるかはまだわからないですし、これは僕が勝手に思ってるんですけど、みんなとシンガロングしてから新たにvistlipが始まっていく――そういう流れができたらいいなと思ってるんです。

――曲が一旦シメに入るのかと思いきや、そこから再び盛り上がりをみせていくことになるあの場面ですね。

Yuh:あそこで、音と詞を智がシンクロさせてくれたんですよ。一旦は終わりを迎えてるんだけど、ギターとかの余韻はまだ残ってて次につながるっていう。

Tohya:デモの段階からこの曲はすごくよかったんですよ。おまけに、そこから大きく化けましたからね。Yuhに対して「こんな曲が作れるなんて羨ましい」って感じちゃいました。そのうえ、智さんの強いメッセージ性を含んだ素晴らしい詞まで乗っかってるわけですから。僕にとっては嫉妬の塊みたいな曲になってます(笑)。

Photo by Lestat C&M Project

――つくづく、今作『DAWN』は噛みしめ甲斐のあるアルバムに仕上がりましたよね。智さんは「Drawing Dawn」で〈飽きもせず、君だけは僕を選び続けてくれた。〉と応援してくれてきた方々に対しての謝意を歌っていて。この曲やこのアルバムを聴く人も、きっと同じように思うと思います。

Tohya:そうなってくれたらいいなと思ってます。完成してから何度も聴いてるんですけど、今回の『DAWN』って、僕らが最初に出したアルバム『THEATER』(2009年)を彷彿とさせるところがあるんですよ。当時とは録音環境や自分たち自身のスキルは全然違うんだけど、あの頃のvistlipにあった「なんでもやっちゃおう!」「いいものはすべて詰め込もう!」っていう姿勢が近いな、って。

――『THEATER』がひとつのスタートであったとするならば、『DAWN』はここからのvistlipにとって試練を乗り越えたうえでの新しいスタート地点となっていくんですね。

Tohya:昔のめちゃくちゃしすぎた部分はちゃんと整って洗練されて、今のvistlipになってるし。あの頃みたいな懐かしさもしっかりあって、それをいい具合に融合させることができたと思うんです。だから、「vistlipはちょっと変わっちゃったかも」というふうに感じたことがある人たちも、きっと今回のアルバムを聴いたら「あ、vistlipは変わってなかったんだ」って思ってもらえる作品になったと思います。このタイミングにこんなにもふさわしいアルバムを完成させることができてよかったです。

――4月からはアルバムと連動した『vistlip ONE MAN TOUR 2026 [Drawing Dawn]』も始まりますし、7月7日には恒例のアニバーサリーライブ『vistlip 19th Anniversary LIVE』がZepp DiverCity(TOKYO)にて予定されています。ステージで『DAWN』の楽曲たちがどのような表情を見せてくれるのか、という点も今から楽しみですね。

智:これだけアートに仕上がった『DAWN』なんで、ライブではそれをどこまで表現していけるか、いろいろ考えながら挑戦していきたいですね。このアルバムを完成させるまでの約一年で学んできたことも反映させていくつもりなので、観てつまんないっていうことは絶対ないと思います。

Yuh:『DAWN』は作品性が強いアルバムなので、勢いとかノリだけを押し出していくような曲はそんなにないんですよ。だから、昔だったら「今回の曲たちはライブでやるの難しいかもな」と感じてたかもしれないけど、僕らも19年とか長くやってきてるわけで、今この武器で間違いなく闘える自信があるんです。曲たちをライブの場で輝かせる方法もすでにわかってるぶん、今度のツアーでは今のvistlipというものをしっかり提示したうえで、みんなに楽しんでもらいたいと思ってます。

Tohya:当然ツアーでは『DAWN』の曲たちをやりますけど、過去の曲たちも組み合わせながらセットリストを組むだろうし、そういう面でも今のvistlipと懐かしいvistlipを両方楽しめる空間を作っていけるんじゃないかと思います。普段のアルバムツアーとはまた一味違う感じで楽しめるはずなので、新しく知ってくれた方も久しぶりの方もいつもきてくれてる方も、ぜひみなさん安心して参加してほしいです。

Photo by Lestat C&M Project

■リリース情報
ALBUM『DAWN』
発売中

配信URL:https://vistlip.lnk.to/DAWN

lipper(CD):DCCA-177/3,850円(税込)
・初回封入特典:トレーディングカード(全10種ランダム)

<CD>
01. 未明
02. Code Number
03. Figure
04. Midnight Crown
05. Close Your Eyes.
06. Bedtime Story
07. Last Order
08. Melt Away
09. ドクガエルとアマガエル
10. Wait for Me,My Ghost
11. Are You In?
12. BET
13. Drawing Dawn

vister(DVD+CD):DCCA-175〜176/4,620円(税込)
・初回封入特典:トレーディングカード(全10種ランダム)

<CD>
01. 未明
02. Code Number
03. Figure
04. Midnight Crown
05. Close Your Eyes.
06. Bedtime Story
07. Last Order
08. Melt Away
09. ドクガエルとアマガエル
10. Wait for Me,My Ghost
11. Are You In?
12. BET
13. Drawing Dawn

<DVD>
・「未明」Music Video
・「未明」Music Video Making

MAVERICK STORE限定盤(CD+Blu-ray):DCCA-173〜174/19,800円(税込)
・V.I.P. LiST会員/MEMBERS LiST会員 共通特典(A):オンラインイベント参加権
・V.I.P. LiST会員 通販購入者特典(B):アクリルキーホルダー
・MEMBERS LiST会員 通販購入者特典(C):限定盤ジャケットサイズステッカー

<CD>
01. 未明
02. Code Number
03. Figure
04. Midnight Crown
05. Close Your Eyes.
06. Bedtime Story
07. Last Order
08. Melt Away
09. ドクガエルとアマガエル
10. Wait for Me,My Ghost
11. Are You In?
12. BET
13. Drawing Dawn

<Blu-ray>
vistlip 18th Anniversary LIVE[Bet On The Ouroboros]
2025.7.7@Zepp DiverCity

■ツアー情報
『vistlip ONE MAN TOUR 2026 [Drawing Dawn]』
2026年4月18日(土)札幌 PLANT
2026年4月19日(日)札幌 PLANT
2026年4月25日(土)京都 FANJ
2026年4月26日(日)ESAKA MUSE
2026年4月29日(水・祝)福岡 DRUM Be-1
2026年5月02日(土)名古屋 Electric Lady Land
2026年5月09日(土)仙台 MACANA
2026年5月16日(土)金沢 AZ
2026年6月06日(土)東京 WWW X

<チケット>
一般発売:2026年4月4日(土)10:00〜
受付URL:https://eplus.jp/vistlip/

■公演情報
『vistlip 19th Anniversary LIVE[CLOCKWORK JUKEBOX]』
2026年7月7日(火)Zepp DiverCity (Tokyo)

<チケット>
MEMBERS LiST先行予約受付:2026年4月4日(土)12:00~2026年4月12日(日)23:59
受付URL:https://www.vistlip.com/posts/pages/sfnnck

vistlip オフィシャルサイト:https://www.vistlip.com/
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