THE JET BOY BANGERZ TAKUMI、ダンスにおける極限環境とは? スポーツ庁とJAXA連携の検討委員会に出席
3月24日、スポーツ庁と国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)連携のもと、新たなフロンティアの開拓を目指す検討委員会の記者発表会が行われ、THE JET BOY BANGERZのTAKUMIが出席した。
東京科学大学の室伏広治副学長が中心となって立ち上げられた同委員会は、2025年2月からスポーツと宇宙開発の双方の発展に向けた新たな価値の創出を目指し、研究テーマやアイディア、成果の発信方法について議論を重ねてきたという。
スポーツと宇宙は一見すると異なる分野に思えるが、「極限環境で人の可能性を引き出す」という共通点を持つ。今回の発表会では、各分野の専門家が多角的な視点からディスカッションを展開し、両分野の融合がもたらす可能性が提示された。
TAKUMIは「極限環境で“直観”はどのように発揮されるのか―トップアスリート・宇宙飛行士に学ぶ―」と題したパネルディスカッションに、宇宙飛行士の山崎直子氏、モンベルグループ創業者の辰野勇氏、パラ水泳金メダリストの木村敬一選手とともに登壇。THE JET BOY BANGERZのメンバーだけでなく、D.LEAGUEのチームCyberAgent Legitに所属するトップダンサーならではの見解を示した。なお、TAKUMIは同リーグの年間最優秀選手賞にあたる『MVD OF THE YEAR』を3年連続で受賞している。
TAKUMIは、ダンスにおける極限環境を「プレッシャーのある中で踊ること」と表現。「1万人規模の観客の視線を浴び、スポットライトが当たる中で、ミスをすればすぐに伝わってしまう。その状況が極限環境だと思う」と語った。
AIが急速に進化する現代において、人間の「直観力」の重要性はますます高まっている。TAKUMIは、直観と深く結びつく要素としてダンス文化の「サイファー(Cypher)」を紹介。サイファーとは、その場で流れる音楽に即興で対応するスタイルで、事前に楽曲が知らされることはない。彼は、プロリーグの優勝がかかった試合での経験を振り返り、「曲を知らない状態でも、音を予測して捉えるモードに入った」と明かした。
その背景には、膨大な練習の積み重ねがあるという。「本番では考えている時間がない。これまでに踊ってきた多様な楽曲のビートが無意識に引き出され、体が自然に反応する。それが直観だと思う」と説明した。
また、「“直観”はどのように発揮されるか」との問いには、「無意識下で発揮されるその人の地力」と回答。「模倣によって一時的にできることはあっても、即興の場では通用しない。自分のものとして積み重ねたものだけが表現として表れる」と強調した。情報があふれるダンス界において、個性を確立する難しさにも触れ、「一から作り上げる意識が必要だと思う」とも述べた。
スポーツと宇宙、そしてダンス。異なる分野の融合が切り拓く未来はどのようなものになるのだろう。研究の進展とともに、それがわれわれの社会にどう還元されていくのか、今後の動向に注目したい。