マルシィ、横浜アリーナで作り上げた奇跡の光景 ライブや創作に共通する“伝える”ためのこだわり

 リアルサウンドが、音楽家・クリエイターをサポートする一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)とコラボレーションし、アーティストのインタビューをお届けする「Spot “Rights” powered by JASRAC」。今回は、マルシィが登場。まず、1月に開催した初の横浜アリーナ公演『マルシィ one man live 2026 "Because of you" in 横浜アリーナ』について振り返ってもらった上で、彼らのライブに対する向き合い方、また、最新曲「ネバーランド」を含む各楽曲に込めた想いについて語ってもらった。(松本侃士)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】

横浜アリーナ2DAYS公演がバンドに与えたもの

マルシィ(左からフジイタクミ、吉田右京、shuji)

――1月9日、10日の初の横浜アリーナ公演から約2カ月が経ちましたが、あの2日間を振り返ってみて、今どのようなことを感じていますか?

吉田右京(Vo/Gt):今後の音楽活動を続けていく上で、すごく重要な2日間でした。今も楽曲制作をしているのですが、歌詞が出ないなという時に、あの日のことを思い出して写真を見たりすると、もっと頑張ろうって思えたりして、そういう意味でも、めちゃめちゃ色濃い時間だったと思います。

フジイタクミ(Ba):準備期間も含めて、横アリにかけた時間が本当に濃すぎて、いい記憶であり、いい思い出すぎて、2カ月前のことだけど、まだ2カ月しか経ってないんだってハッとします。もうちょっと昔のことを振り返るような感覚です。今、絶賛ホールツアーの準備をしているのですが、遠い記憶のように感じると言いつつも、リハーサルで演奏しているこの体はあのライブの記憶をしっかり覚えているんですよ。しっかり経験値を積めて、レベルアップできたのだなと感じました。

――僕は、初日を観させていただきましたが、全曲、ストリングス隊、また、キーボードとアコースティックギターを迎えた豪華編成で披露していましたよね。スケールアップしたマルシィのバンドサウンドが、広大なアリーナによく映えていて、とても惹き込まれました。

shuji(Gt):横アリで音楽を届ける上での最善はなんだろうと考え続けた結果、あの編成に決まりました。結果として、右京が生み出した楽曲を、いつもとは違ったアレンジ、雰囲気でお届けすることができて、僕らの新しい手札の一つになったなという感覚です。

――いくつか印象的なシーンがあるのですが、2025年4月の日本武道館公演(『マルシィ one man live 2025 “with your daily” 』)で右京さんが「願いごと」を歌う時に涙を流したことを踏まえた上で、今回は泣かないと宣言して、実際に、泣かずに、堂々と「願いごと」を歌っていた姿が特に忘れられません。あの宣言は、自然と出てきた言葉だったのでしょうか。

右京:そうですね。武道館の時はけっこう泣いちゃったので、横アリでは、泣かないようにしたいなと思っていたのですが、そんなに意気込むこともなく、ふと出てきました。

shuji:「願いごと」をリリースした時と、武道館で右京が涙した後では、やっぱり、あの曲の意味みたいなものが変わりました。もしかしたら、「あれ、右京、また泣くんじゃね。」ってちょっと心配になりつつ、そんなことが頭に浮かびながら、横アリでも演奏していました。

右京:グッとはきました(笑)。

マルシィ ‐ 【日本武道館公演Digest】one man live2025 "with your daily"

――来場者が掲げたスマホによって会場一面が真っ白に染まる光景は、やはり、今回の横浜アリーナ公演においても屈指のハイライトになったと思います。

タクミ:武道館の時も、横アリの時も、ワンマンで、マルシィが好きで会場に来てくれる人しかいないっていうのが分かっている中で、あれだけのライトを照らしてもらえたことが、すごく嬉しかったです。横アリは、武道館の時以上にさらにすごいことになっていて圧巻でしたね。もう本当に感謝しかないなっていう気持ちでいっぱいでした。

――少し大きな話にはなりますが、横浜アリーナ公演を経て、みなさんの中で、ライブに対する想いに何か変化などはありましたか?

右京:僕的には、ライブの意味合いみたいなものはあんまり変わってはいなくて。ライブは、僕らの中で時間を掛けて、揉んで作って配信した楽曲を、直接手渡しできる場所だと思っています。みなさんが日々聴いてくれている楽曲を、リアルタイムで、その時の想いを乗せて届けられる唯一の場所で、特にワンマンライブは、やっぱり僕らもそこを目がけて、たくさん想いを乗せて準備しますし、来てくれる方々も、その日に向けて、いろんな準備をしてくださって、各地から来てくれているのでそういう意味だと、僕らにとってライブはやっぱりすごく大事な場所だし、めちゃめちゃ重要な位置付けのものかなと思います。

shuji:僕の中でも一貫していて、ライブに対する想いはあんまり変わっていないです。僕は、ライブは答え合わせの場であってほしいと考えています。音源をめちゃくちゃ聴き込んでくれた上でライブに来てくれるとして、「どういった意味の歌詞なんだろう」「どういった意味のバンドアレンジなんだろう」って考えながら、その意味みたいなものは、みなさんそれぞれ一人ひとり絶対違うと思います。ライブで、みんながそれぞれ抱えてきたものを発散して、僕らが伝えたいメッセージと照らし合わせて、答え合わせをしてもらえると嬉しいです。僕はずっと、そういう素敵な空間になればいいなと思って演奏しています。

――それこそ、横浜アリーナの時も、右京さんが、「あなたにとって一番大切な人を思い浮かべながら聴いてください」とおっしゃっていましたね。

shuji:そうですね。同じ曲でも、響き方は人それぞれぜんぜん違っていいと思っています。

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