AiScReam ソロインタビュー Vol.1:大熊和奏「これは当たり前じゃない」 「愛♡スクリ~ム!」のバズを経た大きな変化
『ラブライブ!シリーズ』を横断するラジオ発のスペシャルユニット・AiScReamは、シリーズの枠を越えた掛け合いとメンバーの声の魅力を武器に活動を広げてきた。中でも今年1月にリリースされた「愛♡スクリ〜ム!」は、印象的なセリフとフックの強いフレーズがきっかけとなり、2025年にかけてTikTokやYouTube ShortsなどのSNSを中心に大きな反響を呼ぶことに。『ラブライブ!シリーズ』を普段観ていない層にも届く広がりを見せ、音楽番組やイベント出演など、活躍の場を一気に広げた1年となった。
リアルサウンドでは、今年大ブレイクを果たしたAiScReamの各メンバーに楽曲が広がっていると実感したタイミングや初披露の手応え、そして今後の挑戦まで、キャストそれぞれにじっくり話を聞くソロインタビューを企画。第1回は、若菜四季役として『ラブライブ!スーパースター!!』のLiella!でも活動する大熊和奏が登場。AiScReamの立ち上がりから、想像を超えた2025年の手応えを振り返ってもらった。(川崎)
最初は「1曲で完結するだろうな」と受け止めていました(笑)
――ラジオ発のユニットとしてAiScReamがスタートした当時はどのような心境でしたか?
大熊和奏(以下、大熊):期間限定と聞いていたので、「まずは1曲作ってみよう」という感覚でした。ラジオのパーソナリティとして3人で集まり、番組で流せる曲、あるいはユニットとしての雰囲気を形にするための楽曲を作ろうという位置づけだったと思います。Aqoursや虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、Liella!のように長期的な活動を前提としたスタンスとは違って、少なくとも私は「1曲で完結するだろうな」と受け止めていました(笑)。一方で、シリーズをまたいだ“越境ユニット”として活動できることに対しては、純粋に面白いな、と。これをきっかけに、合同ライブやシリーズを飛び越えた楽曲制作などに繋がれば、シリーズ全体の活性化にもなるのではないかと思っていたので、前向きな気持ちでした。大きな使命感というより、まずは新しい取り組みとして「やってみたい」と思えたことが大きかったです。
――「愛♡スクリ〜ム!」を最初に聴いた時は、どう思いましたか?
大熊:今までこういうテイストの曲を歌ったことがなかったので、「これ、どうしたらいいんだろう……」って思いました。若菜四季として歌うとなった時に、素直に照れながら歌うべきなのか、それともノリノリで歌っている感じなのか……その塩梅も、自分で開拓していくしかないなと。なので、レコーディングは全部、自分なりに四季ちゃんのストーリーを考えながら歌わせていただきました。
――最初は試行錯誤があったんですね。でも、結果的に“四季ちゃんっぽさ”の絶妙なラインがちゃんとあって。
大熊:ありがとうございます。路線から外れすぎた歌い方にはしないようにしつつ、かといって「ノリノリか?」と言われると、それも違う気がして……難しかったです。でも、そう言っていただけてよかったです。
――3人それぞれ、キャラも声の個性も立っていますよね。バランスもすごくいい。
大熊:個性は本当にバラバラで、声の質感も全然違うので、聴いていて区別がつくんですよね。特にルビィちゃん(CV:降幡 愛)は声が特徴的なので、入りとしてすごく強いですし。
――入りのインパクトが強烈ですよね。
大熊:はい、真似したくなる声なんじゃないかなって。特徴は掴みやすいけど、同じレベルでは真似できないですね(笑)。TikTokなどを見ていても、ルビィちゃんの声真似をしてくれたり、“ルビィ”という名前も特徴的だったりして、いろんな意味で記憶に残りやすいんだろうなって感じました。
――楽曲が広がっていると気づいたのは、どのタイミングでしたか?
大熊:リリース自体は1月で、3月頃にTikTokで回っている動画が広がり始めた印象があります。ただ、自分でバズっていると実感したのは、4月から5月にかけてだったと思います。当時X(旧Twitter)でパロディ的な投稿を見かけて、「なぜこの人たちが私たちの曲を知っているんだろう?」と不思議に感じたのを覚えています。そこからYouTube Shortsでも頻繁に流れてくるようになって、再生数の規模を目にして初めて、事態の大きさを受け止めたというか。私たちも動画を投稿してはいましたが、比較にならないほどの数字で、表示の不具合なのか、それとも本当に広がっているのかと判断がつかないような感覚もありました(笑)。
――バズの過程で、最も驚いたことと、最も嬉しかったことを挙げるとしたら何ですか?
大熊:驚いたのは、いろんな方から連絡をもらったことです。友人からだけでなく、何年もやり取りしていなかった人や、中学、高校の同級生からもメッセージが届いて、「覚えていてくれたんだ!」と少し意外で、嬉しい気持ちにもなりました。そして何より、想像していなかった層にまで曲が届いていると知れたことが、素直に嬉しくて。『ラブライブ!シリーズ』を普段観ていない方が曲だけ知ってくれていたり、「こんな広がり方があるんだな」と実感しました。
――活動面での変化はありましたか?
大熊:曲をきっかけに、出会える人やお仕事の幅が広がったことはとても大きな変化でした。たとえば、明石家さんまさんや浜田雅功さんといった方々とご一緒する機会が生まれたのは、正直想像していなかったことですし。業界の方でもなかなか会えないと聞くような方々なので、こういうことが起きる時は“一気に起きる”という、世界の厳しさと同時に「これは当たり前ではない」と自分に言い聞かせる1年でもありました。世間的には1曲で上手くいったという見え方だからこそ、浮き足立たないようにしたい、という意識が強まりましたね。ありがたさと同時に、気持ちを律する必要も感じています。
――初めて見たダンス/リップシンクの動画はどのような内容でしたか?
大熊:ルビィちゃんの声を、少しかすれた声色で真似している動画だったと思います。〈ルビィちゃん! 何が好き?〉のフレーズを真似してくださっていたんですけど……初めて見た時点ですでに大きな再生数がついていて。内容がすごく面白くて、こういう形で真似されて広がっていくのか! とそこで初めて腑に落ちました。