ZOCX、それぞれが人生を賭けるグループへの想い　新体制1周年の手応えと新アルバム『六姫無双』を語る

「ステージ上で“きもいきもい”って叫べることが普通に楽しみ」（千椿）

ーー『六姫無双』での初CD化曲について聞かせてください。新曲「超絶人間天使ちゃんの老害予防講座」を初めて聴いたときの感想はどんなものでしたか？

戦慄：まず歌詞が素敵って思いました。歌えるのはうちらだけだし、これを歌わないと何も変わらないと思いました（笑）。靖子ちゃんが作るものには、今のアイドルにないすべての要素が入ってる気がして、「新しい！」みたいな。これをアイドルの対バンとかアウェイの場で歌うと考えただけでゾクゾクします（笑）。やっぱりインパクトがあると思います。

天國：このデモをもらったとき、お兄ちゃんの結婚式の日だったんです。お兄ちゃんの結婚式で、周りはおじさんがいっぱいいるじゃないですか。もう早く言いたすぎて、「きもいきもい」って、ずっとイヤホンで聴きながら言ってた（笑）。

千椿：ステージ上で「きもいきもい」って叫べることが普通に楽しみでした。快感。

荼緒：私はレコーディング前は「覚えなきゃ」って必死で、歌詞が頭に入ってこないがちなんですけど、振りも覚えてちゃんと踊れるようになったときに、「わー、なんだこの歌詞！」って。全部調べるんですけど、調べて説明に書いてる日本語もわからない（笑）。

猫はう：デモが来たときに一番ワクワクした曲かもしれないですね。MVとかよりも先にライブだったんで、歌詞を聴いてほしすぎて、めっちゃ滑舌よくちゃんと聴こえるように歌いました。

ーーかなのさんのソロ曲「more きゅん奴隷」も初CD化となります。今回、歌い直すにあたって意識したポイントはありましたか？

戦慄：みんな前の「more きゅん奴隷」に聞きなじみがあったと思うので、それに少し寄せて。前の「more きゅん奴隷」は、私のスキルもなくてピッチもアレだったので、今回は調整してもらって、完全体のきれいな「more きゅん奴隷」にしてもらいました。

大森：でも、かなのは誰よりもピッチがいいんですよ。すごく真面目に「絶対にズレたくない」って。前の音源って、YouTube用にとりあえず作ったものだったので、不本意だろうなぁと思って、もっときれいにしました。

「かわいいだけじゃない“かわいい”を出してくれるからすごく好き」（天國）

ーー新曲「はーふついん♡うぉーず」を初めて聴いたときはどんな感想を持ちましたか？

千椿：ハーフツインの曲ってかわいすぎますよね。「ハーフツインの曲、そんなかわいいことある!?」って。ツインテールの曲はあるイメージだけど、ハーフツインの曲って私は知らないので、めっちゃすごいものになるだろうなって、教えてもらってから楽しみにしてました。

猫はう：自分はハーフツインをすることがないですから、歌詞に入ってるハーフツインをしたことある人しかわからない「あるある」だったり、すべての奥深くまでがわからなくて。ただ、「この言い回しって、靖子ちゃんしかできないよな」みたいな感じでテンションが上がりましたね。

戦慄：ちょっとツンデレな女の子のかわいいところとか、王道なかわいいことだけを歌うアイドルソングはたくさんあるけど、あまのじゃくなところをハーフツインに例えるっていうのが、さすが靖子ちゃんだなと思いました。

大森：これはもう「書けた！」って思いました（笑）。「大森靖子のかわいい、これでしょ、ZOCXにあげますけど！」って思いました。

戦慄：ありがてー。

天國：かわいいだけじゃないかわいいを出してくれるからすごく好き。

戦慄：ハーフツインにロマンが生まれた瞬間（笑）。

荼緒：歌詞に「君はpoor」って歌詞があって、それが読めなくて、「君はプー」って歌ったんですよ。プーってうんちって意味らしくて、「君はうんち」って歌っちゃって（笑）。でも、そこをみんなが笑ってくれたから歌割りになるかなって思ったら違った（笑）。私が初めてハーフツインをしたのは、初めて靖子ちゃんのライブに行ったときだったから、その髪型を歌えることがすごい嬉しいです。

ーー真夢さんは椿宝座（ZOCXと同じTOKYO PINKに所属、2025年に活動休止）のメンバーでもありますが、『六姫無双』には「白は200色、ピンクは無限」「Tight Gee」「flop」と椿宝座の楽曲が3曲とも入っていますね。

千椿：オタクたちも私も、「曲がどうなるんだろう」っていう不安があって。でも、「ZOCXで真夢ちゃんが歌ってくれてることがすごい嬉しいよ」とか「今のZOCXでこの楽曲を聴けるのが嬉しい」とか言ってくれて、すごく嬉しいですね。私も大切すぎる曲たちなので、消さずに自分が歌えてることが、まず一番嬉しかった。椿宝座のメンバーたちにも「歌ってくれてありがとう」って言ってもらえたので、大切に歌い続けたいなって思ってます。

大森：今まで音源化してないので、真夢のボーカルは歌割りっていうレベルじゃないぐらい入ってます（笑）。メインぐらい入ってて、一生歌ってる。

千椿：ずっと歌ってます。

猫はう：「flop」はツアーでも靖子ちゃんとあいちゃおさんが歌ってたんです、真夢ちゃんは出ずに（笑）。

千椿：いつも言われた、「あんたの番じゃないの？」って。

猫はう：『TOKYO PINK FES!』（TOKYO PINKの主催イベント）で「flop」を歌うときは絶対に靖子ちゃんがいたんで、椿宝座さんが活動休止するときに、「flop」はZOCXでもやるのかなと勝手に思ってたんです。

大森：ZOCXが2人（大森と荼緒）しかいなかった期間にZOCXの新曲はできなかったから、「せこちゃお」で椿宝座の曲ばっかりやってて、せこちゃおは自認が椿宝座になっちゃった。

荼緒：ZOCXでまた歌えて超嬉しい。悪いけど、椿宝座の中で一番この3曲のことが好きだと思う（荼緒は椿宝座のサポートメンバーにも参加）。

千椿：椿宝座は誰も認めてない。あなた達はZOCX！