UtaHime、心に寄り添うハーモニーで念願のデビュー 広瀬香美に見出された3人ーーそれぞれの道のりと未来像

 広瀬香美がプロデュースを手掛けるボーカルユニット UtaHimeが11月26日にメジャーデビューを果たした。

 2023年にHuluで独占配信されたオーディション番組『歌姫ファイトクラブ!!』で1,457名の応募者の中から選ばれたNonoka、Sayaka、MomokaからなるUtaHime。3人はオーディションに合格してから、プレデビュー曲のリリースやワンマンライブだけでなく、ソロのライブ活動やボイストレーニングなどで個々のスキルも磨きながら、デビューに向けた努力と修練を重ねてきた。

 そして、満を持してデビューシングル「FIGHT SONG」がリリースされた。リアルサウンドではUtaHimeの3人にインタビューを行い、これまでの軌跡を振り返ってもらいながら、「FIGHT SONG」や今後の展望についてもたっぷりと語ってもらった。(編集部)

歌い始めてからUtaHime結成までを辿る

——まず、メジャーデビューを間近に控えた現在の心境を聞かせてください。

Momoka:とてもワクワクしているというのが素直な気持ちです。そして、メジャーデビューさせていただくにふさわしいアーティストになるために、より一層気を引き締めてやっていきたいと強く思っています。

Nonoka:私もワクワクしているんですが、それと同時に身が引き締まる想いもあります。メジャーデビューに向けて支えてくださった音楽プロデューサーの広瀬香美さんをはじめ、スタッフの方々、メンバーの2人にも感謝の気持ちでいっぱいなので、それを結果で返せるようにこれからも努めていきたいです。

Sayaka:まず、関わっていただいた皆さんに感謝しているという気持ちがあります。毎回、3人で歌う前に「第一に感謝を伝えよう」という話をしていて。そういった気持ちをずっと忘れずにやっていきたいです。

——改めて、これまでの道のりをお伺いしたいのですが、2023年にオーディション番組『歌姫ファイトクラブ!!』に参加した経緯を教えてください。

Momoka:小学生の頃から歌うことに興味を持ち始めて、ボーカルレッスンなどを受けて。中学2年生の時に生配信を始めたことをきっかけに、もっと多くの方に知っていただきたいという想いが強くなったんですね。それから大原櫻子さんに憧れてアコギの弾き語りを始めてからは自分でオリジナル曲も作って、活動の幅を広げていきました。高校卒業と同時に音楽1本でやっていこうと決心したのですが、その時に出会ったのが『歌姫ファイトクラブ!!』だったんです。音楽で輝きたい、頑張っていきたいという想いが強い時に、“歌姫”というワードにも強く惹かれて、応募を決心しました。

Nonoka:私も小さい頃から音楽が身近にあって、歌うことも大好きだったんですけど、中学校の時に音楽番組『THE★カラオケバトル』(テレビ東京系)に出場したことがきっかけで、歌うことに自信が持てるようになって。自分の歌で人の心を動かせたらいいなと思い始めた時に『歌姫ファイトクラブ!!』に出会ったので、挑戦してみようと思いオーディションに参加しました。

Sayaka:私は2人に比べると、歌が身近にあったっていうよりは、ピアノを3歳の頃から高校2年生まで習っていて、歌はお風呂で歌う程度でした。ボイストレーニングも受けたことなくて。椎名林檎さんや藤井 風さんをよく歌っていたんですけど、あまりにもお風呂で歌っている時間が長くて、親からするとうるさかったみたいで、「オーディションに行って、もし落ちたのであれば、歌うのを控えてください」って言われて(笑)。私も、ピアノ以外にも何かチャレンジしてみたいという想いがあったので、オーディションに飛び込んだという感じです。

——オーディションはどんな経験になりましたか?

Momoka:オーディションの内容が、直前かその場でわかる形だったので、度胸が鍛えられました。最終の5次審査まで毎回、ずっと緊張していたんですけど、その緊張にも勝てるようにという気持ちで挑んでいました。目の前に急に広瀬さんがいらっしゃった瞬間は、ハッとなりましたけど、頭が真っ白にはならないように、とにかく歌姫になりたいという強い想いを持ちながら挑みました。

Nonoka:私も緊張に立ち向かう度胸を鍛えられましたね。あと、自分の実力と向き合う厳しさも『歌姫ファイトクラブ!!』を通して気づかされました。

Sayaka:私は当時、歌の知識や技術が全くない状態だったので、緊張というよりはワクワクが強かったなっていう記憶があります。でも、回を重ねるごとに、「歌手オーディションってこんなことをやるの?」という驚きがあって。例えば童謡を歌ったりもしたんですが、すごく新しい経験だったので、私は最後まで楽しく参加できたなと思います。

——この3人でグループを結成すると決まった時はどう感じましたか?

Sayaka:最初にMomokaちゃんの名前が呼ばれた時、「ああ、ダメだった」と思ったんですけど、次にNonokaちゃん、最後に私が呼ばれて。「あれ、3人でやるんだ?」と思いました。そこで初めてみんなの名前や顔をはっきりと見たので、最初は不安が一番大きかったですね。

——当初は自分以外、みんなライバルとしか見ていなかったから。

Momoka:本当にそうでしたね。

Sayaka:だから最初は「やっていけるかな?」というのが正直な気持ちでした。

Nonoka:私も最初は1人でやっていくものだと思っていたので、3人が呼ばれた時にびっくりしましたね。でも、私は声質も個性も全然違う3人がこれからどうやって1つのグループになっていくんだろう、というワクワクが強かったです。

Momoka:名前を呼んでいただいた時は泣きそうになったんですが、「合格です」って言われた時は驚きの方が勝って、言葉が出なかったです。この3人に決まった時は、初めましてのメンバーで、これからどうなっていくんだろうという期待もありながら、私が最年長だったので、しっかりしなきゃという想いがありました。でも、今は2人の方がしっかりしているなと感じる場面もあるし、とても助けられているので、この2人でよかったなと思っています。

異なる個性が1つに UtaHimeメンバーの魅力

——2023年10月には課題曲だった「Reach for the stars」がプレデビュー曲としてリリースされ、12月には初のワンマンライブも行いましたが、そこから約2年の月日が経っています。広瀬さんは「一生懸命に修練を重ねてきました」と言っていましたが(※1)、どんな2年間を過ごしてきましたか?

Momoka:お互いのことを知っていきながら、それぞれが修練を重ねて、個人の活動の中で努力した部分をUtaHimeで活かせるように過ごしてきました。

Nonoka:特に今年に入ってから3人の仲が深まっていって。たくさん会う機会もあったので、グループとしての絆がより深められた2年間だったんじゃないかなと思っています。

Sayaka:私たちはそれぞれの声が本当に違うんですよね。そこが魅力でもあるんですけど、広瀬さんは「3人の声が1つに聞こえないといけない」とおっしゃっていて。声を合わせるということが本当に難しいんですけど、回数を重ねていくと違いがわかるようになるし、3人の声が揃った時は本当に聴き心地がいいんですよ。だから、そういう3人での歌唱を修練していた期間だったと思います。

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——声質の違いがあるということですが、他のメンバーの歌声や人柄の魅力を教えてください。Momokaさんは、2人からどう見えていますか?

Nonoka:Momokaちゃんは見ての通り、優しい人柄に包まれてるんですけど、それが歌声にも表れていて。聴いた人はふわーんって優しさに包み込まれるような声だと思っています。

Sayaka:耳に入りやすくて綺麗な声だと思っています。しっかりしたお姉さんなのかなと思っていたんですけど、意外とそんなことなくて(笑)。おっちょこちょいなところもあって、接しやすいお姉さんだなと思います。

Momoka

——Nonokaさんについてはどうでしょう?

Momoka:Nonokaちゃんは最年少っていうのもあるんですけど、とても大人っぽくて力強い、本当に素敵な歌声です。でも人柄は、歌声とのギャップがすごくて。私もたまにやらかすなって自覚してるんですけど、そんな私が心配になるぐらいおっちょこちょいな面があって(笑)。例えば、練習の時に水をこぼしちゃって、数秒経った後に、「あ〜」って言い始めるという。

——タイムラグがあるんだ(笑)。

Sayaka:自分が水をこぼしたことに気づいてないんですよ。「なんか濡れてる? なんでだろう? あ、自分だ」っていう。

Nonoka:(笑)。

Momoka:とてもおっとりしてるというか、おっちょこちょいな一面が可愛すぎて応援したくなる。日々、笑顔にしてもらってるし、癒されて元気をもらっています。

Sayaka:普段、会話してる感じからは想像できないぐらい、大人びたおしゃれな声を持っている人なんですね。最初に歌声を聴いた時、「うわぁ、何この人!」と思って。年上だと思ってたんですけど、1個下で。「こんな人がいていいんだ!?」ってびっくりしました。

Nonoka

——Sayakaさんに対してはどうですか?

Nonoka:日頃から変わってる、みんなを笑わせてくれるような面白い人なんですけど、歌声はギャップがあって。広瀬さんからも「情報量が多い歌声」と言われていて、本当にその通りですね。言葉の一つひとつが重く感じるような声を持っていてすごいなと思っています。

Momoka:歌声もパワフルで、とても元気をもらえるんですけど、性格もパワフルです。本当に毎日、笑わせてもらっていて。初めて会った時は、いい意味でおちゃらける感じだと思ってなかったので、性格も歌声もとっても魅力的だなと思っています。

Sayaka

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