Liella!、2025年は拡張と進化の一年に――『OPEN THE G☆TE!!!』が描く未来、11人で立つライブへの想いに迫る

新たなファン層の波、「愛♡スクリ〜ム!」の影響も

──番組から派生したライブイベント『Liella!のちゅーとりえらいぶ!!』も7月にありましたし、本当に露出の多い1年でしたね。加えて、Liella!本体の活動とはちょっと異なるものの、大熊さんはAiScReamとしての活躍もありました。

大熊:「愛♡スクリ〜ム!」という楽曲があそこまで浸透するとは、最初は想像もしていなくて。

ペイトン:公園で小さい子たちが、あの曲で踊ってたりするもんね。

薮島:私の父は流行りモノとか疎いんですけど、なぜか「愛♡スクリ〜ム!」を覚えたらしくて。急に歌い出したりとかするんですよ(笑)。

大熊:え〜、嬉しい。

ペイトン:すごい影響力だよね。テレビで見かける機会も多いし、毎回いち視聴者として楽しんでいます(笑)。

大熊:私自身はそんなにも流行っているという実感が、まったくないんですよ。それこそ私も近所の公園で、ちっちゃい子たちが歌っているのをよく耳にしたりするんですけど、あれは私が歌っているというよりは(若菜)四季が歌っているっていう感覚が強いので、自分の曲とはあまり思えなくて。それこそ海外の人が歌っている動画とか目にすると、「すごいな、この曲」って思います。

薮島:すごいスピードだったよね。

大熊:最初はTikTokから始まって、面白いコンテンツインフルエンサーさんが取り上げてくださっていたんですけど、気付いたら韓国のアイドルの方が「今日本で流行ってる」みたいに反応してくださって。どうしてここまで大きくなったんだろうって話を、よくお二人(降幡 愛、大西亜玖璃)ともしています。それこそSNSから「愛♡スクリ〜ム!」を知って、そこから四季ちゃんのことも知ってくれて、最近はLiella!のライブにも初参加してくれる方もいらっしゃるみたいですし。

ペイトン:どんなきっかけであれLiella!のことを知って、ライブに足を運ぼうって思っていただけるのはすごくありがたいことですよね。ライブに行くって結構ハードルが高いはずなのに、そこを超えて来てくださるのは本当に嬉しいなって思います。

みんなが一緒なら大丈夫──「OPEN THE G☆TE!!!」に込めた想い

──11月5日にはLiella!の7thライブに向けたテーマソングCD『OPEN THE G☆TE!!!』がリリースされます。タイトルトラックを初めて聴いた時、皆さんはどんな印象を受けましたか?

ペイトン:すごく繊細なんだけど重厚さもあるという、なんだかオーケストラみたいな雰囲気があって、コンサートホールで聴いているかのような音の響き方もすごく好きです。音楽をずっと大事にしてきた学校から生まれたLiella!というスクールアイドルの、その“らしさ”がイントロからにじみ出ていて、最初に聴いた瞬間から大好きでした。

大熊:私、Liella!では「UNIVERSE!!」という曲が一番好きなんですけど、それはみんなで歌えるからなんです。今回の「OPEN THE G☆TE!!!」も〈Wow wow wow wow wow〉とかみんなで歌えるフレーズがたくさん散りばめられていて、聴いた瞬間に7thライブがすごく楽しみになりました。

薮島:私も一緒で、〈Wow wow wow wow wow〉の部分は「絶対ここはみんなで歌うんだ!」という確信があったので、きっと初披露から大きな一体感が作れるんだろうなとワクワクしました。

【Music Video】Liella!「OPEN THE G☆TE!!!」

──実際に歌ってみて「このメロディ気持ちよかったな」とか「このフレーズ好きだな」とか、そういうポイントって見つけられましたか?

ペイトン:好きなポイントが多すぎて……選べない(笑)。

大熊:私は1A最後の〈出発するんだ/コンパスがさした「大好き」って方角へ〉で急にメロディが下がるところがすごく好きで。すごくいいメロディだなって思うんです。

──メロディが一度下がってからまた急に上がるので、聴き手としてもBメロに向けてより高揚感が増しますものね。

大熊:そうそう、そのあとのメロディがより映えるんですよね。

薮島:この曲自体は明るくて前向きで楽しいのに、〈涙の河も渡っていこう/一緒なら最高のアドベンチャー〉っていうフレーズからは「つらかったり苦しかったときもあったけど、それを乗り越えてきた。みんなが一緒なら大丈夫だよね」みたいなエモさを感じられて、個人的にもすごく気に入っています。

ペイトン:迷うなあ……あっ、レコーディングですごくこだわったポイントがあって。音源では私が歌っていないところなんですけど、最後の〈未来へ〉というパートかな。レコーディングではすべての箇所を歌っているので、最終的にどのパートに誰が採用されるのかは音源を聴くまでわからないんです。〈未来へ〉のところはキーがすごく高くてロングトーンで高カロリーなパートなんですけど、ここをすみれがステージで最高にカッコよく歌っている姿を想像しながらレコーディングでは歌っていて、最終的にこのフレーズだけで17テイクぐらい録ったんですよ。

大熊・薮島:えーっ!?

ペイトン:完全に自己満足だったんですけど、いつかそれぞれのソロバージョンが世に出る機会があったら、ぜひそこに注目して聴いてほしいなと思い、この場をお借りしてお伝えさせていただきました(笑)。

──日の目を見ることを願っています(笑)。この曲ってライブの幕開けにもぴったりだし、クライマックスとかエンディングにもマッチしそうですし、場の空気をガラッと変えてくれそうですよね。

大熊:確かに、Liella!の曲にしては底抜けに明るい楽曲なのかな。大会を目指していた頃は「勝つぞ!」って鋭い牙を剥くような感じの曲が多かったんですけど、今はもう解放されているみたいな感覚なのかもしれないですよね。

──「OPEN THE G☆TE!!!」というタイトル同様、Liella!自身も気持ち的に開放感が強まっているのかもしれませんよね。ちょっと楽曲の話題から逸れますが、このタイトルにちなんで……皆さんが最近「解放(開放)できた」とか「リラックスできた」と感じた出来事って何かありますか?

ペイトン:そうだなあ……以前は「これを言って誰かが傷付いたら嫌だな、誤解されたら嫌だな」という気持ちが強くて、頭の中で言葉を選びながら伝えていたんですけど、最近は思っていることをパッと言えるようになりました。

──躊躇していた自分から解放されたと。

ペイトン:はい。特にこの二人は「ずっとそのままでいいんだよ」と、ずっと言ってくれていて。Liella!のみんなは周りの人をいい方向に変えてくれることが多いので、今度は私がみんなの悩みとか聞きながら、いい方向に変えていけるような人になりたいなと思っています。

大熊:私は……直近だと、「OPEN THE G☆TE!!!」のMVを撮り終わったあとかな。撮影がまる一日かかったんですけど、途中で食事をしちゃうと眠くなってしまうので我慢していたんです。なので、すべてが終わったあとのごはんは開放感いっぱいで。「空腹が一番のスパイスってこういうことなんだ!」って、身をもって実感しました(笑)。

薮島:何食べたの?

大熊:定食みたいなやつ。味噌汁を飲んだ瞬間、「これだ!」って思いましたから。

薮島:あの日、我慢してたんだ(笑)。私は……辛いものが好きなので、それを食べられない時が苦痛なんですよ。季節の変わり目に喉を痛めてしまったり体調を崩すこともたまにあるんですけど、そういう時にいつもの調子で辛いものを食べたりすると、さらに喉を痛めてしまうという苦い思い出があって。治った時に辛いものを当たり前に食べられた時に、開放感といいますか幸せな気分を味わえました(笑)。

──三者三様ですね(笑)。大熊さんから話題の上がったMVについても聞かせてください。今回はどんなテイストの作品なんですか?

大熊:学校で撮影したんですけど。みんなが放課後に集まって、わちゃわちゃしながら装飾したりするんです。

薮島:学校で撮ったからか、観てくださった皆さんも学校に通っていた頃のことが懐かしくなるんだろうなっていう内容になっていると思います。

ペイトン:ダンスシーンを屋上で撮ったんですけど、屋上はLiella!にとっての練習場所なので、すごく親近感を覚えました。私自身は学校の屋上ってあまり行ったことがなくて、閉め切られていてそもそも入っちゃいけないみたいな感覚があったから、撮影中にLiella!みんなの気持ちが改めてわかった気がして。「風が吹くと結構冷えるんだな」とか「陽が照ると太陽が近いんだな」という気付きがあって、きっとLiella!のみんなもそんなことを感じながら練習していたのかな、と感じながら撮影できたことも嬉しかったです。

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