MV Chart Forcus

　毎週更新される「YouTube Music Charts」ウィークリー ミュージック ビデオ ランキングより、MVをはじめとした音楽関連の新着動画から上位10作品／楽曲を取り上げ、ランキング化＆レビューしていく連載「MV  Chart  Focus」。10月10日〜10月16日のウィークリー新着のTOP10は以下の通り（※1）。

1位：HANA「My Body」MV
2位：Snow Man「BOOST」MV
3位：KEY TO LIT「KITERETSU FIRE』from『Arena Tour 2025 WAKE UP THE FOOL』
4位：King Gnu「SO BAD」MV
5位：TWICE「ME+YOU」MV
6位：奥華子「変わらないもの」THE FIRST TAKE
7位：米津玄師「1991」MV
8位：BABYMONSTER「WE GO UP」MV
9位：YOASOBI「劇上」MV
10位：櫻坂46「Unhappy birthday構文」MV

プロデューサー・ちゃんみなの手腕が光る構成に

　今回取り上げるのは、HANAが10月13日にデジタルリリースした新曲「My Body」のMV。今年の4月に「ROSE」でメジャーデビューを果たして以来、「Burning Flower」「Blue Jeans」「BAD LOVE」と矢継ぎ早にリリースを続けてきたHANA。今週のウィークリー ミュージック ビデオの人気ランキングにも30位以内に5曲がランクインする好調ぶりで、新世代のガールズグループの中でも一際存在感を放っている。そんな中発表された「My Body」は、自身も出演する大塚製薬「ボディメンテ」のCMソングとしてオンエア中。作詞には前作「BAD LOVE」と同じくメンバーのMOMOKAが参加し、“自分自身を大切にする”という意味のセルフラブをテーマにした楽曲となっている。

　たくさんのマイクに囲まれ、頬杖をつくKOHARUのショットから始まり、〈It’s mine〉という決意を繰り返し象徴的に聴かせるイントロへ。わずか15秒ほどで視聴者がまず感じるのは、「いつもと違う」という新鮮な驚きではないだろうか。開放感のある倉庫風の建物やカラフルなマネキンが置かれたセットなど、ポップなディスプレイが彩る空間でパフォーマンスをするHANAは、これまでになくガーリーでナチュラルな雰囲気をまとっている。衣装も、ストリート風、アイドル風、メンバーそれぞれのイメージに合わせたミックススタイルと3パターンが用意され、次々に切り替わる様子が新鮮だ。

　また、楽曲自体、強めのビートを活かしつつ、柔らかくキュートなアレンジがなされているためか、メンバーそれぞれの歌声も透明感や無邪気さを意識したような印象だ。ボディラインを強調したしなやかな動きを取り入れたダンス、ソロパートでメンバーそれぞれが見せる笑顔も特徴的で、音楽やダンスを自分らしく楽しんでいる様子が楽曲のテーマとも重なる。とりわけ、映像の途中に何度か挿入される、セットの小道具で遊んだり、パネルに顔はめしてみたりするカットはまさに等身大の女の子そのもの。キレのあるダンスやクールなラップ、表情豊かな歌唱パートなどHANAの持つ強みはきちんと見せつつ、同時に自然体で笑い、はしゃぐ姿を映像に収めたあたりに、プロデューサー・ちゃんみなの手腕が発揮されている。