草彅剛、明石家さんまとの再会「初めて友達になれた気がする!」 新たな距離感と『終幕のロンド』とのリンク

 この日の番組テーマは、草彅が遺品整理人を演じる『終幕のロンド』にちなみ“令和の最新終活事情”。草彅といえば、デニムやブーツ、スカジャン、車など芸能界屈指のヴィンテージコレクターとしても有名だ。そこで、スタジオには数多くあるコレクションのなかから、今イチ押しのアイテムたちが登場。1000万円を超える約100年前のジーンズもお披露目された。

 一方で、汚れや日焼け、破れなどダメージが凄まじいものも。草彅自身、「普通焼却するじゃないですか」と言い切ってしまうほど、ボロボロな状態になったシャツやジャケットを紹介しながら「これが残っているっていうこと自体ロマンが溢れ出てくる」と恍惚の表情を浮かべる。独自のこだわり目線で「こういうのが大好き」「たまらない」と興奮気味に解説する草彅に、スタジオからは驚きの声とともに理解に苦しむような笑いも起こる。

 そんな草彅の“古着愛”に理解を示したのが、意外にもさんまだった。「アメリカのフォーティナイナーズの金を掘ってたおっさんたちのジーンズを、みんな探すんだ」と語り始め、「寝泊まりしてたからジーンズ置いて、それが土に埋もれてんねん。今なくなってるから。それを何て言うの? あれ、ハンター?」とたたみかける。草彅も思わぬさんまのパスに「ジーンズハンターが探すんですよ!」と嬉しそうに返す。「詳しいですね、さんまさん! 初めて友達になれた気がする!」「そこの話知ってる人いないですよ」と、さらに声を弾ませる草彅に、さんまは「俺に譲りたい、いうことやな」と笑うのだった。

 「芸能界でその話をする人、いなかったですよ」と盛り上がったふたり。これまで数えきれないほど現場をともにしていながら、こんなにも心の距離が縮まることもなかったように思う。それも、“死”という一見ネガティブに感じられる話に真正面から向き合ったからなのかもしれない。

 どんな最期を迎えたいかを考えることは、それまでどう生きてきたのかを見つめ直すこと。そうした意味でも、今回の草彅主演ドラマ『終幕のロンド』は、私たち視聴者にとって人生の終わりを意識するいい機会になりそうだ。ドラマを通じて“生”と“死”に触れ、考え、そして時にはそこから新たな人間関係の深まりが生まれるかもしれない。

 もちろん、いつその時を迎えるのかは誰にもわからない。だからこそ、それまでの日々は「その日笑えたらいいな、みたいな」という草彅のポジティブさに触れながら、今夜から始まる毎週の楽しみを心の糧に過ごしていきたいものだ。

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