Aqours リレーインタビュー Vol.3:高槻かなこ 花丸は“人生のパートナー” 「背負っているものが声だけじゃない」

「Aqoursはパワー!って感じ(笑)」

――Aqoursの楽曲の中で、自分自身のテーマソングにしたい1曲と、その理由を教えてください。

高槻:花丸ちゃんを中心に考えると、やっぱり(センターポジション総選挙を経て花丸がセンターを掴んだ)「未体験HORIZON」になるんですけど、私個人がずっと大事にしていたいと思っている曲は、「なんどだって約束!」ですね。2022年にやった6thライブツアー(『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 6th LoveLive! ~KU-RU-KU-RU Rock 'n' Roll TOUR~』)で東京ドーム公演(<WINDY STAGE>)が追加されたんですけど、その追加公演のテーマソングとして作られた楽曲です。Aqoursは、2020年に予定していた5大ドームツアー(『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 6th LoveLive! DOME TOUR 2020』)が、コロナ禍で中止になったじゃないですか。だからこの曲には、当時味わった悔しさと「私たちは何度だって叶えようと頑張る。みんなと約束したから!」という前向きな気持ちが、ストレートな言葉で綴られていて。すごく胸に刺さるんですよ。

――悔しくてもすぐに立ち上がって前を向く。すごくAqoursらしさを感じる楽曲ですよね。

高槻:そうですね。それに、5大ドームツアーが叶えられなかった悔しさは、私自身の悔しさでもあるんです。だから、この曲に込められた「この悔しさをバネにしよう」「今やれることがあるよ」といった思いは、そのまま私の心にも伝わってきて、ポジティブになれます。「落ち込んでいる暇はないよね!」と思えますね!

――普段も聴くことは多いですか?

高槻:はい。Aqoursの曲は、どれも明るい気持ちになれるから好きで、昼間歩いているときとかによく聴きます。その中でも、「なんどだって約束!」は、一番に選ぶことが多いですね。

――2022年の東京ドーム公演では、1曲目に「なんどだって約束!」、2曲目に「未体験HORIZON」を披露したようですね。

高槻:そうなんですよ。だからあの公演では、伝えたい思いみたいなものが特に大きくて……沸々としていたような気がします。

『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 6th LoveLive! ~KU-RU-KU-RU Rock 'n' Roll TOUR~』

――続いて、Aqoursとして活動する中で、自分が成長したと感じた瞬間を教えてください。

高槻:それはもう、たくさんありますよ! しいて言うなら、ダンスに関してはよく感じますね。今、フィナーレライブのリハーサルをしていますけど、そのときにも「昔は、ここのターンが上手くできなくていつもヨロヨロしていたのに、いつの間にか上手にできるようになってるな」と感じる瞬間があるんです。

――今なお成長しているんですね。

高槻:はい。特にコロナ禍の前と後で違いを感じますね。以前はパフォーマンスに関して考える余裕がなくて常にがむしゃらにやっていたんですけど、今は落ち着いて挑めているので。ダンススキルが上がっただけじゃなくて、精神的にも成長したんだと思います。

――ご自身にとって、花丸はどのような存在ですか?

高槻:人生のパートナー、かな。出会って10年。花丸ちゃんとして生きてきた時間もずいぶん長くなりました。厳密に言えば、花丸ちゃんと私はメンバーとキャストという関係で同じ人間ではないですけど、ほかのアニメと違って“背負っているものが声だけじゃない”んです。だから、人生のパートナーと言ってもいいくらいの間柄なのかなと。私は花丸ちゃんではないけど、間違いなく花丸ちゃんの中の1つではある。それが「いいな」と思っています。

――では、Aqoursはどのような存在になっていますか?

高槻:うーん……パワー! って感じですかね(笑)。私の中で、パワーの象徴がAqoursなんです。常にパワーを放出させていて、そこにいると力がみなぎってくるというか。ただ、そこに居続けるためには、私自身もパワーを蓄え続けないといけない。それはすごく大変なことなんですけど、「ずっとAqoursでいたい!」と思っているから、その気持ちを胸に頑張っている感じですね。ちょっと上手く言い表すことができないんですけど……。

――Aqoursの一員でいるのは、簡単なことではないんですね。気を張り続けないといけないというか。

高槻:そうですね。昔はなかなか難しかったです。でも、今はだいぶナチュラルな自分でいられるようになったと思います。

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