INI、“ファンコンサート”ならではの距離で伝える感謝 一人ひとりを楽しませたぴあアリーナ公演

INI、ぴあアリーナ公演レポ

 11人組グローバルボーイズグループ・INIのファンコンサート『2024 INI FAN-CON TOUR [FLIP THE CIRCLE]』が9月21日のぴあアリーナMM公演で幕を開けた。今までのライブツアーとは一味違った構成と演出でMINI(INIのファンの名称)を楽しませたこの3日間。本稿では23日公演をレポートする。

 1曲目は「DILEMMA」。ステージ上部に赤いロープに囚われた11人が登場すると大きな歓声が上がる。火花の特効や激しい光線などを使った派手な演出で1曲目からぐんぐんと会場のボルテージを上げていった。そして西洸人の破裂するようなキレのあるラップでスタートダッシュをかける「MORE」に始まり、「Dramatic」「LEGIT」とハードなダンスナンバーのメドレーを披露。「FANFARE」ではバンドサウンドで少し雰囲気を変え、「そんなもんじゃないだろ横浜! Make some noise!」という藤牧京介の煽りに呼応するように一際大きなコールが響いた。ライブで盛り上がりやすいだけでなく、静けさのあるBメロでボーカル陣の繊細な歌声も堪能できるこの曲で、次の「Busterz」「CALL 119」へと繋げた。

 MCでは髙塚大夢が「みんなでイチャイチャしちゃいましょう!」という甘い挨拶で会場を沸かせると、次の西が負けじと「イチャイチャは俺に任せろよ」と対抗し彼もまた黄色い歓声を起こす。田島将吾は会場名の「MM」に掛けて「マジで、任せなさい!」と気合いを見せた。続く「10 THINGS」「TELEVISION」ではトロッコに乗って登場。カラフルな光の海の中でファンとコミュニケーションを取り楽しそうな笑顔を見せた。そして今回初披露となった「Whatever Happens」では尾崎匠海、髙塚、藤牧のメインボーカル3人を中心に、芯の通った力強さと淡くしゅわっと溶けるような優しさの共存する歌声をMINIの胸に響かせた。

 今回のコンサートのために制作された、太陽と月をイメージしたユニット曲も披露。「BREATH」は太陽のテーマ通り会場を温かさで包むような明るく爽やかなボーカル曲である一方、月の「Howlin‘」は刻むような細かなラップとひんやりとしたボーカルの対比が楽しめる1曲。サビ前の首を絞めるような振り付けでは妖しさと色気のある表情で観客を惹きつけた。

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