BE:FIRST、ATEEZとの交流の中で引き出された新しい魅力 「Royal」が成し遂げる一体感

 また、重低音が効いたサウンドで言えば、あまりこれまでのBE:FIRST楽曲と結びつかないかもしれないが、逆に新たな魅力を引き出すことにつながっているように感じる。SOTAの低音ラップやRYOKIの特徴的な声質、SHUNTOのエッジボイスはぴったりハマっている一方で、重厚感があるからこそJUNONの透明感やMANATOが持つR&Bの雰囲気も映えていると言えそうだ。しかも、ATEEZメンバーとBE:FIRSTメンバー間でも声の高低差がつけられている一方で、声色を寄せたりしていて、一体感も表現されている。

 その一体感は両グループの歩み寄りが成すところも大きいだろう。これまでにも日本語詞を歌っていたATEEZだが、今回はさらに洗練されたと感じさせる完成度の高さを聴かせている。一方のBE:FIRSTは、日本語を英語っぽく発音していることで、発音面でも統一感を出しているように感じるのだ。

 同曲はどちらかのグループだけでは作り上げられなかった楽曲だ。クリエイティブスキル、パフォーマンススキルが高いアーティスト同士がお互いにリスペクトを持ちつつ、一つのものに向き合ったからこそ生み出された曲なのだろう。この先も切磋琢磨しながら高みを目指していける関係性を築いていってほしい。

※1:https://www.ateez-sp.com

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