MISS MERCYはまだ見ぬ最高の未来へ進んでいく 3度目のワンマンライブ『Turn up Summer』レポート

 MISS MERCYが8月12日、3回目となるワンマンライブ『Turn up Summer』を東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEで開催した。

 この日のメンバーたちは、外の暑さを忘れてしまうほどの熱い歌とダンスで場内をヒートアップさせ、涼しげな笑顔と爽やかなトークでファンを和ませるなど、最初から最後まで心のこもったステージングを展開してくれた。さらにグループのコンセプトである“GIRLS NEW ERA”(新時代の女の子たち)も力強くアピールする姿に、会場を訪れた誰もが満足したに違いない。ライブは2部制で開催。本稿では1部の模様をレポートする。

 ドラマチックなSEが鳴り響くなか、颯爽と登場した彼女たちは、今回のライブのために準備したというオリジナルダンスを披露。各メンバーが考えた振り付けを複雑なフォーメーションとともに見せると、舞台の上は早くもMISS MERCYならではの世界が広がっていく。

RINA

 「楽しんでいきましょう!」との掛け声でスタートしたのは、最新ミニアルバム『Turn Up』のリードトラック「Welcome To The Show」だ。キレのいいラップや伸びやかな歌声、エスニックなリズムがフロアを強烈に揺らすこの曲を聴いて、リアルなライブの幕開けにふさわしいと実感した人は多かっただろう。

SARA

 続く「Identify, ME」も『Turn Up』に収められているナンバーで、シティポップ風のサウンドメイクがファンの間で人気が高い。ゆったりとしたグルーヴに身をゆだねるように歌うメンバーたちは、いつもよりクールな表情が印象的で、大人のムードもそこはかとなく漂う。

ION

 初期の名曲「Belle」でガールクラッシュらしい輝きを放ち、ユーロビートを取り入れたダンスポップ「UNSTOPPABLE」では、一生懸命な人たちに向けてエールを送る。既存のガールズグループとはひと味違った魅力を堪能できる2曲を歌い終えると、ここでようやくトークタイムへ。

SHUKA

 「みなさん、よろしくお願いいたします!」(RINA)、「最高に盛り上がっていきましょう!」(SHUKA)、「マイナスイオンをお届けします!」(ION)、「夏の最高の思い出を作る準備できていますか?」(COCONA)、「ペンライトやタオルなどを回して楽しみましょう!」(SARA)、「初めてMISS MERCYに会いに来た人もいるんですね、ありがとうございます!」(MIYU)、「この日をすごく楽しみにしていました!」(YUKI)――。7人のメンバーの気合いの入ったコメントで、場内の祝祭ムードは一気に高まる。

MIYU

 そしてRINAが「前回のワンマンライブを終えてから、たくさんの方々、楽曲と出会いました。これからも一つひとつの出会いを大切に、みなさんと一緒に進んでいきたいです」と語ると、「Gravity」のイントロが静かに流れ始めた。浮遊感のあるサウンドをバックに歌い踊る7人はとても気持ちよさそうで、観ている側も幸せな気分に。さらに〈君が そばにいるなら/笑い合える〉と歌う「Catch me!」では、ポジティブなパワーをさりげなく届ける彼女たち。グループ名に込められた“人の苦しみを取り除き、愛情を注ぐ女性”という意味をストレートに感じられる両曲は、今後のライブでも定番になるのではないだろうか。

COCONA

 2回目のトークタイムを終えて披露したのは、このステージのために用意したオリジナルのパフォーマンスだった。浴衣をリメイクした法被を着たメンバーたちが、夏祭りをテーマにしたキレのいいダンスで盛り上げる。その勢いのままスタートした「HIGHWAY」では一糸乱れぬ踊りで観客との一体感を生み、隠れた名曲「Summer Rays」で一緒に進もうと呼びかけると、会場の熱気は最高潮に。

YUKI

 ファンとともに汗をたっぷりかいたライブも、いよいよ終盤へ。夏の特別企画として輪投げゲームや抽選会を開催したあとは、RINAとIONがメインボーカルを務め、他のメンバーがダンスで華を添える特別バージョンの「Jasmine」や、熱いメッセージが胸に響く「Cinderella」を続けて披露した。「(緊張して)手汗がすごかったけど、IONを見て安心した」(RINA)、「私のおかげってこと(笑)?」(ION)と、歌い終えた途端にリラックスした雰囲気に。こうした軽妙なやりとりもグループならではの魅力だ。

 充実したステージ本編のラストに選ばれたのは、新曲「Beauty」と人気の楽曲「STARGLOWS」だった。どちらも「まだ見えない最高の未来へ進んでいこう」と語りかけるポップなナンバーで、常に前向きな姿勢を忘れないMISS MERCYらしいセレクトだったと言えよう。

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