“ノラ from 今夜、あの街から”、多彩な楽曲群で観客を魅了 all at once、Wiz_niccらも駆けつけた最新ワンマン

ノラ、多彩な表現見せたワンマン

 “ノラ from 今夜、あの街から”が、7月13日に『ONE MAN LIVE 2024 “Nora : Juke Box”』を東京・GRIT at Shibuyaで開催した。

 本公演は、ネット発の音楽ユニット“今夜、あの街から”の中心人物であるボカロP・ノラによる、初ソロワンマンライブ。今年4月から7月にかけて4カ月連続でリリースしてきたソロ楽曲はもちろん、“今夜、あの街から”の楽曲や、自身が楽曲提供した作品のセルフカバーなど、名義にとらわれない様々な楽曲を届けた。

ノラ from 今夜、あの街から
ノラ from 今夜、あの街から

 また、ボーカルデュオ・all at once、アーティストプロジェクト・Wiz_nicc、ギタリスト・東山智有と、ノラの音楽に深い関わりを持つ男性アーティストたちをゲスト迎え、生演奏に合わせた歌唱やデュエットなど、リアルライブならではのパフォーマンスも披露。まさに“Juke Box”のようなワクワク感と高揚感で溢れた、特別な一夜となった。

 ジャジーなムード漂う軽快なSEに合わせて自然と手拍子が沸き起こる中、オープニングムービーに続いてノラがステージに登場。1曲目は「Chase Me」。ブルーのネオンライトで彩られた拡声器を片手に、力強い歌声を披露。ダークなテイストと疾走感を兼ね備えたサウンドは、夜の街中を自由に駆け抜けていくような心地よさを感じさせてくれる。続いて、ドラマ『オトナの授業』(TOKYO MX)の主題歌でもある「ルール」を投下。軽やかでスタイリッシュなサウンドに、ナイーブな内面を描き出したこの曲では、東山の鮮やかなギタープレイと共に、緩急をつけたボーカルを披露。サビのラストでは伸びやかな高音で観客を魅了した。

ノラ from 今夜、あの街から

 ここで改めてフロアを見回し、たくさんの観客の姿を見つめながら、「会いたかったです!」と笑顔を見せるノラ。そして、「直接会う機会があまりないので、めちゃくちゃ目に焼き付けて帰ろうと思います」と宣言した。all at onceと共にパフォーマンスした「もういんじゃない」(all at onceオリジナル曲)では、ノラがDJを担当。2人のエネルギッシュなパフォーマンスに、ノラが刻むビートと観客のハンドクラップが加わり、まさにクラブ空間のような盛り上がりに。フロアの熱量はどんどん高まっていき、早くも一体感が生まれ始める。

 パーティームードから一気に雰囲気を変えたのは、Wiz_niccと共にデュエットを披露した「友人n」。2人の歌声が生み出す唯一無二のハーモニーは、儚さと力強さの両方を併せ持ち、聴く者の胸へストレートに突き刺さる。曲の終盤、2人が向かい合わせになり、マイクを握りしめながら歌い上げる場面は、エモーショナルな光景として多くの観客の心に刻み込まれたことだろう。

 ここからはアコースティックパートとなり、観客は着席してじっくりと音楽を楽しむことに。ステージには、Wiz_niccのプロジェクトメンバーである、「わた」と、大きな白熊の「くまにっく」も登場し、バラードソング「さよならブルー」(Wiz_niccオリジナル曲)を届ける。光の輪が浮かぶ水面と満天の星空という幻想的な景色をバックに、ノラとWiz_niccは息遣いまでコントロールした繊細な歌声を披露。まさに極上の癒しを感じさせるパフォーマンスに、観客はうっとりと酔いしれた。また、Wiz_niccのソロパートでは「泡沫」を、テクニカルなギターと透明感ある歌声で表現。会場をさらに熱く盛り上げた。

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