YOASOBI、Official髭男dism、Mrs. GREEN APPLE、菅田将暉、ビッケブランカ、羊文学……注目新譜6作をレビュー

菅田将暉「二つの彗星」

菅田将暉「二つの彗星」

 儚さと切なさをたたえたメロディ、ドラマティックなサウンドメイクが溶け合う「二つの彗星」は、ニューアルバム『SPIN』の収録曲。作詞・作曲はBialystocksの甫木元 空、編曲を西田修大(Bialystocks、中村佳穂、アイナ・ジ・エンド、藤井 風などの作品、ライブに参加しているギタリスト)が担当している。きらびやかなギターフレーズと歌からはじまり、後半からはエモーショナルなバンドサウンドへと移行。喪失感と未来への希望という両極端の感情が滲む歌詞の世界を鮮やかに彩っている。楽曲が進むにつれて音像はかなり変化するのだが、菅田将暉のボーカルは常に一定。抑制をしっかりと効かせつつ、その奥にある思いを美しく描き出す歌からは、シンガーとしてのさらなる深みが伝わってくる。(森)

ビッケブランカ「白夜」

ビッケブランカ - 白夜 / VK Blanka - Fortress (Official Lyric Video) ※テレビ朝日系ドラマ「科捜研の女 season24」主題歌

 ドラマ『科捜研の女 season24』(テレビ朝日系)主題歌としての書き下ろし。途中から心臓の鼓動のようなビートや幽玄なシンセが入ってくるのだが、基本はピアノをバックにした静かなバラードであり、痛みや悲しみ、それを乗り越えた強さ、といったテーマが歌詞とメロディによって丁寧に紡がれていく。よく透明と言われるビッケブランカの歌声は、当然美しくて聴きやすいけれど、一方で耳に引っかかるアクの強さだとか泥臭い人間味は乏しいとも言えるだろう。その意味で、だんだん彼個人のエモーションが滲み出していく後半が白眉。震える心が思わず声に乗り移る二番のサビ、そこからファルセットへと続く後半パートには、思いがけず胸を揺さぶられる。(石井)

羊文学「Burning」

羊文学 - Burning (Official Music Video) [TVアニメ「【推しの子】」第2期エンディング主題歌]

 アニメ『【推しの子】』(TOKYO MXほか)第2期エンディング主題歌となる新曲。ざらざらと耳を引っ掻くギターの歪みが強烈な、夢見るシューゲイザーというより気怠いグランジの再来と呼びたくなるロックナンバー。バンドのアレンジはごくシンプルで、実は簡単なコードストロークで構成されているところもグランジっぽいのだが、ここに現代性を与えているのが塩塚モエカ(Vo/Gt)の鮮烈なメロディと美しいコーラスワークだ。鳴り止まないギターノイズがそれぞれの秘密や嘘が錯綜する複雑なストーリーを表現しているならば、迷いを振り切って突き抜ける強さを表すのがメロディになるのだろう。羊文学らしさを保ちながら見事作品に寄り添う仕上がりに。(石井)

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